
初心者でも楽しめる。家庭菜園の始め方と育てやすい野菜の種類
自宅で手軽に野菜を育てられると人気の家庭菜園。でも、興味はあるけど難しそう……という人も少なくないはず。始める前にまず知っておきたいあれこれをまとめてみました。
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ベランダや庭で始める家庭菜園が今、人気です
ベランダ、玄関、庭などのちょっとしたスペースでも野菜を育てることができる家庭菜園。育てる野菜の種類によっては15cmくらいのプランターでも始められます。自宅で土に触れることで自然を感じられて気分転換になることや、初心者でも育てやすい野菜やハーブも多いためチャレンジしやすいことなどから、今始める人が増えているんです。
今すぐやってみたくなる! 家庭菜園の3つの魅力
まずは、実験的な感覚で楽しむことから! 野菜を育てることは正直簡単とは言い切れませんが、初心者でも育てやすいものも多く揃っています。まずは簡単なものから始めてみましょう。
魅力1
フレッシュな採れたて野菜を食べられる
なんといっても家庭菜園の最大の魅力は、“採れたて”を食べられること! 自分だけの新鮮野菜を味わえるんです。食卓にちょっと彩りが欲しいときや、おつまみにもう1品欲しいときに、さっと摘んで使うことができるのもうれしいところです。特にパクチーやしそなど、アクセントとしてあると便利な野菜を育てておくと何かと使えます。
魅力2
場所を取らずに育てられる
大きく育つ野菜を選ばない限り、コンパクトに始めることができます。初心者向けの葉物野菜やハーブは15cmくらいのプランターで育てることが可能。種から育てると発芽から長く楽しめます。必要なものが揃っている家庭菜園キットから始めてみるのも◎。種から育てて収穫したときの喜びはひとしおですよ。
魅力3
無農薬野菜を作ることも可能
オーガニックシード(有機種子)を使って育てれば、農薬を使わずにオーガニック野菜を作ることにもチャレンジできます。とはいえ、外で育てているときに虫はつきもの。防虫対策の1つとして、農薬ではなく自然由来の忌避材もあるので適宜使ってみても良いかもしれません。
家庭菜園を始める前に、まずは必要なものを揃えよう
ここでは、家庭菜園を始めるにあたって最低限必要なアイテムをご紹介します。プランターやジョウロにも家庭菜園に向いたものがあります。“必要なものリスト”として参考にしてくださいね。
アイテム1
プランター
プランターのサイズは野菜の種類によって異なります。育てたい野菜やハーブを決めてからプランターのサイズ・素材を選ぶようにしましょう。ベビーリーフやハーブなどは深さ15cmくらいの小さいもので育てられます。ミニトマトやきゅうりは深さが30cmくらいあるものが適しています。それなりにスペースが必要になるので、場所を確保してから始めると良いでしょう。
ちなみにプラスチック製のプランターは水持ちが良く水切れを起こしにくくなっています。縁に支柱を立てるための穴があるものは、支柱立てや防虫用ネットをかけるときに便利でおすすめです。
ちなみに……育て終わった後が楽なのは不織布プランター
家庭菜園が終わった後、プランターの片付けが楽なのは不織布のプランターです。大型プランターは地域によっては、粗大ゴミ扱いになり処分するのに有料となる場合もあります。不織布の場合、たためばかさばらないので保管しても良し。燃えるゴミとして捨てることも可能です。しかし一方で、プラスチック製と比べると土が乾きやすいという点もあるので覚えておきましょう。
アイテム2
土(野菜・ハーブ専用の培養土)
家庭菜園においてキーとなるのが、土。市販の野菜・ハーブ専用の培養土は、用土(赤玉土、鹿沼土など)と腐葉土、堆肥などの土壌改良材で作られているので、自分であれこれ用意することなくそのまま使えます。観葉植物の土やサボテンの土とはまた違う配合なので、専用の土を使うほうが失敗せず管理もしやすくなります。
アイテム3
鉢底石(または大粒の赤玉土)
水はけを良くするためにプランターの底に軽石や大粒の赤玉土を敷きます。プランターによっては中を底上げしてあり不要なものもありますので、使うプランターに合わせてください。ネットに入れて使うと栽培後の後片付けが楽です。ネットは排水溝の水切りネットなどで代用も可能です。
アイテム4
スコップ
深さがあるほうが、一度にすくえる量が多く手数を減らせます。また土がすくいやすい形状なら、こぼさず使いやすいのも良いところ。土が乗ると重みが増すので、軽量のほうが疲れにくい場合もあります。筒型など形もさまざまありますのでお好みに応じて選んでください。
アイテム5
ジョウロ
水がシャワー状に出るよう、先端にハス口が付いているものを選びましょう。ハス口は取り外しできるほうが用途に合わせて変えられるので便利です。収納が考慮されたスリムなデザインのもの、スタンダードなブリキ製など、さまざまなタイプがありますが、使う頻度が高いものなので好きなデザインを選ぶと良いでしょう。
アイテム6
防虫ネット
防虫ネットは、株を覆って害虫の侵入を防ぐもので、若い苗のときから必須なアイテムです。せっかく育てても、虫に食べられてしまって自分は食べられなかった……では本末転倒。そうならないように、早いうちから対策としてネットをかけましょう。支柱と防虫ネットがセットのものもあります。防虫ネットをかければ必ず安心とは限らないので、こまめにチェックすることはお忘れなく。
アイテム7
支柱
ミニトマト、なす、きゅうりなど野菜によっては支柱が必要です。支柱を立てないと重さで曲がってしまうため、野菜の種類に合わせて長さを選んでください。伸縮するタイプはサイズに合わせて変えられるので便利です。トマトやつる性の野菜は写真のようなあんどん支柱も向いています。
種まきや間引きなど。家庭菜園の進め方・育て方のポイントをチェック
野菜ごとに種のまき方や、水やりのタイミングが異なりますが、野菜を育てるときに欠かせない種の種類や間引き、置き場など、家庭菜園の基本として知っておきたいことを簡単にまとめました。
ポイント1
種の種類をチェックしてからまこう
種のなかには、光が当たらないと発芽しない「好光性種子」と、光が当たらないほうが発芽する「嫌光性種子」があります。好光性の場合、種まき後に土をかけないほうが発芽しやすいです。種の袋の記載をチェックするか、種の種類を調べてから始めるようにしましょう。
また、種のまき方も「点まき」「すじまき」「ばらまき」と3つあります。
■点まき:指などで等間隔に穴を開けてまく
■すじまき:割り箸などでまき溝を作り、それに沿ってまく
■ばらまき:プランターに直接ばらまく
野菜の種類に合わせてまき方は変わるのでこちらも調べてからまくと、発芽後の管理が楽になります。手軽な種まきセットを使って始めるのもおすすめですよ。
ポイント2
もったいなくても間引きが重要
間引きとは、たくさん芽が出た中で、生育が良いものを残して他を抜いていくことです。「せっかく発芽したのに、抜くだなんてもったいない……」と思ってしまいますよね。著者も最初そうでした。しかし間引かなかったことで、風通しが悪く虫がついてしまったり、弱い株になってしまったり、結局うまく収穫できないなんてことに。ベビーリーフ、ルッコラ、しそなどの葉モノは間引いた葉をサラダやスープに使うことができます。間引きのタイミングは野菜によって異なるのでそれぞれ調べてから行うようにしましょう。
ポイント3
水やりは乾いてからたっぷりと
基本的に土が乾いてからたっぷりと水やりをします。夏は暑くなる前の朝早い時間と、土の乾きが早いため気温が落ち着いた夕方にも水やりをしてください。ジョウロはシャワー状に水が出るハス口があるものがおすすめ。頭からドバッとかけずに、ハス口を下向きにしてやさしくプランターの周りから回しかけるように水やりします。
ポイント4
日当たりと風通しの良い場所で育てる
野菜がおいしく育つには、日光は欠かせません。日が良く当たるようにスタンドを使ったり、棚を使ったりして高さを確保することも大事です。プランターをベランダやコンクリートに直置きすると照り返しの熱でプランターが熱くなり、土の乾燥や傷む原因にもなります。また蒸し蒸しした環境は好ましくないので、できるだけ風通しの良い場所で管理をしましょう。葉が生い茂ってきたらこまめに収穫して風通しを良くすることもお忘れなく。
初心者にはこれがおすすめ。家庭菜園で育てやすい野菜10選
初めての家庭菜園でも挑戦しやすい野菜やハーブをセレクトしました。特に葉モノは若いうちに収穫できるので、プランターのサイズが小さめでスタートでき、管理も楽でおすすめです。また、秋からでも育てられる種類や通年育てられる種類もあるので、季節を問わず楽しめます。
種類1
ベビーリーフ
リーフレタス、ミズナ、マスタード、ロケット(ルッコラ)などの種がMIXになったベビーリーフです。プランターに種をばらまき。その後、数日で発芽します。葉が2、3枚のタイミングで間引きをしましょう。12cmくらいになったら収穫可能です。収穫は根から抜いてしまうとそれで終わりになってしまうので、外葉からカットすること。後日新しい葉が出て、また収穫できます。
種類2
二十日大根(ラディッシュ)
サラダやピクルスなどで楽しめるのが二十日大根(ラディッシュ)。約20日で収穫できることが名前の由来ですが、実際は30~40日くらいかかります(育てる環境によって異なりますが)。プランターのサイズは高さが15cmくらいでも栽培可能。種は1cm間隔ですじまきし、葉が2枚になったら間隔が3cmくらいになるように間引きをします。成長すると根が上がってくるので収穫してください。
種類3
パクチー
エスニック料理ならではの独特の香りを楽しめるパクチー。スーパーで買うこともできますが、パクチー好きなら種から育ててみてはいかがでしょう。パクチーは殻の中に種が入っているので、半分に割って一晩水に浸けてからまくと発芽率が良くなります。移植を好まないためプランターに直接まいてください。密集してきたら適宜間引きます。花が咲くと弱ってくるので、花芽がついたら早めに切り取るほうが長く楽しめます。
種類4
ミニトマト
家庭菜園の定番といえばミニトマト。縦に成長するので、プランターは深さがあるものが向いています。苗を選ぶときは最初の花がついているものを選ぶと良いでしょう。植えるときから支柱を用意し、支柱を立てて倒れないように茎を誘引します。種類によっては夏に植えて秋に収穫、というものもありますので、初夏に植え忘れたという人は夏からチャレンジしてみては。
種類5
ミズナ
サラダ、お味噌汁など何かと使えるミズナも作れます。プランターのサイズは15cmくらい深さがあればOK。間引いた葉もおいしく食べられるのが魅力です。寒さにも強いので真冬以外は育てることができます。秋から始めて自家製ミズナで鍋をする! を目標に育ててみるのも楽しいですよ。大きく育てたいからと収穫を遅らせると固くなるので、20cmくらいを目安に収穫を。
種類6
スイスチャード
軸の色が赤・黄・白とカラフルな見た目のスイスチャード。味はほうれん草に似ています。「西洋ふだん草」という名前でも流通し、真冬以外は育てることができます。種は大きめで硬く、1粒で2、3本発芽するのですじまきが適しています。大きく育つと硬くなるので、間引きも兼ねて10cmくらいの若いときに収穫してサラダに使っても◎。
種類7
ミニニンジン
普通のニンジンとは異なり、ミニサイズなのでプランターも深さが15cmくらいあれば小さいもので始められます。好光性の種なので種まき後は土をかけないか、本当に薄くかけるくらいにしましょう。ベビーリーフなどと比べると発芽・収穫まで時間がかかりますので、気長にじっくり楽しみたい人向けです。間引きした後は株がぐらつかないように株元に土を寄せ、根が見えないようにして育ててください。
種類8
サラダほうれん草
生でもおいしく食べられるサラダほうれん草。真冬以外育てることはできますが、暑さには弱いので種まきは春か秋が向いています。根を真っ直ぐ下に張るのでプランターは20cmくらい深さがあるものに、種をすじまきします。寒さには強いほうですが、不織布やビニールをかけて防寒するほうが傷みにくいです。草丈15cmくらいが収穫時。
種類9
バジル
香り高く、ピザやパスタに使えるバジル。育てやすい種類ではありますが、気をつけたいのは虫です。朝起きたら葉っぱが食べられている場合、夜にパトロールをしてみてください。バジルを食害する夜盗虫(よとうむし)がいる場合があります。その名の通り夜に現れます。それ以外でも虫食いが見られたら葉裏などもチェックを。収穫量を増やしたいならば成長している先端を摘み取る「摘心(てきしん)」をします。こうすることで、脇に新しい芽が増えます。
種類10
ミント
ハーブティーに、モヒート、デザートのアクセントにと何かと使えるのがミント。種はとっても小さいので苗から育てるほうが始めやすいでしょう。生育旺盛なので庭に地植えしてしまうと一面ミント! なんてことにもなりかねませんのでプランターでの栽培をおすすめします。バジルと同様に、収穫量を増やしたいならば先端の芽を摘み取る摘心をしましょう。
この記事の掲載アイテム一覧(全10商品)
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ベビーリーフ
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二十日大根(ラディッシュ)
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パクチー
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ミニトマト
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ミズナ
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スイスチャード
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ミニニンジン
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サラダほうれん草
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バジル
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ミント
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