
神の手から生まれる腕時計。フランクミュラーについて知っておきたいこと
天才時計師が生み出す究極の複雑時計『フランク ミュラー』が、今、再び時計好きの熱視線を集めています。時計史を塗り替え続けた29年間の軌跡を改めて読み解きましょう。
本コンテンツはTASCLAPが制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。
唯一無二の個性。『フランク ミュラー』の腕時計を選ぶという意味
2000年代初頭、空前のブームを巻き起こした『フランク ミュラー』。日本に上陸するやいなや俳優やモデル、スポーツ選手たちに愛用され、一躍時代を象徴するステータスシンボルとなりました。その人気は根強く、現在では超絶技巧の駆使された複雑機構や個性的なデザインが時計ファンから高い評価を受けています。ブランド創業30周年を来年に控え、ブームの再来を予感させる今、『フランク ミュラー』の腕時計が持つ唯一無二の魅力を探りましょう。
独自の路線を往く『フランク ミュラー』。1992年創業とは思えない濃密な歴史
創業後わずか29年で、時計業界のトップブランドの一角に上り詰めた『フランク ミュラー』。その歴史は天才時計師、フランク・ミュラー氏の歩みに重なります。1858年にスイスに生まれた同氏は10代でジュネーブの時計学校を首席で卒業した後、独立時計師として活動を開始します。1986年に自由振動トゥールビヨン、ジャンピングアワー機能付きレギュレータータイプ文字盤を世界で初めて開発すると、これを皮切りに次々と複雑機構を発表。1992年には宝飾技師のヴァルタン・シルマケス氏とともに『フランク ミュラー』を創業しました。
ブランド創業後も開発意欲はとどまるところを知らず、複雑機構を融合したモデルを毎年のように発表し続けています。これまで生み出した世界初の機構はこれまでに30以上にものぼり、ルーレットを再現した「ヴェガス」や特殊なジャンピングアワー機能を持つ「クレイジーアワーズ」などはその複雑さだけでなく独創的な見た目からも大きな話題を呼びました。現在多くの時計ブランドが巨大企業グループに属する中、独自の路線を歩み続ける『フランク ミュラー』。 “ブレゲの再来”と呼ばれる天才時計師は、今後も腕時計の概念を覆すマスターピースを生み出していくでしょう。
他との違いを追求。『フランク ミュラー』の美学を体現する腕時計
『フランク ミュラー』の代表作といえば? と時計好きに問えば、「トノウカーベックス」「クレイジーアワーズ」などさまざまな答えが返ってくるでしょう。そう、まるで時計博物館のような豊富なバリエーションも『フランク ミュラー』の強みの1つ。まずは、ブランドのフラッグシップに位置づけられる五大コレクションをご紹介します。
1本目
ブランドの原点といえる看板モデル「トノウカーベックス」
“樽(トノー)”を連想させるケースを持つ「トノウカーベックス」は、ブランド初となる量産型コレクション。1992年の登場以降、このモデルをベースにしたさまざまなコレクションが誕生しました。人間工学に基づいて設計されたケースはインパクトもさることながら、ゆるく曲げたカーベックス形状のおかげで手首にフィット。アール・デコの流れを汲むビザン数字のインデックスも同モデルの目印です。SSケース、サイズ39.5×55.5mm、自動巻き。
2本目
時を遊ぶ粋。ルーレット機構が搭載された「ヴェガス」
「ヴェガス」はフランク・ミュラー氏の遊び心がもっとも表現されたモデル。これはリューズのトップに設けられたプッシュボタンを押すと、文字盤のセンターにセッティングされたルーレットが高速回転し、再度ボタンを押すとルーレット上の数字に針が止まる、というギミックです。1999年に登場するやいなや世界的なヒット作となり、このルーレット機構は新型の「カジノ」にも継承されています。SSケース、サイズ34×47mm、自動巻き。
3本目
不規則なインデックスが非現実的な時間を約束する「クレイジーアワーズ」
『フランク ミュラー』の代名詞というべきコレクションの1つ。一部の高級時計ブランドで使われていたジャンピングアワー機構を独自にアレンジした「クレイジーアワーズ」はインデックスが不規則に配されたダイヤルを針が瞬時にジャンプして時刻を示す、というコンプリケーションウォッチです。量産や修理が難しいこの機構をコレクションとして展開している点が、ブランドの卓越した技術力を証明します。SSケース、サイズ32×45mm、自動巻き。
4本目
「シークレットアワーズ」がオーナーだけに知らせる秘密の時間
『フランク ミュラー』が擁する型破りな機構の中でも、一際異彩を放つのが「シークレットアワーズ」です。9時位置のプッシュボタンを押すと、12時位置に静止していた針が動き出して現在の時刻を表示。そしてボタンから手を離すと針は再び12時位置に戻る、というユニークな動きが腕元の時間をよりプライベートなものとしてくれます。2009年に発表されましたが、生産数が少ないため、現在では入手が難しい希少モデルとなっています。ピンクゴールドケース、サイズ35×42mm、自動巻き。
5本目
天才時計師の技巧が冴えるGMTモデル「マスターバンカー」
「マスターバンカー」はフランク・ミュラー氏がバンカーマン(銀行家)の友人のために開発したGMTコレクション。メインの文字盤に2つのインダイヤルが配されているため、3つの時間帯を瞬時に読み取ることが可能です。さらに一般的なGMT時計とは違い、1つのリューズですべての時刻合わせを操作できる点も特筆すべきポイント。『フランク ミュラー』の技術力だからこそ実現できた複雑機構です。SSケース、サイズ39×46mm、自動巻き。
バリエも豊富。筆者がおすすめする『フランク・ミュラー』の名作5選
毎年のように発表されるコレクションや複雑機構によって、さらなる広がりを見せる『フランク ミュラー』の世界。派生モデルも多く、「1つの名作が新たな名作を生む」という物語も時計好きを惹きつけます。本パートでは比較的入手しやすいスタンダードからレアモデルまで筆者がおすすめの5本をピックアップ!
1本目
カサブランカ
1994年に登場し、『フランク ミュラー』ブームのきっかけとなった大定番モデルがこちら。その名の由来は1920年代の名画『カサブランカ』で、舞台となったモロッコの砂漠やパリの町並みといった作品のエッセンスがデザインに投影されています。幅広い着こなしにマッチするシンプルなトノー型ケースやブランドで初めて採用されたステンレススチール(SS)ケース、蛍光塗料が施された針など実用性の高さも人気の理由です。SSケース、サイズ36×41mm、自動巻き。
2本目
ロングアイランド
砂浜やワイナリーが広がり、1920年代のアール・デコの空気が薫るニューヨーク州ロングアイランド。この高級リゾート地にインスパイアされたモデルの特徴は、優美なフォルムを持つレクタンギュラーケースです。さらにビザン数字のインデックスやスペード型ハンド、サークル型ミニッツトラックなどブランドの象徴的なディテールが随所に。ドレスアップした着こなしとの相性も抜群の1本です。ピンクゴールドケース、サイズ32.5×45mm、自動巻き。
3本目
ヴァンガード
“先駆者”という名を持つ「ヴァンガード」は2014年デビューながら、すでに不動の人気を築くスタンダード。最大の特徴はそれぞれのパーツが描くラインにあります。サファイアクリスタル風防が描くカーブや、ラグを省略することで強調されるケースからベルトにかけてのすっきりとしたライン、「ヴァンガード」専用の直線的なインデックスなど曲線と直線が織りなすコントラストがモダンなイメージを強めます。SSケース、サイズ44×53.7mm、自動巻き。
4本目
コンキスタドール
1994年に発表された「トノウカーベックス」を再解釈したコレクション。トノーシェイプの大型ケースには、ステップ構造を持つ二重ベゼルや各パーツの高低差が強調されたダイヤルなど存在感溢れるディテールが散りばめられ、“征服者”の名にふさわしい力強いラグジュアリーテイストを醸し出しています。派生モデルも多く、こちらはF1のレーシングスピリットを表現した「グランプリ クロノグラフ」。チタンケース、サイズ38.2×57.4mm、自動巻き。
5本目
マスタースクエア
2005年デビューの「マスタースクエア」はレクタンギュラーケースを持つ「ロングアイランド」コレクションから派生したモデル。縦と横が同じ長さのスクエアケースや繊細なギョーシェダイヤル、中心から放射線状にデザインされたローマンインデックスなど、その姿には他のコレクションとはひと味違うエレガントな雰囲気が漂います。カーベックス形状のケースは手首のフィット感も抜群。SS×ダイヤモンドケース、サイズ36×36mm、自動巻き。
この記事の掲載アイテム一覧(全10商品)
画像をタップクリックするとアイテム詳細が表示されます
-
『フランク ミュラー』 トノウカーベックス
-
『フランク ミュラー』 ヴェガス
-
『フランク・ミュラー』 クレイジーアワーズ
-
『フランク ミュラー』 シークレットアワーズ
-
『フランク ミュラー』 マスターバンカー
-
『フランク ミュラー』 カサブランカ
-
『フランク ミュラー』 ロングアイランド
-
『フランク ミュラー』 ヴァンガード
-
『フランク ミュラー』 コンキスタドール
-
『フランク ミュラー』 マスタースクエア
掲載アイテムをもっと見る(-2商品)
KEYWORD関連キーワード
- フランク・ミュラー(FRANCK MULLER)
- 腕時計