
革新を続ける“素材”の名手。ラドー(RADO)の時計について知りたいこと
新素材の採用と近未来的なデザインをお家芸とする『ラドー(RADO)』。20世紀後半に高級時計ブランドの地位を確立した名門の先進的なモノ作りが、今注目を浴びています。
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異名は“素材の革新者”。腕時計の未来を感じたいなら、『ラドー(RADO)』が適任だ
腕時計の世界において、“マスター・オブ・マテリアル(素材の革新者)”の称号を得る『ラドー(RADO)』。1960年代に世界で初となる硬質合金ハードメタルを使ったケースを持つ 「ダイヤスター」を発表して以来、新素材を使った腕時計の研究開発に力を注いできました。その後もハイテクセラミックスを使った「インテグラル」など、先進素材を採用したモデルを次々と発表。その功績は時計の歴史における“素材革命”と呼ぶにふさわしいものです。
『ラドー』の魅力は素材だけではありません。個性的なオーバル型の「ダイヤスター」や、スカイラインをイメージしたスクエアケースの「マンハッタン」など、先進素材の魅力を際立たせる独創的なデザインもこのブランドの専売特許。また、アンディ・ウォーホル氏やジャスパー・モリソン氏といった、世界的なアーティストやデザイナーとのコラボレーションにも意欲的に取り組み、デザインの新たな地平を切り拓いてきました。既存の常識を覆し、未来へ向かう『ラドー』。そのプロダクトは今も昔も、腕時計ファンの心をワクワクさせ続けているのです。
想像を形にし続けてきた、『ラドー』の歴史と技術力について
『ラドー』の人気再燃の原動力となっているのが、ここ数年、次々に復刻されている歴代モデル。約1世紀にわたる同ブランドの歩みとともに、歴代のタイムピースをふり返ってみましょう。
『ラドー』のルーツは1917年にスイスで設立された「シュルップ・アンド・カンパニー」。当初はフリッツ、エルンスト、ベルナーの3兄弟のもと主にムーブメントの製作を手がけ、第二次世界大戦の終わり頃には世界有数のムーブメントメーカーに成長していました。その後、経済学者のポール・ルーテー博士が経営に加わったことで、腕時計開発へ舵を切ります。
1950年代に入り腕時計販売を本格的にスタートすると、1956年に初のオリジナルウォッチである「イグザクト」を発表。翌年には社名を現在の『ラドー』に変更し、「ゴールデンホース」を発表しました。当時としては画期的な12気圧の防水性を備えたこのモデルは大ヒットを記録し、『ラドー』はヨーロッパをはじめ、北米・南米・アジアなど61か国以上で展開されるグローバルブランドへ躍進を遂げます。
1962年には素材革命の幕開けというべき「ダイヤスター」を発表。これは超硬合金のタングステンカーバイトとダイヤモンドの次に硬いサファイアクリスタルを組み合わせた世界初の“スクラッチプルーフ(傷と無縁な腕時計)”でした。
また、この年にはブランドの代表モデルの1つであるダイバーズウォッチ「キャプテン クック」も発売。スーパーミノルバが塗布されたブラックダイヤルと矢型の針、ダイバー用の回転ベゼルが特徴のこのモデルは、ブランドのスポーツモデルの顔として今なお高い人気を誇っています。
“素材の革新者”の称号を得る決め手となったのが、1986年に発表された「インテグラル」でした。スペースシャトルの遮熱材やF1の車体、医療器具などに使用されていたハイテクセラミックスを世界で初めて腕時計に採用。卓越した軽量性や傷がつきにくい硬度を持ち、さらに経年変化や金属アレルギーの心配もないこの素材は腕時計のケースとしても高い実用性を発揮しました。
さらに90年にはケースとブレスレットをハイテクセラミックスで統一し、一体化させたモデル「セラミカ」を発表。今でこそこの素材はステンレススチール(SS)やチタンと並ぶ腕時計のケース素材として知られていますが、その礎を築いたブランドこそが『ラドー』なのです。
1993年には「セラモス」と名付けられた合金を導入。これはメタルとハイテクセラミックス、それぞれの長所を併せ持つ『ラドー』独自の素材で、独特なプラチナカラーの光沢は先鋭的なデザインのケースやブレスレットとの相性が抜群でした。また、超軽量で体温にも馴染みやすく、今までにない着け心地の良さを味わうことができます。
『ラドー』がなし遂げた数々の素材革命は自社を発展させただけでなく、腕時計の実用性の向上においても多大な貢献を果たしました。現在、『ラドー』が時計の世界で重要ブランドの1つに位置づけられている理由はここにあるのです。
現在の『ラドー』を語るに欠かせない、3つのコレクション
『ラドー』の幹をなすモデルといえば、「キャプテン クック」「ゴールデンホース」「トゥルー」の3型です。ディテールの一つひとつまで、『ラドー』の素材へのこだわりとデザイン哲学が息づく隠れなきマスターピースです。
コレクション1
キャプテン クック
先駆的な冒険家・クック船長の名が冠された「キャプテン クック」は、厚手のクリスタルを用いることで、720フィート(約220m)に対応するという当時(1960年代)としてはずば抜けた防水性能を持つ本格ダイバーズウォッチでした。現行モデルの「キャプテン クック オートマティック」は、ハイテクセラミックスがはめ込まれた回転式ベゼルとボックス型サファイアクリスタルが特徴。ケースサイズはバランスの良い42mmにアップデートされ、防水性能も約300mにブラッシュアップされています。ムーブメントは約80時間のパワーリザーブを誇るキャリバーETA C07.611。
楔型のインデックスと矢型の針、剣型の分針が優れた視認性を発揮。針とインデックスにはスーパーミノルバが塗布され、夜間の視認性も確保されています。12時位置に配された“回転式アンカー”も見逃せません。ルビーカラーをバックにした錨のマークは、腕時計の向きに合わせて回転するブランドのシンボルです。
コレクション2
ゴールデンホース
「ゴールデンホース」は1957年に登場した『ラドー』名義のファーストモデルとなる記念碑的なコレクションです。12時位置の回転式アンカーや6時位置の2匹のタツノオトシゴといった『ラドー』らしい独創的なデザインは今見ても新鮮です。こちらはそのレジェンドモデルを復刻した「ゴールデンホース 1957 リミテッド エディション」。前述したアイコニックなディテールのほか、ドーフィン針や楔型インデックス、赤いデイト表示など、オリジナルを忠実に再現。その一方で、ボックス型サファイアクリスタルや80時間パワーリザーブのキャリバーETA C07.611が搭載されるなど、機能面はアップデートされています。
「ゴールデンホース」の由来は文字盤にもデザインされたタツノオトシゴ。その英語名は「シーホース」ですが、ゴールドカラーでデザインされたことにちなんで、この名がつけられました。このモデルのケースバックにはオリジナルと同じくタツノオトシゴと星がデザインされています。ケースとリューズはポリッシュ仕上げ。
コレクション3
トゥルー
腕時計のケースやブレスレットに初めてハイテクセラミックスを使用したことで知られる『ラドー』。ブランド随一の人気を誇る「トゥルー」は、外装にハイテクセラミックスが使われた現在のフラッグシップというべきコレクションです。とりわけ技術力が光るのが、スクエア型のモノブロックケースが採用された「トゥルー スクエア オートマティック」。裏蓋との継ぎ目のない一体型モノブロック構造を角型ケースで実現するのは極めて難しく、ブランドの卓抜した技術を示すモデルといえるでしょう。さらにこのモデルでは、文字盤を大胆にくり抜くことでムーブメントを眺められるスケルトン仕様に。時計界の一歩先を行く『ラドー』の真骨頂がうかがえます。
『ラドー』の高度な技術力を見せつけるモデルは他にも。例えば、ブランド史上“最薄”のモノブロックセラミックスのケースを持つ「トゥルー シンライン」。厚みはわずか5mm程で、内蔵されたクォーツムーブメントに至ってはなんと約1mm! 見た目こそデリケートですが、ハイテクセラミックスのおかげで丈夫さと傷のつきにくさが確保されています。
クラシックと、最先端。その両軸を担う『ラドー』のラインアップ
100年を超える歴史を持つブランドだけあって、そのラインアップは実に多彩。先にご紹介した三大コレクションの他にも、「インテグラル」や「セラミカ」といった時計の歴史に名を刻む名作が多数存在します。クラシックと最先端が同居するタイムピースは、スタイリングのアクセントとしても値千金です。
1本目
インテグラル
1986年にリリースされた『インテグラル』はハイテクセラミックスが使われた世界初の腕時計です。軽量性や傷つきにくさといった実用性の高さもさることながら、経年変化もしにくいため、新品のような風合いが末永く持続するというメリットも。こちらはオリジナルの外観と操作性をそのままに、現代のユーザーに合わせてデザインをアップデート。よりクールに引き締まった顔つきはスーツスタイルやモードなスタイリングにもしっくり馴染むでしょう。サイズ:31×41.1mm、ハイテクセラミックス×SSケース、クォーツ。
2本目
セントリックス オートマティック
『ラドー』の中でもトップクラスの人気を誇るコレクション「セントリックス」の魅力は、シンプルさとエレガントさを融合させたデザイン。優美なラウンドフォルムに素材のマットな質感がモダンなエッセンスを加えています。ハイテクセラミックスとステンレススチールを組み合わせた軽量ブレスレットはフィット感に優れ、快適な着け心地を実現。デザインのバリエーションも特に豊富に揃うため、好みにぴったりな1本が見つかるはずです。サイズ:38mm、SSケース、クォーツ。
3本目
トラディション 1965 M オートマティック
アーカイブへのオマージュを込めたデザインと、未来に対応する機能性を併せ持つ「トラディション コレクション」から。このモデルのベースは1965年に発売された「マンハッタン」。ニューヨークのスカイラインにインスパイアされたデザインは、長方形のケースに収められたシルバーカラーの文字盤に、スクエアの時分針やインデックス、デイト表示、そしてアイコンの赤い回転式アンカーが配された幾何学的なデザインが特長的です。サイズ:35×28mm、SSケース、自動巻き。
4本目
キャプテン クック オートマティック ブロンズ
1962年に登場した名作ダイバーズが、旬の“ブロンズ”に。ツヤ消しのブロンズケースも風格満点ですが、注目すべきはベゼルです。ブロンズの赤い色調をハイテクセラミックスで実現するのは至難の業といわれてきましたが、『ラドー』の本社、スイス・ラングナウの時計職人たちは見事実現に成功! このモデルでは、ベゼルのインサート部分にブロンズカラーのハイテクセラミックスが採用されています。ストラップはケースと文字盤に色調を揃えたNATOストラップに。サイズ:42mm、ブロンズ×SSケース、自動巻き。
5本目
セラミカ
1990年にリリースされた『セラミカ』は一体化されたハイテクセラミックスのケースとブレスレットを持つ『ラドー』のマスターピースの1つ。こちらはドイツが誇るインダストリアルデザイナー、コンスタンティン・グルチッチ氏によってリデザインされたモデル。楔型のインデックスとアラビア数字が組み合わされたブラックダイヤルがモダンな雰囲気を醸し出します。ハイテクセラミックスならではの軽く、肌馴染みの良い着け心地も人気の理由。サイズ:30×41.7mm、ハイテクセラミックス、クォーツ。
6本目
キャプテン クック MKII オートマティック リミテッドエディション
「キャプテン クック」のオリジナルモデルの外観を再現した1本は、赤×白の内部ベゼルなど当時のディテールを踏襲しつつも、黒ダイヤルとロジウムカラーインデックスによって現代的なイメージが吹き込まれています。簡単に交換できるストラップシステムも特徴で、ステンレススチール製の7連ライスグレインブレスレットと黒のNATOストラップが付属。最大80時間ロングリザーブを誇る機械式ムーブメント、キャリバーETA C07.611搭載。サイズ:37mm、SSケース、自動巻き。
7本目
クポール クラシック オートマティック
先鋭的なデザインのイメージが強い『ラドー』ですが、歴史のあるブランドだけあってクラシックなデザインも得意。例えば、1960年代の人気モデルにインスパイアされた「クポール クラシック」。ヴィンテージな顔つきとシャンパンゴールドに彩られたエレガントなダイヤルが大人の心をくすぐります。風防には両面に反射防止ARコーティングが施されたサファイアクリスタルを採用。高い視認性や鮮やかな輝きを実現しています。サイズ:37.7mm、SSケース、自動巻き。
8本目
トゥルー シークレット オートマティック
ハイテクセラミックスが使われたフラッグシップコレクションの中でも、一際存在感を放つ「トゥルー シークレット」。ジュエルトーンで彩られたミニマルなデザインのダイヤルは12時位置がカットアウトされており、ここから機械式ムーブメントのテンワを鑑賞することができます。ハイテクセラミックスのケースとサファイアクリスタルによる優れたスクラッチレジスタント(耐傷性)も特徴で、日常で気兼ねなく使うことができます。サイズ:40mm、ハイテクセラミックス、自動巻き。
この記事の掲載アイテム一覧(全12商品)
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『ラドー』 キャプテン クック オートマティック
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『ラドー』 ゴールデンホース 1957 リミテッド エディション
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『ラドー』 トゥルー スクエア オートマティック
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『ラドー』 トゥルー シンライン
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『ラドー』 インテグラル
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『ラドー』 セントリックス オートマティック
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『ラドー』 トラディション 1965 M オートマティック
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『ラドー』 キャプテン クック オートマティック ブロンズ
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『ラドー』 セラミカ
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『ラドー』 キャプテン クック MKII オートマティック リミテッドエディション
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『ラドー』 クポール クラシック オートマティック
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『ラドー』 トゥルー シークレット オートマティック
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