
レザーシャツを賢く使う。今着こなすために、知っておきたいこと
シャツアウターが市民権を得たことで、レザーシャツも選択肢の1つとして脚光を浴び始めています。苦手意識を克服し、革にしかない持ち味を追い風にするための留意点とは?
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ラギッド、ロック……は昔の話。レザーシャツは難しくない!
レザーシャツといえば、着る人を選ぶ服として語られることの多いメンズ服の代表選手。実際、ファッション史を読み解いてみても、バイカーやロッカーといったワイルドな男たちから“生き様で着こなす服”として愛されてきた歴史があり、生半可な気持ちで着られない雰囲気を感じてしまう服であるような気がします。ですが、月日変われば気も変わるとはよくいったもので、近頃はそんなレザーシャツの立ち位置にも明確な変化が現れています。暖冬に代表される気候変化の影響もあり、シャツを軽アウター代わりに着用するスタイルが浸透。その流れを受け、ひと味違うシャツジャケットの1つとしてレザーシャツもあり! という空気が醸成されているのです。
レザーシャツをアウター使いするなら。その選びのポイントとは?
とはいえ、レザーシャツをシャツアウター感覚で着こなすためには、いくつか注意事項があります。まず、細身過ぎるものは避けるのが賢明。理由は明確で、タイトシルエットで着るとどうしてもロッカーっぽい印象がぬぐえないからです。着丈が長過ぎるものや襟が大き過ぎるものも、ただでさえ主張が強いアイテムゆえに避けておきたいところ。狙い目は、やはり今どきのビッグシルエット系。肩、身幅周りにゆとりを持って着ることで、シャツというよりアウター感を印象付けやすくなるとともに、革特有のハードなイメージを中和しやすくなります。ポケットなどでアクセントを施したタイプも、アウター感の演出という意味合いで狙い目です。
コーディネートにおける留意点は、近寄り難い印象に見せないことです。従来のイカついレザーシャツ姿は、ファッションというより生き様の表現方法に近いもの。ゆえに、安易な真似はコスプレになるのがオチです。方法論としては、従来のレザーシャツの世界観とは真逆のアイテムをあえて合わせるテクニックが有効になります。例えば、今どきのワイドパンツを合わせてリラックスした印象に持っていく手法はその1つ。足元も男気溢れるブーツではなく、ローテク系のスニーカーやきれいめなローファーにすることで硬派さを緩和した佇まいへと落とし込めます。きれいめ、という意味では、センタークリース入りのスラックスなんかも適任でしょう。
インナーとしても大活躍。合わせるアウターは“温かみ”が鍵
レザーシャツは、インナーとしてもひと味違う演出効果が期待できるアイテム。アウターのフロントから面積控えめで見せることでツヤっぽさが緩和され、革ならではの高級感を味方につけたアクセントを作れます。その際、合わせるアウターはコットンやウールのような温かみのある素材感が狙い目。レザーシャツのハードさを和らげる効果が期待できることでしょう。ちなみにナイロン系のスポーティな素材も良さそうですが、光沢感が強いモノが多く、レザーの硬派さを逆にブーストしてしまう恐れがあるので避けるのが賢明でしょう。
さらに、ツヤっぽさを避けたいなら。“絞り”と“ボタン”に着目すべし
前述のようにシルエットは、リラックスした印象に持っていけるビッグシルエット系が狙い目。ウエストに絞りが入った昔ながらのウエスタン系は、どうしてもおしゃれ感より男気が勝ってしまいます。また、ディテール面ではボタンの素材感にも留意。コンチョボタンのようなギラッとしたメタル系は強面に傾く可能性がありますが、自己主張控えめな同色ボタンやワークっぽいぽってりと肉厚なボタンならその心配なしで着用できます。
もっとガチっぽさを避けたいなら。スエードと人工皮革がちょうど良い
それでもレザーのハードさが気になる人は、表革ではなく裏革=スエードを選ぶのも手です。特有の起毛感によって、やさしげな雰囲気に持っていけるのは言わずもがな。表革とはまた違う、エレガントさのアピールにも一役買ってくれます。最近の裏革系レザーシャツにはリアルレザーさながらの上質感を再現した人工皮革も多く、イージーケアでお気軽に着られる価格帯も魅力的です。
あくまでクリーンに着こなしたい。レザーシャツのおすすめ8着
ここまで掘り下げてきた条件に見合うレザーシャツをピックアップ。いずれもハード見えの心配なく着られて、いつもの服に合わせてクリーンに着こなすにはうってつけの出来栄え。革シャツデビューの背中を押してくれる、運命的な1着に出会えるかもしれません。
1着目
『ビューティ&ユース』レザータッチ バンドカラー オーバーサイズ シャツ
本作は、ありそうでなかったレザーシャツのバンドカラー。新鮮かつ気の抜けた印象へと導くディテールとして、威力を発揮します。シルエットはドロップショルダーの肩周りからの絶妙な落ち感を楽しめる、ビッグシルエットに仕立てられています。合成皮革を採用したボディはほんのり光沢感が浮かぶ滑らかな質感で、リアルレザーさながらのしなやかさも出色。
2着目
『ラングラー』127MW オーバーサイズシャツ
前項でウエスタンシャツ系は男気オーラが強過ぎるというお話をしましたが、例外としてご紹介したいのが本作です。「127MW」という『ラングラー』の定番モデルをベースにしてはいますが、Mサイズで身幅が64cmというゆったりシルエットなので男らしさとゆるさが同居した着こなしに落とし込むことが可能なんです。上質感さえ感じるしなやかさを再現したフェイクレザーもまた、強面感の中和に貢献してくれます。
3着目
『ショット』ラムレザー パッチポケット シャツ
しっかりと厚みのあるラムレザーで仕立てられた本作は、シャツアウターとしても着用することを想定し、アウターライクなダブルポケットを採用。裾周りもボックスカットに仕上げられています。サイドシームに沿わせ、主張を抑えたポケットが左右に付いているので、すっきりとした見た目に反して収納力も申し分ありません。
4着目
『ビーミング by ビームス』ワイドフィット フェイクレザーシャツ
身幅と肩幅がほぼ同等の寸法という、たっぷりとしたシルエットが特徴的な本作。着用した際に全体に絶妙な丸みを帯びたシルエットを描けるよう、パターンを調整しているのだとか。張りのあるフェイクレザーはライトアウターとして着てもサマになるよう、重厚な質感のものが採用されています。
5着目
『アヴィレックス』レザーCPOシャツ
シャツブルゾン人気をけん引するCPOシャツを、上質なシープレザーに置き換えた1着。フラップポケットやフロントボタンといった意匠がいずれも大きめで存在感があり、ロッカー的なレザーシャツとはまた違う、アメカジ服ならではの地に足についた男らしさを味方につけられる仕上がりになっています。
6着目
『インターナショナルギャラリービームス』フェイクレザー オープンカラーシャツ
本作は、浸透しつつあるフレアパンツと好相性なレトロ感がたまらないオープンカラーシャツ型。1970年代のシャツジャケットの佇まいを再現したデザインが特徴で、ヒップにかかる気持ち長めの着丈もヴィンテージムードを盛り立ててくれます。本革に限りなく近いシボ感まで再現したフェイクレザーは布帛を用いたもので、ふわりと軽い着心地が魅力。
7着目
『タリアトーレ』ウェイン
しっとりとした質感で、体をやさしく包んでくれるゴートレザーのスエード仕立て。毛足の整ったスエードならではの手触りの良さに加え、南イタリアのテーラードブランドらしい立体的かつ美しいシルエットからも質の高さを感じられます。着脱のしやすいスナップボタン仕様で、本作もアウター使いを想定し、裾周りはボックスカットを採用。
8着目
『ユナイテッドアローズ』フェイクスエード バンドカラー
『ユナイテッドアローズ』がレザーシャツに苦手意識がある人に向けて提案しているのが、シャツブルゾン感覚で着られるゆったりシルエットを描いた本作。襟型は気負いなく着られるバンドカラーで、しかもボディは肌触り良いフェイクスエード仕立てになっています。アウターのように滑りの良い裏地を施すなど、着心地の良さに対するこだわりも感じられます。
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『ビーミング by ビームス』 ワイドフィット フェイクレザーシャツ
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『アヴィレックス』 レザーCPOシャツ
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『インターナショナルギャラリービームス』 フェイクレザー オープンカラーシャツ
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『タリアトーレ』 ウェイン
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