
“海”のブライトリング。スーパーオーシャンもまた、正道の腕時計だ
『ブライトリング』の覇権は空のみならず、海にも及びます。「スーパーオーシャン」は歴史、スペックともにダイバーズウォッチの王道を堪能できるタイムピースです。
始まりは1957年。『ブライトリング』はダイバーズウォッチも凄かった!
「プロのための計器」を作り続けてきたスイスの名門『ブライトリング』。その名を聞けば、上の画像の「ナビタイマー」や「クロノマット」に代表されるパイロットウォッチを思い浮かべる人が多いはず。しかし、このブランドのアーカイブには、時計史に燦然と名を輝かせる名作ダイバーズが存在するのです。そう、それが「スーパーオーシャン」です。
“スポーツウォッチの黄金期”と呼ばれる1950~60年代、なかでも1957年は『オメガ』の「スピードマスター」や『ロレックス』の「GMTマスター」などが誕生した特筆すべき年です。それらと同時期に『ブライトリング』初のダイバーズウォッチとして誕生した「スーパーオーシャン」は、プロフェッショナルのために開発された本格潜水時計でした。200m防水をはじめ、ダイビングタイムを計測するための幅広の回転式ベゼル、視認性に優れた文字盤など、当時のダイバーズウォッチの中では突出した完成度を誇っていたことでも有名です。2年後にはクロノグラフモデルが追加され、その後も防水性が500~2,000mとアップデートされたり、デザインが現代風にブラッシュアップされたりと、ハイスペックシリーズとして目覚ましい進化を遂げていきました。
とはいえ、空の「ナビタイマー」や「クロノマット」の存在感があまりにも大きかったためか、海の「スーパーオーシャン」はどちらかというと“知る人ぞ知る1本”でした。そんな中、このダイバーズウォッチが再びスポットライトを浴びる転機が訪れます。
それが2018年の『ブライトリング』経営陣の刷新でした。このことをきっかけに「復刻モデルを作らないスタイル」から、「過去の名作モデルを復刻させるスタイル」へと路線を変更。そして「ナビタイマー」「クロノマット」に続き、「スーパーオーシャン」の復刻版というべき「スーパーオーシャン ヘリテージ ‘57」をリリースしたのです。ファーストモデルのスタイルと存在感を最新の技術を用いて再現した新生「スーパーオーシャン」は、折からのダイバーズウォッチブームを追い風にスマッシュヒット。名門の“新しい顔”として改めて広く認知されたのです。
「ナビタイマー」や「クロノマット」は、確かに買って間違いのないパイロットウォッチの最たるもの。しかし、今あえて“海のブライトリング”こと「スーパーオーシャン」を選ぶことで王道ダイバーズを所有する優越感を味わうことができ、かつ時計玄人的なわかっている感を演出できる、というわけなのです。
「スーパーオーシャン」で今注目すべきは、“ヘリテージ”で間違いない
現在、「スーパーオーシャン」の系譜は、現代のダイバーズウォッチを志向する「スーパーオーシャン」と2007年に登場した「スーパーオーシャン ヘリテージ」という2つのシリーズに大別することができます。いずれも名作ダイバーズのDNAを継承する優秀モデルが揃いますが、今買うなら、後者の「スーパーオーシャン ヘリテージ」が狙い目。2007年に誕生50周年を記念して発表されたモデルは“ヘリテージ(遺産)”という名の通り、1957年に登場したファーストモデルをリバイバルした1本となっています。ボリューム感のあるケースとヴィンテージの趣を漂わせる文字盤デザインが特徴で、ステンレス×アルミ合金製のベゼル、アロー型の時針、メッシュのミラネーゼブレスなども初代を踏襲したものとなっています。
ダイバーズウォッチとしての機能性についても、逆回転防止ベゼルに防水性の高いねじ込み式リューズ、200m防水と隙は見当たりません。ムーブメントは昨今の時計業界で評価の高い「ケニッシ」製のMT5612をベースにした“キャリバーB20”で、72時間パワーリザーブと実用性にも優れます。
ファーストモデルが持っていたヴィンテージウォッチの趣を損なうことなく、現代的に解釈されたデザインはスタイリングにおける汎用性も抜群。かっちりとしたスーツスタイルからきれいめカジュアル、ラフなアメカジまで幅広いスタイリングに合わせることが可能です。
▼2018年からの復刻ラッシュの中で生まれた、「スーパーオーシャン ヘリテージ '57」
2018年から始まった『ブライトリング』の復刻ラッシュ。なかでも腕時計ファンの視線を釘付けにしたのが、2020年に登場した「スーパーオーシャン ヘリテージ ‘57」でした。
「スーパーオーシャン」の目印といえば、風防を保護するために考案された、外周部が高くかつ内側が低くなるよう造形されたすり鉢状のベゼル。本作ではこの独特の形状を持つベゼルが現代的なスチール×セラミックのコンビ素材で再現されています。さらにケースも薄型にアップデート。スタイリッシュなイメージに磨きがかかっただけでなく、着け心地の良さも向上しており、洋服の袖に引っかかりにくくなりました。また、スリム化によって100m防水にはなったものの、日常生活や水辺のスポーツにはまったく問題のないスペックは保持しています。
ムーブメントはETA2892をベースにした“キャリバー10”。COSC公認クロノメーターという高い信頼性もさることながら、数多のブランドに採用されているムーブメントだけあって安定感もあり、メンテナンスがしやすいというメリットも見逃せません。デザイン面では視認性を高めるべく12・3・6・9時位置のインデックスに配されたラウンド型のアワーマーカーがアイキャッチとして機能。ファーストモデルを踏襲したこのディテールのおかげで、インパクトは十分です。コーデが薄味になってしまった際などに、腕元のアクセントとして一役買ってくれることでしょう。
▼『ブライトリング』の「スーパーオーシャン ヘリテージ」。おすすめ3本をピックアップ
1957年に誕生した『ブライトリング』初のダイバーズ「スーパーオーシャン」。その正統スタイルを受け継ぐのが、「スーパーオーシャン ヘリテージ」と「スーパーオーシャン ヘリテージ ‘57」です。クロノグラフやコラボモデルなど豊富なバリエーションも、その魅力の1つでしょう。
1本目
スーパーオーシャン ヘリテージII B01 クロノグラフ
「スーパーオーシャン ヘリテージ」にはクロノグラフバージョンもラインアップ。30分計、12時間計、スモールセコンドのインダイヤルに加え、4時30分位置に日付表示を搭載。ムーブメントに搭載された70時間パワーリザーブの自社製“キャリバー01”は、ケースがシースルーバックになっているためその動きを鑑賞することも可能となっています。200m防水。サイズ:44mm、SSケース、自動巻き。
2本目
スーパーオーシャン ヘリテージ ‘57
1957年に登場した「スーパーオーシャン」の初代「Ref.1004」を現代に蘇らせた1本。12・3・6・9時位置のラウンド型アワーマーカーとクサビ型のバーを融合したインデックスはどこかアールデコに通じるモダンテイストを感じさせます。薄型のケースに加え、今作ではクラシックなメッシュのミラネーゼブレスを採用したことで着け心地も快適。サイズ:42mm、SSケース、自動巻き。
3本目
スーパーオーシャン ヘリテージ ‘57 アウターノウン
サーフィン世界チャンピオンに11度も輝いた伝説的サーファー、ケリー・スレーター氏とデザイナーのジョン・ムーア氏が手がけるLAブランドとのコラボ作。アンティークなデザインと調和するシックなブラウンのダイヤルが特徴で、ナイロンストラップには海から引き揚げた廃棄物を再利用した素材が使用されています。サイズ:42mm、SSケース、自動巻き。
モダンな空気を味わうなら。“無印”の「スーパーオーシャン」を手に取るべし
上記「ヘリテージ」とは異なる進化を続けてきた無印の「スーパーオーシャン」にも、根強い人気を誇るタイムピースが数多く存在します。スポーティなデザインで現代のダイバーズウォッチ像を体現したシリーズはカラーやケースサイズのバリエも多彩で、自分らしい個性的な1本を選ぶことが可能です。
1本目
スーパーオーシャン オートマチック 42
ロングセラーの「スーパーオーシャン オートマチック 42」は、ビビッドなオレンジ色のダイヤルが抜群の存在感を放つ1本。白く塗られた特大のアラビアンインデックスとバーインデックスのおかげで視認性も抜群です。500m防水を実現した頑丈なケースや逆回転防止ベゼルとダイバーズウォッチとしての完成度もピカイチ! サイズ:42mm、SSケース、自動巻き。
2本目
スーパーオーシャン オートマチック 46
2019年に新たにラインアップされたディーブダイバーモデルは、驚異の2,000m防水! 名門の技術力の高さを見せつける防水性能もさることながら、「プロ用の計器」という言葉がしっくりくるブラックDLC加工が施された重厚感溢れるケースも男心を刺激します。逆回転防止ベゼルとヘリウムガス放出バルブを装備。サイズ:46mm、SSケース、自動巻き。
3本目
スーパーオーシャン オートマチック 44
さまざまな色バリエーションが存在する「スーパーオーシャン」ですが、人気の筆頭はやはりブラックです。バランスの良いケースサイズも手伝って、汎用性はシリーズ中随一。1,000m防水をはじめ、逆回転防止ベゼルやねじ込み式リューズとダイバーズならではのスペックも申し分ありません。ムーブメントはCOSCクロノメーター認定の自社製“キャリバー17”。サイズ:44mm、SSケース、自動巻き。
4本目
スーパーオーシャンII オートマチック 36
ただでさえ大ぶりなモデルが多い『ブライトリング』。手首の細い人や大きい腕時計が苦手な人にぴったりなのが、小ぶりな36mmケースを持つレディースモデルです。文字盤、ベゼル、ベルトとホワイトで統一されたカラーと相まって、他のモデルとはひと味違うエレガントなイメージを醸成しています。着用感を向上させるべくケースも薄型化されていますが、日常使いに十分な200mの防水性能はしっかり確保。サイズ:36mm、SSケース、自動巻き。
この記事の掲載アイテム一覧(全7商品)
画像をタップクリックするとアイテム詳細が表示されます
-
『ブライトリング』 スーパーオーシャン ヘリテージII B01 クロノグラフ
-
『ブライトリング』 スーパーオーシャン ヘリテージ ‘57
-
『ブライトリング』 スーパーオーシャン ヘリテージ ‘57 アウターノウン
-
『ブライトリング』 スーパーオーシャン オートマチック 42
-
『ブライトリング』 スーパーオーシャン オートマチック 46
-
『ブライトリング』 スーパーオーシャン オートマチック 44
-
『ブライトリング』 スーパーオーシャンII オートマチック 36
掲載アイテムをもっと見る(-5商品)
KEYWORD関連キーワード