
ざっくり羽織ってすぐ男前。ファティーグジャケットでおしゃれを制する
ミリタリーの復権を受け、アウターの主力候補として注目されているのがファティーグジャケットです。魅力を存分に発揮させる着こなし術と、即戦力の12着をご紹介!
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人気再燃中。春&秋のミリタリースタイルはファティーグジャケットで
ミリタリー人気再燃のうねりは、この先も継続間違いなしというのがファッション業界における長期予報。秋冬シーズンに主役を任せていたのはモッズコートやモンスターパーカーでしたが、春や秋ともなるとトゥーマッチでしょう。そんなタイミングでライトに着られるアウターとしてチェックしてみてほしいのが、ファティーグジャケットです。他のミリタリージャケット同様、“機能の塊”的なウェアながら、シャツジャケット感覚で着られるお気楽さも魅力。さらりと1着羽織るだけで、今どきムード漂うコーディネートを叶えてくれます。その出自や特徴を知ったうえで持ち味を生かしたコーデに落とし込めば、“わかっている感”も印象付けられるに違いありません。
別名・ジャングルファティーグ。春秋のミリタリージャケットを代表する1着について
ファティーグジャケットとは、1960年代に開発された亜熱帯地仕様のミリタリージャケットで、正式名では“コンバットトロピカルコート”と呼ばれています。ベトナム戦争で米軍が採用したのがその出自といわれ、その後、数回に渡る仕様変更を経て現在にいたります。ヴィンテージ市場ではその変遷を辿るように1st、2nd 、3rd、4thといった4つのモデルが認知されており、1stはエポーレット付きの6つボタンだった仕様が、2ndでは5つボタンとなり、ポケットのボタンホールが比翼仕様に変更。3rdになるとエポーレットが排除され、4thではボディの素材が引き裂き強度を高めたリップストップ織りとなりました。
4タイプに共通するディテールとして採用されているのが、前身頃に備わる4つのフラップポケット、アジャスタブル仕様のカフス、そして雨風の浸入を防ぐ役割を担う二重仕立てのフライフロントです。素材としては、高温多湿な地域で着用することを想定し、軽量で速乾性が期待できるコットンポプリンを採用するのが一般的です。同素材はまだ化繊が普及していなかった時代に涼しく過ごせて、濡れても乾きやすい素材として開発されたもの。ゆえに、バックサテンなどの厚手のミリタリージャケット素材に比べて春や秋に心地良く着こなすことができます。ちなみに、ファティーグジャケットといえば斜めの胸ポケットが特徴的ですが、これは体を伏せた状態でも収納物を取り出しやすいよう設計されたものなのだとか。
ポケットにはマチを設け、収納力を高めた作りも共通するディテールの1つ。ちなみにボディの素材は、1stから3rdまで採用されていたポプリンのほうが経年変化が味わい深く、4thのリップストップよりもミリタリー感控えめな見え方ゆえにヴィンテージ派の間では人気が高いのだとか。界隈では、“ノンリップ”という呼称で親しまれています。
ファティーグジャケットはラフに着こなそう。洒落者たちのコーデサンプル
あくまで“大人のおしゃれ”という範疇でファティーグジャケットを着こなすためのポイントを、スタイルサンプルで見ていくことにしましょう。男気溢れるアウターながらオープンカラーを思わせるクラシカルな襟付きゆえ、実はテーラードスタイルにも意外とすんなり合わせることも可能です。思っている以上に幅広い着こなしで、違いを印象付けられますよ。
コーデ1
生デニムを橋渡し役にすれば、タイドアップもお手のもの
襟付きというファティーグジャケットの長所を生かし、都会的な装いに引き寄せたのがタイドアップを用いたこちらのコーデ。難易度高そうに見えますが、リジッド系のストレートジーンズでラギッドに寄せてあげると、ファティーグジャケットとネクタイのつなぎ役になってくれるのでバランス良く纏まります。
コーデ2
横縞なインナー使いで、フレンチシックな装いに誘導
ボートネックのボーダーシャツを仕込んであげれば、フレンチシックなスタイルに持っていくことも。ファティーグジャケット自体をサイズアップし、バルーンシルエットのパンツに合わせてあげれば今っぽさを感じさせる落とし込み方も朝飯前です。
コーデ3
太スラックス合わせで、シティスケーター風スタイルに
タイドアップにハードルの高さを感じる人でも、タックアウトしたシャツとスラックス顔のワイドパンツで街顔コーデに持っていくスタイルなら挑戦しやすいはず。足元にはスケートシューズを合わせ、都会派スケーターを気取ってみるのもありではないでしょうか。
本格ブランドの逸品から洒落感満点の1着まで。ファティーグジャケット12選
かつてはサプライヤーとしての実績のある本格派ブランドの独壇場だったファティーグジャケットですが、ここにきて時代感のあるスタイルを得意とするファッションブランドも注力し始めています。持ち味、毛色が微妙に違う12着をご紹介しましょう。
1着目
『アーミー ツイル』コットンナイロンファティーグジャケット
1960年代のファティーグジャケットにアレンジを加え、身幅とアームにゆとりを持たせた今どきのボックスシルエットに落とし込んだのが本作。綿の混紡率が多めのコットンナイロンの採用で、シャリ感のある爽やかな着心地に仕上げられています。
2着目
『ハバハンク』リメイク ファティーグジャケット
アメリカを代表するバンダナレーベルとして知られる、『ハバハンク』。同ブランドが手がけた本作は、後ろ身頃に縫い付けられたボディと同色のバンダナがバックスタイルの見どころとなっています。ボディには堅牢なリップストップ生地を採用し、縫製後に顔料によるピグメント加工を施すことで古着顔負けの味わい深い表情を演出しています。
3着目
『トゥモローランド』ブロークンツイル ファティーグジャケット
ハリのあるコットンツイルで仕立てた本作は、アームホールに加えて袖全体にたっぷりとゆとりを持たせたバルーン袖が特徴。シャツジャケット風のカフスのボタンを留めるとアームに独特のたるみが生まれ、雰囲気良く着こなせます。身幅もゆったりした設計ながら背ダーツで後ろ身頃が少しシェイプされているため、洗練された印象の後ろ姿を印象付けることも。
4着目
『J.S.ホームステッド』US ファティーグ オーバーサイズブルゾン
ガチ過ぎるデザインに抵抗を感じる人におすすめなのが、ブルゾン風にアレンジを加えた本作。Mサイズでも63.5cmもある身幅に対し、着丈は67cmと短めなバランスが今感の演出に一役買ってくれます。肩線をグッと落として着られるデザインで、ポケットも個数を2つに減らしつつ特大サイズに変更を加えることでアクセント効果を向上!
5着目
『ワイパー』忠実復刻ジャングルファティーグ ベトナムジャケット4thモデル
希少モデルを取り揃え、オリジナルの製作にも力を注ぐ気鋭のミリタリーショップで好評を博している“忠実復刻”シリーズに、4thモデルのファティーグジャケットがお目見え。デッドストックを解体して細部を研究した労作だけあって、左胸ポケット内のペンポケットのような見えないディテールもしっかり再現されています。コットンポプリンのリップストップ生地も、1960年代のものに限りなく近い風合いのものを使用。着始めから雰囲気良く着こなせるようユーズド加工が施されています。
6着目
『ガンホー』ファティーグカバージャケット
ワークウェア界の重鎮ブランドが手がけたこちらは、ファティーグジャケットとカバーオールの要素を融合。4つのポケットはフラップなしのユーティリティポケットに変更され、太番手の糸を用いた巻き縫いを多用することでタフさがみなぎる1着へと落とし込まれています。ボディの生地には、M-65などでお馴染みのバックサテンを採用。ムラ糸を用いた生地特有の味わい深い質感と色落ちを楽しむことも。
7着目
『ダブリューピー』ジャングルファティーグジャケット
程良いユーズド加工が映えるリップストップ生地を使い、今どきのビッグシルエットを描いた1着。着丈も少し長めに設計されている点も特徴で、後ろの裾や前身頃ポケットのテープに施されたステンシル風のプリントがヴィンテージ感を盛り立ててくれます。
8着目
『東洋エンタープライズ』ジャングル ファティーグ ジャケット
日本におけるヴィンテージ復刻の先駆け的存在として知られる同社の知見と技術力を駆使ししつつ、現代的なオーバーサイズに落とし込まれた1着。ポケットのサイズ感は、手ぶら外出などの日常使いがしやすいようオリジナルよりも少し大きめに設計されています。ボディにはバイオ加工を施した高密度ウェザークロスを使い、撥水性や堅牢性といった実用性を担保しつつ経年変化の味わい深さも追い求めています。
9着目
『プロッパー』リップストップ BDUファティーグジャケット
創業年は1967年と古く、米軍への納入実績もある『プロッパー』が定番として作り続けているのが本作。ボタンが露出しないフラップポケットや肘周りの耐久性を担保するダブルエルボーといった本格ディテールを抜かりなく再現する一方、ポリエステルの混率多めのT/C素材のリップストップ生地で爽やかな着用感を楽しませてくれます。
10着目
『オアスロウ』USアーミートロピカルジャケット
本作で注目したいのは、1960年代に米軍が採用していたリップストップポプリンを分析し、再現したというオリジナル生地。太番手の緯糸が強調される独特の生地感を現代に蘇らせています。ディテール面でも当時の仕様を踏襲することで1stの佇まいを再現していますが、やりすぎない絶妙なさじ加減で武骨さを抑えめのサイジングに仕上げられています。
11着目
『ワイルドシングス』バックサテン フィールド ジャケット
『ワイルドシングス』も米軍への納入実績のあるサプライヤー系ブランド。ゆえに街使いを意識し、カバーオール風のボックスシルエットを採用したこのファティーグジャケットもディテールから本格派のオーラがにじみ出た作りに。ボディはムラ糸を用いたスラブ感のあるバックサテン製で、左袖口のロゴ刺繍でさりげないブランドアピールも可能です。
12着目
『ジョンブル』総柄ファティーグシャツ
ファティーグジャケット特有のミリタリー感とおしゃれ感の両取りを狙うなら、悪目立ち感なしで着られるクラシカルな総柄を用いた本作を。ドロップショルダーを生かしてふわりとした落ち感を楽しめるシャツジャケット的な仕立てで、軽やかかつ肌離れのいいコットンリネンを採用しているため汗ばむ季節も着心地はすこぶる爽快です。
この記事の掲載アイテム一覧(全11商品)
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『アーミー ツイル』 コットンナイロンファティーグジャケット
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『トゥモローランド』 ブロークンツイル ファティーグジャケット
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『J.S.ホームステッド』 US ファティーグ オーバーサイズブルゾン
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『ワイパー』 忠実復刻ジャングルファティーグ ベトナムジャケット4thモデル
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『ガンホー』 ファティーグカバージャケット
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『ダブリューピー』 ジャングルファティーグジャケット
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『東洋エンタープライズ』 ジャングル ファティーグ ジャケット
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『プロッパー』 リップストップ BDUファティーグジャケット
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『オアスロウ』 USアーミートロピカルジャケット
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『ワイルドシングス』 バックサテン フィールド ジャケット
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『ジョンブル』 総柄ファティーグシャツ
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