
ハーブのある暮らしをしてみない? こんな15種類なら初心者にも育てやすいんです
小さなプランターで育てられ、収穫も楽しめるハーブ。料理やドリングに活用できるのがうれしいですよね。まずは育てやすいこんな15種類から、ハーブを栽培してみませんか。
育てて食べる楽しみも。ハーブのある暮らしを始めてみない?
ハーブは独特な香りや風味が特徴で、薬効もあるといわれる植物です。ラテン語で「草木」を意味する「herba(ヘルバ)」が語源。種類によって料理やドリンクに使ったり、虫除けにしたりと、暮らしの中で活用できるのもハーブの魅力のひとつです。大きな庭やベランダがなくても、小さなプランターで育てられるのもメリットで、手軽に栽培を始められることから、今ハーブを育てる人が増えています。
最初に気になるあれこれを解消。ハーブにまつわるQ&A
育てやすさや使い道など、ハーブを育てるときに気になることやよくある質問をまとめました。ハーブの栽培を始める前にぜひチェックしてみてください。
Q1
家のベランダ、または室内でも育てられる?
ベランダ、室内どちらでも育てることはできます。室内の場合は、日当たりと風通しが良い環境がベスト。暗くじめっとした場所は避けてくださいね。ベランダの場合は、直射日光が当たる場所は避けるようにしましょう。コンクリートの照り返しや熱から守るためにも、鉢を床に直置きせず、スタンドやラックなどを使うのがおすすめです。
Q2
水やりや肥料など管理は大変?
ものすごく大変ということはないと思います。基本的には、土の表面が乾いていたら水やりをし、葉が混み合ってきたら剪定を兼ねて収穫をします。肥料は植え付けるときの土に肥料が入っていれば特に必要はないでしょう。夏は水切れと直射日光による葉焼けに注意してください。冬になったら、寒さに弱い種類は暖かい場所に移動させるか、マルチ材で覆い寒さから守るようにしましょう。
Q3
収穫した後もまた成長するの?
収穫しても成長は続きます! むしろ、適宜収穫するようにしてください。使う分だけでももちろんOKですが、大きく育ちすぎてしまうと葉や茎が硬くなってしまい風味も落ちます。春~秋は成長期なので収穫してもすぐに成長し、あまり間を置かず次の収穫ができるでしょう。また摘み取ることで、栄養が他の葉にも行き渡るようになります。花芽が付いたら咲く前に摘み取りましょう。
Q4
虫除けにもなるって本当?
「虫除けハーブ」や「蚊除けハーブ」など見かけることもあるかと思いますが、虫が嫌う成分が含まれているハーブはいくつかあります。とはいえ、小さい苗をひとつ置いても蚊取り線香や市販の虫除けレベルの効果があるわけではありません。ただ、ドライハーブにしてサシェにする、アルコールチンキを作り成分を抽出しスプレーを作るなど手を加えることで防虫に役立つハーブもありますよ。
Q5
たくさん収穫できたときの保存方法&活用方法を知りたい!
ハーブは、育ちすぎると硬くなって風味が落ちてしまうことがあるため、どんどん収穫することをおすすめします。使い切れないほど収穫できたときは、吊るしてドライハーブを作ったり、オリーブオイルに漬けてオイル漬けにしたり……。ミントやローズマリーはフレッシュなままお風呂に入れてハーブバスを楽しむこともできます。いろいろ試してみてくださいね。
育てやすいのはこんな種類。初心者におすすめしたいハーブ15選
とにかく種類が豊富にあるハーブの中から、育てやすさだけではなく、料理やドリンクにも使いやすいハーブを集めました。好きな料理やドリンクに合わせて育ててみるのもおすすめ! まずはこの中から、自家製ハーブを楽しんでみませんか?
おすすめ1
ローズマリー
触れるだけでも指に残るほど香り豊かなローズマリー。キリッとした爽やかな香りは、料理はもちろんフレグランスなどでも多く使われています。縦に伸びる「立性(たちせい)」と、はうように伸びる「這性(はいせい)」の2タイプに分かれており、リース作りなど曲げるようなアレンジには這性がおすすめです。青や白の花が咲きます。
【育て方のポイント】
秋以降に収穫するときは少し注意が必要。ばっさりと切ってしまうと枯れる原因になるので、成長している柔らかいところを少しずつ切るなど様子を見て収穫してください。枯れた葉はこまめに取り除くほうが良いでしょう。
おすすめ2
ペパーミント
清涼感のある香りといえばミント。少し暗めの半日陰でもよく育ちます。繁殖力が半端ではなく、庭などに直接植えてしまうと一面ミントになりかねませんので地植えは避けてください。鉢でもぐんぐん育ちます。ミントは種類が多くあり、アップルミントや、パイナップルミントなど甘い香りのするものなどもあるので使い分けるのもあり。好みのミントを探してみてくださいね。
【育て方のポイント】
過湿は苦手なので、枝葉が混み合ってきたらこまめに剪定し、風通しの良い状態にしてください。摘み取るときは先端を摘むことで、脇芽が成長し、収穫量が増えます。剪定した茎を水に挿しておくと根が出て水栽培もできますよ。
おすすめ3
タイム
シャープですっきりとした香りのタイム。肉や魚料理の香り付けにはもちろん、ハーブティーとしても楽しめます。縦に成長して、30cmくらいの高さになります。やさしいピンクの小花が咲きますが、蒸れを予防するためにも咲き終わった花は早めに摘み取るようにしましょう。
【育て方のポイント】
高温多湿が苦手なので、混み合ってきたら剪定を兼ねて収穫し、風通しを良くしてください。使い切れない場合はドライにして保管できます。長雨が続くときは雨が当たらない場所に移動してください。
おすすめ4
バジル
ピザやパスタ、タイ料理にも使えるバジル。とにかく料理での出番が多い人気のハーブです。ある程度育つと、白い花が咲きます。花が咲くと葉が硬くなるので、花芽が付いたら早めに摘み取るのがおすすめ。寒さには弱いので秋くらいまでの栽培になります。シーズン終わりに花を咲かせて種を取っておき、翌年の春に撒いて育てても良いでしょう。ミントと同様に頂点を摘み取ることで脇芽が成長し収穫量が増えます。
【育て方のポイント】
朝見たら葉に穴が開いている……など虫食いの様子があったら夜に全体をチェックしてみてください。「ヨトウムシ(夜盗虫)」という夜に活動する虫が食べていることがあります。葉に白い糸のようなものが付いている場合も虫の可能性があるので見つけたら早めに取り除いてください。
おすすめ5
イタリアンパセリ
独特な香りが特徴のセリ科のハーブです。よく付け合わせになっているパセリより、苦味が少なくて食べやすく、スープ・サラダ・卵料理にも使われます。暑さ、寒さにも強く非常に育てやすいので初めてハーブを育てる人にもおすすめの種類です。長く収穫ができるのもうれしいところ。
【育て方のポイント】
寒さに強いですが、冬は生育がゆるやかになります。冬の水やりは控えめでもOK。大きくしすぎると茎が硬くなるため、どんどん摘み取って使うほうが柔らかく食べやすいです。たくさん収穫できた場合は冷凍保存も可能ですよ。
おすすめ6
パクチー
フォーや生春巻きなどあらゆるアジア料理に使われているパクチー。独特な風味は好き嫌いが分かれますが、好きな人にとっては、自分で育てれば好きなだけパクチーを堪能できて最高ですよね。育ちすぎると茎が筋張って硬くなるので、柔らかいうちに収穫するのがおいしくいただくポイント。寒さには弱いのである程度育ったら花を咲かせ種を取り、翌年暖かくなってから種撒きをしてまた育て始めましょう。
【育て方のポイント】
パクチーの種はコルクのような硬い殻に包まれています。種撒きをする前に水に一晩浸けるか、叩いて割ってから撒くほうが発芽率が良くなります。
おすすめ7
レモングラス
トムヤムクンなどタイ料理でよく使われているハーブです。すっきりとした風味でハーブティーでも人気があります。イネ科のハーブなのでイネのように縦に成長し、1株でも1mを超える大きさに育つことも。収穫するときは葉の外側から切って収穫することで秋くらいまでは収穫ができます。
【育て方のポイント】
寒さには弱いので、11月くらいに根元から刈り込みましょう。そのうえで株元をマルチ材などで覆い、寒さに当てないようにして冬越しをしてください。春になると新しい葉が出てきますよ。
おすすめ8
オレガノ
シソ科の比較的寒さに強いハーブです。香り高くピザや、肉料理、煮込み料理など幅広く使えます。ライトグリーンの葉が美しく、寒さにも強い常緑草ということから花壇や雑草対策のグラウンドカバープランツとしても使われることもあります。
【育て方のポイント】
多湿に弱いので、梅雨前に剪定を兼ねて収穫し風通しの良い場所で管理してください。
おすすめ9
イエルバ・ブエナ
変わった名前のハーブですが、ミントの仲間で別名が「モヒートミント」や「キューバミント」と、モヒートに使われるミントとして人気です。他のミントと比べると葉が大きめなのが特徴。もちろんモヒートだけではなくハーブティーやソーダなどいろいろな使い道があり、他のミント同様に楽しめます。
【育て方のポイント】
生育旺盛なので、プランターで育てる場合は根詰まりに気をつけてください。下葉が枯れてきたり、調子が悪かったりする場合は、根詰まりの可能性があります。真夏と真冬を避けた時期に植え替えをして様子を見ましょう。
おすすめ10
ルッコラ
ピザやサラダなどで使われることが多く、ゴマのような風味でピリッとした辛味が特徴のルッコラ。「ロケット」という名前でも呼ばれています。種を撒いてから収穫までも3週間~1か月程度と早く、非常に育てやすいハーブです。間引いた葉も食べられます。小さなプランターでも育てられるので、場所を取らずに家庭菜園を楽しめますよ。
【育て方のポイント】
収穫は根元から抜かずに外側の葉から切り取って使うと、繰り返し収穫できます。花が咲くと硬くなるので、早めに摘み取ってください。次々と咲くので、根元から抜いて新しく種撒きをしても◎。
おすすめ11
ディル
香り高いセリ科のハーブのディルは、食材の臭い消しとして使われます。特に魚介類と相性が良く、魚料理に使われることが多いです。風味を楽しむには、収穫したてのフレッシュな葉をそのまま料理に添えるのがおすすめ。茎も刻んで使えます。草丈は高く1m近くになることも。初夏頃から黄色い小花が咲きます。
【育て方のポイント】
花が咲くと葉が硬くなるので、葉を使いたい場合は花が咲く前に摘み取ってください。20cmくらいのサイズから収穫は可能で、外側の葉から収穫すると繰り返し収穫できます。
おすすめ12
チャイブ
チャイブはネギの仲間のハーブで、サラダやスープなどに使えます。アサツキに似ていることもあり、「セイヨウアサツキ」や「エゾネギ」とも呼ばれます。香りはアサツキやネギに比べるとややマイルドでとても食べやすいですよ。初夏ごろにかわいらしいピンクの花が咲きます。
【育て方のポイント】
直射日光を避けて管理してください。強い光は葉を硬くしてしまいます。収穫するときは根元から抜くより2~3cmくらい残して切り取ると、そこから葉が伸びて、再び収穫ができます。
おすすめ13
アロマティカス
肉厚な葉で多肉植物としても人気のあるハーブです。ミントに似た清涼感に甘さをプラスしたような香りで、葉をドリンクに入れたり料理のアクセントに使ったりできます。ゴキブリなどの虫除けハーブとしても人気があるそうです。
【育て方のポイント】
高温多湿が苦手なので夏は風通しの良い涼しい場所での管理を。乾燥には強いので、土が乾いてから水やりをしましょう。寒さに弱いため、冬は室内の日の当たる場所で管理してください。
おすすめ14
ナスタチウム
丸いシルエットの葉がかわいらしいナスタチウム。葉も花もそのままサラダに使えます。かわいらしい見た目とは裏腹にピリッと辛味があるのが特徴。食べる場合は、花苗として販売されているものではなく、食用ハーブとして販売されているものを選びましょう。
【育て方のポイント】
種は硬いので、種から育てる場合は一晩くらい水に浸けておくほうが発芽しやすくなります。夏はよく花が咲くので液体肥料を施してください。
おすすめ15
カモミール
りんごのような甘い香りを楽しめるカモミール。ジャーマンカモミールとローマンカモミールの2タイプがあります。ジャーマンは上のほうに伸びる一年草で、ローマンは耐寒性もある多年草ではうように成長することからグラウンドカバープランツとしても使われます。花とハーブティーを楽しみたい人はジャーマンがおすすめです。
【育て方のポイント】
どちらのタイプも高温多湿に弱いです。ローマンカモミールは蒸れないように梅雨前に刈り込むと良いでしょう。
この記事の掲載アイテム一覧(全15商品)
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ローズマリー
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ペパーミント
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タイム
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バジル
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イタリアンパセリ
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パクチー
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レモングラス
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オレガノ
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イエルバ・ブエナ
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ルッコラ
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ディル
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チャイブ
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アロマティカス
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ナスタチウム
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カモミール
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