次なるトレンドのキーは、ストリートからアメカジへ

次なるトレンドのキーは、ストリートからアメカジへ

90’Sのリバイバルが叫ばれて久しい昨今だが、早くも次なるトレンドの波がすぐそこまで。それが80’S後半から90’S前半にかけて若者たちが夢中になったアメカジである。

菊地 亮

2015.08.24

アメカジファッション

団塊ジュニアを虜にしたアメリカのアイテムたちが今再び...

最近注目を集めた90年代ファッションだが、細分化すれば前期と後期に分類される。ストリート色の強いスタイルは主に90年代後期のムーブメント。前期はと言うと中心はアメカジで、アメリカ映画などから強い影響を受けた若者たちがこぞってアメリカ生まれのアイテムを手に取った。そんな懐かしの名品が今後シーンの最先端に。

最先端のアメリカを見よう見真似で独自の文化へと昇華

ベトナム戦争終結後は、カウンターカルチャーがファッションの礎を担う。80年代にベトナム戦争の映画が乱立し、軍服をデイリーに着るようになった事実からもそれは容易に想像がつくはず。日本の若者たちも大いに触発され、ジーンズを軸に、MA-1やレザージャケットなどのアイテムが注目を浴びていった。

当時のファッションカルチャーから次代のトレンドを紐解く

褪色とダメージで脚色されたジーンズが浸透し、インディアンジュエリーが胸元で揺れ始めた昨今。その事例から見ても、次なるトレンドが80~90年代に若者たちを熱狂させたアメカジであることは想像に難くない。そこで、当時流行ったアイテムをめぐりながら参考となるスタイリングなども踏まえ、そこから来季のトレンドを予測する。

Key Word1:ミリタリー

ベトナム戦争後、アメリカ軍の放出品が日本国内にも流入。誰もがミリタリーショップの老舗、中田商店へ足を運び、フライトジャケットに袖を通しながら、映画『トップガン』のトム・クルーズよろしくなスタイルを楽しんでいた。そして今後、90’Sリバイバルの煽りを受け、さまざまな解釈によるミリタリーがシーンの中心で存在感を発揮しそうだ。

90’S 前半オーセンティックなアイテムにグランジの風味を添えて

アメカジを背景にスタイルを組むなら、そこへ取り入れる軍アイテムも当時を踏襲し土くさいものを。ゆえに正統カラーのカーキを取り入れ、呼応させるように王道のネルチェックシャツやネイティブアクセサリーも率先して追加。まんま昔をトレースしてはノスタルジック過ぎるため、腰巻きやスニーカーで今感を加えたい。

90’S 後半ミリタリーっぽさを感じさせないソリッドな着こなし

MA-1はいつの時代もメンズカジュアルの主軸を担ってきた軍アウターの代表格。しかし、90年代後半のストリートムーブメントにおいては、特有の男くささよりは控え、アイテムにブラックを選びながらスタイリッシュにまとめるクールな着こなしがポイントになる。よって、他アイテムもスウェットやジーンズといったシンプルなものに。

Key Word2:グランジ

当時の流行のひとつにグランジファッションがある。90年代前半に社会を熱狂させたグランジロックから派生し、着古したチェックシャツやモヘアのニット、さらには色落ちし、激しくダメージを負ったジーンズなどはその象徴だった。その担い手となったのは、伝説のロックバンド、ニルヴァーナのヴォーカル、カート・コバーン。

Key Item1ダメージジーンズ

ジーンズやモヘアのニットは、もともとアメリカのデイリーユースなアイテムとして知られていた。しかし、カート・コバーンやケイト・モスといったカリスマの登場により一気に注目を浴びる。彼らのボトムスは、基本的にジーンズだが、その趣は長年は着古したような褪色感と、膝や腿に見られるダメージが特徴的だった。

Key Item2ネルチェックシャツ

ワークテイストあふれるネルチェックシャツは、アメカジ服の代名詞であり、グランジファッションには欠かせないもの。しかも、フランネル地のやや厚みのある生地によって仕上げられたアイテムが定番だ。まるでヴィンテージウェアを思わせるパールトーンカラーや、さり気なくダメージの入ったディテールもポイントになる。

Key Word3:レザーライダース

ロックアーティストへのリスペクトや、大型バイクにまたがり颯爽と走るバイカーズへの憧れも相まって、がぜん注目を浴びたのがレザージャケットだ。特に、ダブルのライダースは男たちのバイブルとして重用され、高額なプライス設定もあってか神格化されるほどの人気を誇っていた。それが今季、より注目を集めそうな気運。

Key Item『ショット』のライダースジャケット

ダブルのライダースは当時から男心を刺激した。数あるアイテムの中でも、絶大な人気を誇っていたのがショットのそれだろう。特にショルダーについたエポーレットに特徴のあるワンスターは、多くの人々を魅了し、ユーズド品においてもかなり重宝されたシロモノ。今ならシルエットがモデファイされ着やすくなっているものもある。

地方の出版社にて編集を経験した後、独立。フリーのエディター・ライターとしてメンズファッションを中心に、スポーツ、グルメ、音楽など幅広い分野で活動。現在は、生まれ故郷である岩手県、そして東北の魅力を発信すべく東奔西走中。
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