男の一生モノ、エンジニアブーツの魅力を深堀り

男の一生モノ、エンジニアブーツの魅力を深堀り

リアルなワークシーンから生まれたタフなブーツの代表格、エンジニアブーツ。その特徴や履きこなし方さえ知っておけば、オフの心強い頼れる相棒になってくれるはずです。

TASCLAP編集部

2018.01.09

ブーツ
エンジニアブーツ

エンジニアブーツはタフな男のユニフォーム

エンジニアブーツとは、履き口に付属したストラップでフィット感を調整するタイプのワークブーツを指します。足場の悪い環境下で靴紐付きのシューズだと起こってしまう、異物をひっかける、靴紐を踏むなどのトラブルを回避するために生まれました。

また、つま先を守るために鉄製やプラスチックや金属製のカップが内蔵されていたり、ブーツの高さが10インチ〜18インチ程あるなど、足を守ることを前提とした作りが基本。そのため現代においてはバイクを運転するライダーを中心に人気が高く、タフな環境下にあるほど味を深めていくワイルドな表情が男らしさを格上げしてくれます。

都市生活においてはオーバースペックにも映るエンジニアブーツですが、ファッションアイテムとしても男性・女性問わず履かれるようになっています。最大の魅力は何といっても男心を鷲づかみにする頑丈さ。そしてマニッシュなデザインでしょう。

また、使用している肉厚なレザーは履くほどに風合いが増し、足になじんでこの上ない履き心地の1足へと成長していきます。自分の足に合わせて深く波打つようなシワが刻まれたエンジニアブーツは男の勲章であり、一生モノ。まずは、そんなエンジニアブーツの特徴や選び方などのうんちくを紹介していきましょう。

うんちく1長年履きこんだブーツはまるでオーダーメイドのような履き心地

前述のようにもともと安全面を考慮して作られたブーツであるため、ゴツくて重たく、履き始めは正直あまり履き心地がよいとは言えません。誰もが新調したての硬くて重いエンジニアブーツに泣き、靴ずれで痛い思いをしているのです。

しかし、何年と履いて自分の足になじませれば、この上ないほど魅力的な履き心地になります。「そんな重たくてゴツいブーツよく履けるね」と言われるかもしれませんが、自分の足の形になじんだエンジニアブーツはほかのどんな靴にもない快適な履き心地を提供してくれます。そんな1足に巡り合うためにも、重要なのはサイズ選びです。

うんちく2新品のサイズ選びは“すこしキツめ”が最適解

紐などで細かな調整ができないエンジニアブーツは、ローファー同様にサイズ選びが大切。合わせるポイントとしては、ジャストサイズからややきついと感じる程度がおすすめです。新品の間は履くのに少々手こずりますが、少しずつ革の繊維が伸びてきて自分の足の形になってきます。

また、エンジニアブーツを選ぶ際は“捨て寸”にも注意しましょう。捨て寸とは靴に足を入れた際に生まれるスキマのことで、これがないと蹴りだす際や踏み込むときに遊びがなく窮屈に感じてしまいます。足首をホールドするブーツの場合、捨て寸はつま先とかかとに現れます。つま先は指が動かせる程度、かかとも詰まり過ぎない程度のサイズで選びましょう。

うんちく3エンジニアブーツのオンシーズンは秋の始まりから冬の終わりまで

もちろん1年間履こうと思えば履けるアイテムです。ですが、足首より上までを覆うアイテムであるため、暑苦しく見えてしまうのを避けたいということであれば初秋から冬の終わりまでにフル活用を。

うんちく4今履くなら、断然ブーツアウト

履き口が広くて高さのあるエンジニアブーツは、ブーツアウトするならやや太めのパンツを、ブーツインするなら細身のパンツを合わせるとしっくりハマります。

現在のファッショントレンドを考慮すると、おすすめの合わせ方は足元がすっきりと見えるブーツアウト。ジーンズなら裾幅18cmほどのストレートシルエットから太めシルエット、もしくはその名にふさわしいブーツカットを選べば足元でパンツがもたつかずにマッチします。

長く履きたいからこそ選びたい、質実剛健な7ブランド

エンジニアブーツとの基本的な付き合い方がわかってきたら、次は主要ブランドを知っておきましょう。ここではことブーツの品質に定評のある、名門だけを厳選してご紹介します。数年、数十年と履き続けることになるエンジニアブーツは、見た目だけでなく実力のあるブランドから選ぶのも重要なポイントです。

しっかりとしたブランドであれば購入後のメンテナンスにもきちんと対応しています。長く履くなら、多少値は張ってもいいものを選ぶのが正解です。

ブーツ1『レッド・ウィング』9268 ENGINEER/ブーツ

1905年に誕生したワークブーツのトップブランド『レッド・ウィング』。日本にワークブーツを広めた第一人者的ブランドです。今作は、1980〜90年代に活躍した名作2268をベースとして作られた9268。労働者が安全に仕事に専念できるよう配慮されたデザインになっており、オイルレジスタントソールで滑りにくい仕様になっています。また、ブランドオリジナルのオイルドレザーが放つマットな光沢も唯一無二。頑強かつ柔軟さも備えたマテリアルが、包み込むような履き心地を約束します。

ブーツ2『チペワ』11インチエンジニアブーツ

1901年にアメリカのウィスコンシン州チペワ・フォールズに創業した『チペワ』。木材を切り出して運ぶ伐採人の足元を守るべく開発されたブーツは、創業100年を経った今でも変わらないクラフトマンシップを秘めています。『チペワ』のエンジニアブーツは、ビブラム社製ソールやASTM(アメリカ材料試験協会)規格を満たすスチールトゥを搭載するなど、過酷な環境下にも耐える頑強さが特徴。エンジニアブーツが初めてなら、お手入れも簡単なスエードのモデルもおすすめです。

ブーツ3『ウエスコ』#7700100 エンジニアブーツ ボス 11"

エンジニアブーツの最高峰と言われる、1918年にオレゴン州で創業した『ウエスコ』。その中でもボスは堅牢なフルグレインレザーを使用し、足馴染みのいいステッチダウン製法で仕上げている、まさにリアルワーカーのために開発されたブランドの顔的存在です。ハンドクラフトによる155もの工程を要し作り上げるクオリティ最優先の逸品は、大量生産にはない温もりがあります。価格も10万近く、決してやすい買い物ではありませんが、一生モノにふさわしい風格を備えています。

ブーツ4『ロンウルフ』エンジニアブーツ

レプリカデニムやワークウェアブランドのイメージが強い『シュガーケーン』。同ブランドが展開するブーツライン『ロンウルフ』の1足は、古きよきエンジニアブーツに倣い装飾を控えたクラシックなフォルムが魅力的です。1940年代後半から60年代のワークブーツに採用されていた『キャッツポウ』という幻のブランドのソールを搭載しており、名実ともに懐古的な雰囲気が魅力です。

ブーツ5『ホワイツ』エンジニアブーツ 12インチ

数あるブランドのエンジニアブーツのなかでも『ウエスコ』と並び最高峰と称されるのが『ホワイツ』。レースアップタイプのスモークジャンパーが有名ですが、こちらのエンジニアブーツの堂々たる立ち姿にもブランドの技術力が垣間見えます。熟練の職人の手によるていねいな作りと、使用するレザーや色、アウトソールなどをフルオーダーできる玄人泣かせのオプションはさすがの一言。武骨ながらも高級感のある仕上がりは、大人の足元を一層輝かせてくれることでしょう。

ブーツ6『スローウェアライオン』クロムエクセルレザー エンジニアブーツ

日本人に気軽にブーツを楽しんでもらおうと生まれた、品質と価格のバランスが取れたジャパンブランドの逸品です。使用しているのは、良質なオイルをふんだんに含み、伸縮性に富んだホーウィンレザー社のクロムエクセルレザー。希少なレザーをぜいたくに使用した艶のある出で立ちには、レザー好きならずともたまらないものがあります。加えて『ビブラム』社製の極厚ソールのクッショニングとや丈夫なダブルステッチなど、機能性も見逃せません。側面にはジッパーが付いているので、着脱が容易であるのもうれしいポイントです。

ブーツ7『メイカーズ』HSB-04G

今国産のシューズブランドを語るなら、はずせないのがこの『メイカーズ』です。日本人の足型を徹底的に研究して作られるアイテムのフィッティングにより、卸した日から足に馴染むような海外ブランドでは味わえない履き心地を提供してくれます。こちらは1950年代のエンジニアブーツをサンプリングし、木型を一新して作られた1足。頑丈なホースレザーをぜいたくに使用し、深い色味を湛えた上質感のある見た目は眺めているだけでも所有欲を満たしてくれます。

エンジニアブーツは大人のアメカジスタイルと相思相愛

お気に入りのブーツを手に入れたら、いよいよコーディネートの中に取り入れてみましょう。ワイルドな着こなし、ロックなスタイルと相性のよいエンジニアブーツですが、大人の男性が取り入れるなら落ち着きのあるアメカジコーデがおすすめ。今回はオンシーズンである秋冬と、着こなしが軽くなる春夏に分けて着こなしをご紹介します。味わいあるブーツと、深みが増してくる男の30代。ともにエイジングしながら、よりよい付き合い方を探していきましょう。

▼秋冬コーデの参考にしたい。エンジニアブーツを取り入れた着こなしサンプル

エンジニアブーツが本格的に活躍する秋冬は、トップスをジャストサイズに、パンツはストレートからややルーズなタイプを選んで、大人っぽいコーデにまとめるのがセオリー。足元が重たくなりがちなので、トップスの素材感を上手く調整して取り入れるのがポイントです。

温かみのあるキャメルのピーコートにナチュラルカラーのタートルネックニットを合わせて品のある大人の秋冬スタイルを作りつつ、足元にエンジニアブーツをチョイスすることで程よく男くさい雰囲気に。パンツとブーツをブラックでまとめることで、すっきりと見せています。

リジッドのジーンズにクリーンな白シャツ、ピーコートでベーシックながら清潔感のある組み合わせを構築しつつ、足元に大胆にンジニアブーツを投入。オイルによるマットナレザーの質感と、大きくロールアップしたジーンズの裏地のコントラストが足元にポイントを作っています。アームがレザーのピーコートを選ぶことで、ブーツの存在が悪目立ちしません。

ハンティングジャケットとベストで作ったクラシックなアメカジコーデは、味わいの出てきた大人にしか似合わない着こなし。シャツをインしてカチッとまとめつつ、エンジニアブーツで程よくカジュアルにまとめたグッドサンプルです。パンツの丈はボリュームのあるブーツを邪魔しない9分丈だと、よりスマートに見えます。

▼春夏コーデの参考にしたい。エンジニアブーツを取り入れた着こなしサンプル

重たく存在感のあるエンジニアブーツとは、相性があまりよくないと思われがちな春夏。ですがクリーンなコーデのどこかに抜け感を出したり、男気あるコーデを作る際は十分に活躍してくれるアイテムなので、ブーツ=秋冬と決めつけず取り入れるべきです。その際は、全身のシルエットバランスに気を付けましょう。

タイトなニット帽にシャンブレーシャツ、チノパンのラギッドなコーデとエンジニアブーツは相性抜群。チノパンのキャメルとコバのレザーを巧みにリンクさせて、ボトムスに統一感を出すテクニックも秀逸ですね。ウェアの色味で春らしさをアピールすれば、コーディネートが重たくなりすぎることもありません。

ベージュスエードのエンジニアブーツには、ジーンズのインディゴが良く似合います。彼のように春夏らしくスタイリッシュなシルエットを作りたいなら、トップスもボトムスも少し細身のものを選ぶといいでしょう。下半身がのっぺりと見えてしまわないよう、少しロールアップしてブーツのベルト部分を見せてあげると着こなしにポイントが作れます。

1950年代らしいエンジニアブーツ全盛期のワークスタイルをベースにしつつ、ワイドになり過ぎないサイジングで現代的に落とし込んだ上級スタイル。シャツはタックインしてすっきりと見せつつ、コーデュロイパンツ&エンジニアブーツで重みを出し、大人に似合う安定感のあるコーデにまとめました。このように、太めのパンツに合わせる際は大きくロールアップするともたついて見えません。

最後に、エンジニアブーツのメンテナンス方法を

タフなレザーを使用した頑丈なブーツだから、履いた後は何もしなくて良いかというとそんなことはありません。季節の終わりなどに軽くメンテナンスをしてあげるだけでブーツの寿命が大きく変わるので、愛情を持って手入れをしましょう。

手順1まずはブラッシング、その後で革をクリーニング

まずはブラッシング、その後で革をクリーニング

まずはブラシで、大まかな汚れやゴミを排除しましょう。革の表面だけでなく、縫い目の奥まで書き出すことが大切です。続いて革靴用のリムーバーをウェス(古布)に取り、前回塗布した余計なクリームやワックス成分などを除去。なお、ブラシはしなやかな馬毛よりハリやコシのあるピッグブラシが最適です。

手順2オイルは軽く、擦り込むように

オイルは軽く、擦り込むように

靴を磨くウェスを指に巻きつけてミンクオイルを少量取り、トゥ部分から全体的に軽く伸ばしながら擦り込むように磨きましょう。ダメージの多い部分や履きジワなどは、特に念入りに磨くとベターです。

手順3余分なオイルはカビの元です

余分なオイルはカビの元です

磨き終えたら、最後に乾拭き用のウェスに取り替えて余分なミンクオイルを拭き取りましょう。バックルやステッチ部分にオイルが残りやすいので、軽くブラッシングをするのもいいでしょう。からぶき後は、風通しのいい場所にしばらく置いてオイルを浸透させれば完成です。

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