
革靴を美しく保つお手入れ法とは。揃える道具から磨き方、日々のケアまで
革靴を手入れする必要性はわかるけれど、何が必要で、どういう手順ですれば良いのやら……。そんな方のために、革靴を美しく長持ちさせるお手入れ法を丁寧にご紹介します。
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なぜ、革靴の手入れが必要なのか?
“おしゃれは足元から”という言葉があるように、着こなしは足元で決まるといっても過言ではありません。なぜなら、いくらコーデが完璧でもボロボロの革靴だと台無しになってしまうから。逆に手入れされた革靴を履いていると、ビジネスシーンなどで清潔感やきちんとした印象を与えられます。もちろん長く愛用していけるというメリットもあるので、革靴の手入れは必要なのです。
革靴を手入れするペースはどのくらいが最適?
色が褪せてしまったり、ツヤがなくなったり……。革靴は手入れをしないとどんどん劣化してしまいます。とはいえ、過剰にやりすぎるのは禁物。履いた後の日々のケアは簡単で構わないですが、本格的なお手入れは月に一度は行うと良いでしょう。そうすれば美しさを保ちながら、革靴を長持ちさせることができますよ。
レザーシューズの手入れ方法。必要な道具と磨き方のポイント
ここでのレザーシューズは、いわゆるスムースレザーを使用した革靴のこと。そのまま履き続けていると色褪せしてツヤもなくなり、どんどん劣化していってしまいます。最初はお手入れが面倒に感じるかもしれませんが、慣れると10~15分程度で完了させることができますよ。
▼手入れに必要なアイテムはこの5つ
まず、レザーの種類に関係なく、革靴の手入れにはシューキーパーは必須。サイズに合っているのはもちろん、湿気を除去する効果などもある木製がおすすめです。下記ではシューキーパー以外の必要なアイテムをピックアップ。
アイテム1
馬毛のブラシ
革靴を履いていると、どうしても表面にホコリや泥などの汚れが付着するもの。それらを除去するのに最適なのが馬毛のブラシです。馬毛は柔らかく弾力性に富んでおり、レザーを傷つけることなく、汚れを落とすことが可能。履いた後のブラッシングにも必須なので、必ず用意しておきましょう。
アイテム2
豚毛のブラシ
柔らかい馬毛のブラシと比べると、豚毛のブラシは毛が短くコシが強いのが特徴。主に磨く際に活躍するアイテムで、クリームなどを馴染ませながら浸透させる効果があります。さらに余分なクリームを除きつつ、レザーにしっかり定着させることができるのも特筆すべきところ。
アイテム3
汚れ落とし用クリーナー
古くなったクリームなどが蓄積されたまま磨いても意味がありません。まずはそれらを汚れ落としクリーナーで取り除いて、革靴を“すっぴん”の状態にする必要があります。『M.モゥブレィ』の「ステインリムーバー」は軟水ベースに作られた水性のクリーナーで、レザーにやさしくソフトに仕上がります。
アイテム4
乳化性のシュークリーム
革靴はきちんと保湿をしないと、ケアを怠った人の肌のようにカサカサになってしまいます。それを防いでくれるのが乳化性のシュークリーム。シュークリームは油性もありますが、初心者には靴に適度な水分と油分、そして光沢を与えられる乳化性がおすすめ。ちなみに油性はもっと光沢を出したいときに重宝しますが、保湿力はないので、どちらにせよ乳化性のシュークリームは必須となります。
アイテム5
クロス
汚れ落とし用クリーナーや乳化性シュークリームを使用する際に必要なクロス。着古したTシャツなどで代用することも可能ですが、専用のクロスだとなお安心です。『コロンブス』の磨きクロスは、革製品のお手入れに適した柔らかなコットン製。また、ナチュラルなツヤを出すことができる仕上げ用クロスも展開されているので、そちらと併用するのも◎。
▼レザーシューズの磨き方とポイント
それではレザーシューズの磨き方から見ていきましょう。月に1回はしっかり磨くようにすると、見違えるほどきれいになります。レザーに栄養が行きわたって長持ちさせることもできるので、さっそくチェック!
手順1
馬毛のブラシで全体をブラッシング
シューキーパーを入れた状態で、靴ひもを外したらお手入れスタート。ちなみにシューキーパーを入れていると履きシワが伸びて、そのシワの間の汚れなども取りやすくなります。まずは馬毛のブラシを使って、ホコリなどを落としていきましょう。パーフォレーションなどの穴飾りがある場合は、そこも念入りに行うおこと。
手順2
クリーナーで汚れを落とす
次に汚れ落とし用クリーナーを使って、古くなったクリームなどを落としていきましょう。柔らかいクロスに少量付けて、レザーの表面をやさしくなでるように拭き取るのがコツ。強くこすりつけてしまうと、レザーを傷めてしまう可能性もあるので注意。
手順3
乳化性のシュークリームを塗り込む
乳化性のシュークリームを少量取り、靴全体にまんべんなく薄く塗り込んでいきます。クロスを使っても良いですが、写真のようなシュークリーム塗布用のブラシでもOK。また、シュークリームは無色透明のニュートラルだけでなく、革靴と同型色を塗り込んでも問題ないのでお好みで。
手順4
豚毛ブラシで馴染ませる
革靴に塗り込んだ乳化性のシュークリームを馴染ませるのに最適なのが、毛が短くてコシがある豚毛のブラシです。塗りムラがないように均一にすばやくブラッシングしていくと、それによって生まれる熱がレザーに伝わって光沢感が出てきますよ。
手順5
クロスで仕上げ磨き
ブラッシングだけでもツヤは出ますが、クロスや仕上げ用クロスで乾拭きするとよりツヤやかになります。また、仕上げ磨きは余分なクリームを取り除く役割もあるので、必ず行うようにしましょう。防水力を高めたい場合は、最後に防水スプレーを吹きかけて終了。
スエードシューズの手入れ方法。必要な道具と磨き方
スエードシューズはスムースレザーの靴にはない、起毛した独特な質感による表情豊かな風合いが魅力。その半面、汚れが付きやすい素材でもあり、きちんとケアしていないと魅力が半減してしまいます。そのため、スエードシューズも定期的なお手入れが必須です。
▼手入れに必要なアイテムはこの3つ
風合い豊かなスエード製のシューズは、手入れに必要なアイテムがスムースレザーとは違います。なかには同じアイテムもありますが、使う工程が異なるのでスエード用に用意しておくのがベスト。それでは、どんなアイテムが必要なのかチェックしていきましょう。
アイテム1
豚毛のブラシ
レザーシューズ同様、スエードシューズもホコリなどを落とす工程は必要不可欠。ただ、柔らかい馬毛のブラシではしっかり取り払うことができないので、コシの強い豚毛のブラシを使うようにしましょう。豚毛のブラシはレザーシューズでも必要なアイテムですが、シュークリームを塗り込む際に使うものなので、スエード用に買い足しておくのがおすすめです。
アイテム2
クレープブラシ
こちらのクレープブラシは、スエードシューズならではのアイテム。見てわかる通りゴムブラシになっているのが特徴で、ゴム部分をスエードに当ててブラッシングすると、固まってしまった毛並みをほぐすことができます。ちなみに毛先がワイヤー製のブラシもありますが、スエードを傷つけてしまう可能性もあるので避けたほうが良いでしょう。
アイテム3
スエード専用スプレー
スエードに潤いを与えるために必要なスエード専用スプレー。しかも防水効果を高めるものがほとんどなので、防水スプレーいらずなところもうれしいポイントです。また、色褪せが気になる場合はニュートラルではなく、色付きのスプレーをセレクトして補色するようにしましょう。
▼スエードシューズの磨き方とポイント
毛足が長くてホコリなどが付着しやすいスエードは、それらをきちんと除去することが何より重要。レザーシューズに比べると工程は少なく、コツさえつかめば意外と簡単なので、ぜひ実践してみてください。
手順1
ブラシで靴全体をブラッシング
まずは豚毛のブラシを使って、ホコリやチリなどのゴミを払い落とします。スエードは起毛した表面にゴミが絡みついていることもあるので、少し強めにブラッシングするのがおすすめ。ゴミが溜まりやすい靴底側面のコバのブラッシングも忘れずに。ちなみに、こちらの画像では靴ひもを結んだまま行っていますが、レザーシューズ同様に外すのがベターです。
手順2
クレープブラシを使って毛並みをほぐす
次にクレープブラシで毛並みをほぐしていきましょう。そもそもスエードは時間が経つにつれて毛が寝てしまい、そのままの状態で固まってしまいます。ブラッシングはゴム部分を当てながら、固まった毛並みを起こすようなイメージで行いましょう。その後に毛並みを整えるように手入れするのがポイントです。
手順3
スエード専用スプレーで潤いをプラス
定期的に潤いを与えないと乾燥が進んで色褪せてきてしまうので、スエード専用スプレーを全体に吹きかけていきます。ブランドや種類によって使い方は多少異なりますが、靴から50cm以上離すとまんべんなく吹きかけられるかと思います。さらにスプレー後は、30分程度乾かすこと。
手順4
最後にスエードの毛並みを整えて終了
スエード専用スプレーが乾いたら、最後に豚毛のブラシで毛並みを整えていきます。毛並みの方向を揃えるように、前から後ろにブラッシングするときれいに仕上がりますよ。ちなみに、ここで使用するブラシは手順1と同じで問題ありませんが、ゴミが付着していることもあるので確認してから使うようにしましょう。
日頃から意識したい。革靴のケアや履き方
もちろん履けば履くほど傷んでしまうものですが、ちょっとした気遣いで革靴を長く愛用できます。ここではそのために意識するべき、日々のケアや履き方をご紹介。難しいことはひとつもないので、ぜひ習慣化させてくださいね。
履いた後は忘れずサッとブラッシングを
本格的なお手入れは月に1回で十分ですが、革靴は日々のケアも必要。特にホコリなどの汚れはレザーの大敵なので、帰宅後に必ずブラッシングで払い落とすことをおすすめします。その際にもシューキーパーは必須で、レザーシューズは馬毛、スエードシューズは豚毛のブラシを使用しましょう。また、1日履いた革靴は湿気を多く含んでいるのですぐに靴箱に入れず、1~2日程度風通しの良い場所で乾燥させることも重要です。
同じ革靴を毎日履くのはNG
たとえお手入れをきちんとしていても、毎日のように同じ革靴を履いていると寿命が縮んでしまいます。前述の通り、1日履いた革靴は湿気を多く含んでいるので、湿った状態で履き続けるのは絶対に避けること。1日履いたら、最低でも1~2日は休ませてあげましょう。
この記事の掲載アイテム一覧(全8商品)
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『コロニル』 馬毛ブラシ
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『荒川産業』 ブリストルブラシ
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『M.モゥブレィ』 ステインリムーバー
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『M.モゥブレィ』 シュークリームジャー
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クロス
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『ダスコ』 ブリストルブラシ
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『サフィール』 クレープブラシ
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『サフィール ノワール』 スペシャルスエード&ヌバックスプレー
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