ライター菊地 亮 氏が語る、セバゴ ローファー

革靴好きを自認する菊地氏だが、今回取り上げたのは格式高い高級なブランドのそれではなく、親しみのある昔ながらの一足。アメリカ発の老舗の一足について語ってもらう。

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ライター菊地 亮 氏が語る、セバゴ ローファー

ライター菊地 亮 氏と『セバゴ』ローファーとの出会い

「私が『セバゴ』と出会ったのはごく最近のこと。30歳を迎える前までは、足元のレギュラーというとスニーカー。動きやすく気軽に履け、あまつさえコスパにも優れたまさに理想のシューズでした。

しかし、いかんせん子どもっぽさがチラリと顔をのぞかせるのがどうも三十路をすぎたあたりから気になりだしてきて……。そんなときに取材で手にしたのが『セバゴ』だったのです。」

ライター菊地 亮 氏は、なぜ『セバゴ』ローファーにほれ込んだのか

「いわゆる名門の一足も履いてきましたが、実はもったいなくて恐々履いていたのが本音。ローファーは“怠け者”の意からもわかるように本当は気軽にはくものですよね。だから、『セバゴ』の一足は理想的でした。

価格に目がいきがちですが、マッケイとグッドイヤーの両製法のいいとこ取りといってもいいブラックラピド製法により丈夫なうえ、快適に履けるんです。」

『セバゴ』の魅力を徹底解剖

愛用歴は短いながら「頻度は尋常じゃない」と話す菊地氏。今でもひんぱんに履いているからこそ感じた、彼なりの『セバゴ』ローファーの魅力をここでは5つのポイントに絞って解説。

ポイント1

革靴の大いなる可能性を引き出した独特な製法

「革靴を語る際には誰もが製法に触れますが、それはやはり職人の腕の見せどころであり、革靴の進化に欠かせない部分にほかならないからです。

『セバゴ』のローファーもまた同様。ブラックラピド製法、別名マッケイグッド製法で仕上げられ、マッケイならではのなじみやすさと、グッドイヤーならではの丈夫さ、ソール交換の容易さを兼ね備えた優秀靴なんです。」

ポイント2

丈夫さと優雅さを兼ね備えたガラスレザー

「デニムやスウェットからもわかるように、アメリカ人は丈夫なものを好みます。こちらもその類。別名ガラス張りレザーと呼ばれ、クロム鞣し後に表面をパッフィング(磨き処理)し、顔料による塗装仕上げを施しています。そのため耐久性があり、革の天敵である水にも強い。ただ、革特有のエイジングを楽しみたい方はあまり期待しないほうがいいです。」

ポイント3

私の足に程よくなじむストレスフリーな履き心地

「革靴選びはフィット感が非常に大切。だから私も購入する際はかなり試着します(販売員の方々、すいません)。しかも、足の形は幅広・甲高の典型的な日本人足で、それも極端なため始末が悪い。

そんな自分の足にも難なくフィットしたのが『セバゴ』。やや丸みと厚みのあるラストで、指先を適度に動かせる適度な自由もあるため非常に歩きやすいんです。」

POINT4

何といっても男らしいビーフロール

「ペニーローファーのビジュアルで、とりわけ重要な要素と感じるのはやはり”縫い”。モカ縫いが基本となるので、その良し悪しで仕上がりの美しさはもちろん、時を経た後の変化においても差が出てきます。

その点も『セバゴ』は抜け目がありません。今もなお手縫いで行われ、武骨な糸使いはアメリカならでは。その際たる例がアイコンでもあるビーフロールです。」

ポイント5

老舗ならではのクラシックなディテール

「『セバゴ』は、1946年に創業したアメリカが誇る靴の老舗。過去にはキャサリン妃やマイケル・ジャクソンが愛用していたことでも知られています。そんな時代を経ても、あえて変えずに残し続けているディテールが。そこに彼らのこだわりを感じてやみません。アーチサポート付きのインソールや、ヒールのキッカーバックはその典型といえるでしょう。」

ライター菊地 亮 氏の『セバゴ』ローファーコレクション

それでは、ライター菊地 亮氏が愛用する『セバゴ』のローファーコレクションをお披露目。履き込むこむことで風合いが増した味のある靴たちに注目してほしい。

『セバゴ』クラシック

『セバゴ』クラシック

「新たなブランドに手を出す際には、なるべく最初にそのブランドを象徴するド定番のモデルを買うようにしています。でなければ、良さを深く理解できないような気がして……。そこで迷うことなく手に入れたのがこのモデル。すでにこちらは2代目です。アンラインドなので最初から足へすんなりとフィットし、取材で歩き回る際も重宝しています。」

『セバゴ』クラシックスエード

『セバゴ』クラシックスエード

「こちらは最近購入したモデルで、スエード靴が実はこれが初。ただ、素材特有の柔軟さも手伝い、買ったそばから即戦力として活躍してくれています。しかも、表革とは違い変にかしこまることもなく履けるうえ、ブラックの配色がとってもモダン。水にも強く、手入れもブラッシングのみで容易という、高い実用性も購入を決めた一因になりました。」

『セバゴ』グラント

『セバゴ』グラント

「数年前までは”革靴といったら革底が基本”と豪語していました。ただ、取材後の疲労度がハンパではなく、しかも名門でラバーソール型をひんぱんにリリースしていた時期だったこともあって鞍替え。

そこで昨年、『セバゴ』でも発売されると耳にし、店頭で足を通してみたところ負担はほぼ皆無。即決で手に入れ、今ではクラシックを抜く定番に格上げしてしまいました。」

『セバゴ』ケリー

『セバゴ』ケリー

「ローファーにはさまざまな数類があることは先刻承知なのですが、先日、掃除がてら靴のワードローブを見返してみたところ、ほとんどがペニーローファー。そこで別のモデルを買ってみようと思い選んだのがこちらのタッセルローファーです。履き心地は申し分なく、房飾りのアクセントも効果的。夏であれば、ショーツスタイルのときによく登場するモデルです。」

ライター菊地 亮 氏がこれから『セバゴ』を買うなら、この3モデル

この秋、ライター菊地 亮氏が気になっている『セゴバ』の3つのモデルをご紹介。色や素材など、遊び心のあるデザインに注目。

クラシックホーウィン

「モデル名からも推測できるように、ベースとなっているモデルは同社の名作のクラシック。しかしこちらは、数々の名門ブランドへも上質なレザーを届けてきたアメリカきっての老舗タンナー、ホーウィン社のプレミアホーウィンクロムエクセルレザーを採用。ヒールピースにはレザーとラバーが併用されており、優れた耐久性と衝撃吸収性を実現させている。」

ケリー

「ガラスレザーを使用した、『セバゴ』のタッセルローファーです。シンプルなデザインではありますが、着回しやすさは抜群。ワンポイントのタッセルも、上品なムード作りには最適です。すでに所有しているモデルですが、色違いに手を伸ばしてみたいなと。」

トレントンペニー

「アッパーに使われているのは上質なスエードレザー、そしてソールは安定した歩行を促すラバーソール。このモデルはスタンダードですが、カラーバリエーションが何気に豊富。個人的には、変化と大人ならではの落ち着きの両得が可能なグレーを押したいですね。ライニング、インソールともに天然皮革をあしらうという豪華な仕様でこの価格は買いです。」

菊地 亮 氏が選ぶ。『セバゴ』のローファーの取り入れ方

『セバゴ』のローファーを使ったWEARのコーデサンプルから、菊地氏本人の着こなしに通じるものを紹介してもらう。

ヌケとシメのバランスの良さがひときわ目を引くスタイリング。武骨なイメージが先行しがちなカモ柄も、クリーンな白シャツとシックなローファーのサンドで洗練された趣へと昇華。カットソーの肩掛けやロールアップなどこなしの妙技も効いている。

すがすがしいブルーのジャケットが目を引くショーツスタイルは、インナーへ取り入れたシャツのトリコロールボーダーも効果的な演出に。遊びと季節感を目いっぱいに表現したトップスを落ち着かせる役として、シックなローファーが抜群の存在感を発揮している。

ゆったりめのTシャツに、アフリカンテイストあふれるショーツがこの上なくリラックス感をあおる組み合わせ。一歩間違えるとダラしなく見えそうでも、ショーツの色をひろったローファーのモダンなルックスによりがぜん引きしまる。

スポーティなポロシャツにジーンズ、そしてスウェットの肩掛けと、取り入れたアイテムはラフなものばかりだが、それをキレイに見せるヒケツは足元の清楚なローファー。ジャストなシルエットもスマート化にひと役買っている。

ベーシックなうえに都会的な雰囲気を醸し出すネイビーのペニーローファー。これほど容姿端麗なアイテムであれば、正統派のキレイめで合わせるよりむしろカモ柄ショーツなどを駆使して遊んだほうがポテンシャルを発揮させられる。

かっちりめなセットアップはトレンドの最先端。着こなしのツボはハズし加減だ。インナーにシャツを選びながらもタックアウト&ボウタイでカジュアルさをアップ。足元も、レースアップではなくローファーにしたことで力みが取れる。

大人のショーツスタイルを構築するうえで、アイビーの要素を盛り込むのもひとつの手。そこで選んだのはタータンチェクのBDシャツとローファー。それにより幼さを気にせず大人のショーツカジュアルが楽しめる。

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