“SON OF THE CHEESE”と書いて、サンオブザチーズではなく『サノバチーズ』。2013年に山本海人氏が設立した東京ブランドで、今やその人気が全国区となっていることは周知の事実だ。5年にわたる米国留学やトレーラーハウスでの生活など、枠にとらわれないライフスタイルを歩んできた山本氏が手掛けるアイテムは、どことなくユルさを感じさせるものばかり。しかし日本製にこだわるなど作りは実に本格的で、そういったギャップが目の肥えた大人からウケている理由のひとつでもある。そんな『サノバチーズ』から2019年春夏の最新ビジュアルが到着。今シーズンもココらしい、イイ感じの脱力感が垣間見える。
春夏のテーマは“ATAMI DREAMING”。昭和レトロな趣を残す、かつて日本のハワイと謳われた街・熱海から着想を得たコレクションとなっている。60’sアメリカンやウエスタンをベースに、合成繊維を使うことでリラックスした雰囲気を描き出したアイテム群は、どれも清涼感たっぷり。セットアップだったり開襟シャツだったりと、喫茶店にたむろする若者を思わせるちょっと“やんちゃ”なワードローブも散見される。ナポリタンのハムやクリームソーダを連想させるペールトーンのカラーバリエーションもどこかクラシックなムード。そんな懐かしさに満ちあふれたコレクションだが、その空気感は現代ではかえって新鮮に映る。
「BB Coach JKT」28,000円(税抜)
さらに、今季コレクションのグラフィックはカナダ出身の世界的コミックアーティスト、ライアン・ヘシュカ氏が手掛けている。『プレイボーイ』、『エスクァイア』、『ニューヨークタイムズ』など名だたる媒体で活躍してきたヘシュカ氏による、60’sアメコミを彷彿とさせるグラフィックがレトロな雰囲気をいっそう盛り上げる。
昭和にタイムスリップしたような錯覚に陥る『サノバチーズ』の最新コレクションだが、どのアイテムも大人が日常着として活用できるよう昇華されているのはさすがの一言。気負わずさらっと着るだけで、なんだかサマになる……。その“魔法”こそがブランドの真骨頂だ。
Text_Satoshi Yamasaki

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