ヴィンテージ顔でも、スペックはモダン。70年代の空気を纏う復刻ウォッチ
端的にいえば、ミリタリーウォッチの魅力は、プロフェッショナルが使用する高い機能美と武骨で質実剛健な男らしいデザインだ。特にアメリカ生まれの名門『ハミルトン』のそれは、ファンだけでなくファッション業界にも愛好家が多いことで知られている。
『ハミルトン』のミリタリーウォッチの起源は、アメリカ軍のオフィシャルウォッチサプライヤーとなった1914年まで遡る。その後1918年にはアビエーション界に進出し、第二次世界大戦時の1942年には米軍へ100万個以上の時計を納入すべく一般用時計の生産を中止したほど。米国陸海軍からは何度も“'E' Award”を受賞している。そんな輝かしい歴史を持つ『ハミルトン』の軍用腕時計を継承しているのが、現在もフィールド(陸)、ネイビー(海)、アビエーション(空)に種別しながら展開している「カーキ」シリーズだ。そのアビエーションの分野における最新モデルが、「カーキ パイロット パイオニア メカ」と「カーキ パイロット パイオニア クロノクォーツ」である。
「カーキ パイロット パイオニア メカ」は1973年から76年に英国王立空軍に支給されていた、『ハミルトン』のパイロットウォッチを語るうえで欠かすことのできない「W10」の復刻モデル。デザインからサイズにいたるまでのオリジナルに忠実な佇まいに加え、最新の性能と高い機能美を両立することで現代的にアップデートしている。
気になるムーブメントは手巻きの最新キャリバー「H-50」を搭載し、80時間の標準持続時間を実現。また33mmのステンレススチールケースは、マットなダイヤルとボックス型のミネラルクリスタル風防が高い視認性を確保、反射を抑える加工まで施されている。
「カーキ パイロット パイオニア クロノクォーツ」はその名の通り、「W10」のデザインを踏襲しながらクォーツ式へとアレンジしたスポーティなクロノグラフモデルだ。
アナログカメラや双眼鏡を想起させるユニークなフォルムのブラックダイヤルに、オールドラジウムカラーのインデックスを合わせた70年代の香り漂うデザイン。耐久性に優れたストームグレーカラーのテキストタイルとブラウンレザーが用意されたミリタリー仕上げのNATOストラップ。この仕上がりは『ハミルトン』ファン、そしてヴィンテージウォッチファンならずとも手にしたくなる逸品だ。
Text_Yasuyuki Ouchi
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