
60周年の熱意をブルーに込めて。“GS”が仕掛ける春の限定モデル
『グランドセイコー』の歴史は、途方もない挑戦の歴史でもある。ブランド誕生前、日本は世界と腕時計の歴史において大きな開きがあり、そのクオリティの差は一朝一夕では到底埋めきれないものであった。そんな状況の中、当時の技術力を集結し1960年に完成を見たのが『グランドセイコー』のオリジン。その精度の高さは、スイス・クロノメーター検査基準優秀級規格に、国産で初めて準拠するほどのものだったそう。以降、弛まぬ努力の末、世界も認める高級腕時計ブランドへと進化を遂げた。そして今年、60年という節目を迎え、新たな歴史を紡ぐであろうシリーズが登場する。
「ヘリテージコレクション メカニカルハイビート36000」640,000円(税抜)
「グランドセイコーブルー」シリーズ。その名からして、ブランドの心意気がヒシヒシと伝わってくる。深みのある吸い込まれそうな紺色は、日本の伝統色であり、『グランドセイコー』を象徴する色でもあるからだ。それを配した限定シリーズは、メンズモデルで全3型を展開。
まず紹介するのは、機械式モデル「ヘリテージコレクション メカニカルハイビート36000」だ。ムーブメントは、毎時36,000振動(毎秒10振動)という高速振動が支える、高精度のメカニカルハイビートムーブメント。その機能性の高さもさることながら、同作に注がれる情熱はそれだけにとどまらない。磨き上げられたケースが描き出す光と陰の繊細な表情、金色の“GS”ロゴから放たれる美しい放射模様、そして鮮やかな赤い秒針。ブランドのこだわりを凝縮させた逸品は、唯一無二の存在感を放っている。
機械式モデルと双璧をなすのがクォーツ式の2本。「ヘリテージコレクション クォーツモデル」は、ダイヤルにアニバーサリーイヤーである“2020”を型打ちし、1か所だけ“GS”ロゴを潜ませた遊び心がなんとも痛快。搭載したキャリバーは、時針単独の時差修正機能を搭載した「9F85」。「ヘリテージコレクション クォーツモデル」のために特別に調整をかけた年差±5秒という高精度で、その証しとして6時位置にはゴールドの“ファイブポインテッドスター”が燦然と輝く。片や「スポーツコレクション クォーツモデル」にも同キャリバーを搭載し、ベゼルには文字盤と呼応するように“グランドセイコーブルー”のセラミックを採用。20気圧防水に16,000A/mの耐磁性能といったポテンシャルの高さで、スペックからもスポーツシーンに訴求する。
機械式モデルは既に販売中で1,500本、クォーツモデルは「ヘリテージコレクション」が3月発売で2,500本、「スポーツコレクション」が4月発売で2,000本の限定発売だ。毎月発売される『グランドセイコー』の代表作に目移りするかもしれないが、このスペシャルな腕時計が手に入るのは、アニバーサリーイヤーの今だけ。後悔することのないよう、早めの検討をおすすめする。
Text_Ryo Kikuchi

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