
第11弾の衝撃。リアルクローズに根差した再構築が光る、ダブルタップスの手腕
話題性のあるコラボが大好物なTASCLAP世代には、たまらないニュースが飛び込んできた。その主役となるブランドは、皆さんもよくご存じであろう『ドクターマーチン』。同社は現在、ブランドを象徴する8ホールブーツの生誕80周年を記念したプロジェクトを始動中。「ザ・1460・リマスタード」と名付けられたこのプロジェクトは、『ドクターマーチン』にゆかりのあるブランドとタッグを組んだアイテムを、12か月にわたって毎月リリースしていくというもの。これまでのコラボ相手には『ラフ・シモンズ』、『マーク ジェイコブス』といった海外勢に加え、『ニードルズ』や『アンダーカバー』といった90年代のファッションシーンを体験した世代をひきつけるブランドが名を連ねている。今回、紹介するのは、その第11弾。過去の面子を見る限り、そのコラボ相手と仕上がりに期待は高まるばかりだ。
「1460 WTAPS WEBBING STRAP BOOT」42,000円(税別)
第11弾でマッチアップが実現したのは、90年代以降のストリートシーンをけん引してきたインディペンデントブランドの『ダブルタップス』。ミリタリーのタフな世界観を都市生活者のリアルクローズに落とし込む手腕は、皆さんもよく知るところだろう。“実用的かつ反逆的”という両社に共通するコンセプトが今回のコラボの軸になったというだけに、満を辞してリリースされた「1460 ダブルタップ スブーツ」は圧巻の存在感を放っている。シューレースの代わりに施されたバックルストラップがミリタリーの薫りを漂わせ、剥き出しになったスチールトゥが武骨さを加速する。ヒールループに象徴される8ホールブーツ伝統のディテールとの絶妙なマッチングも、両社に思い入れのある世代にはスルーできない魅力を放っている。
気になるディテールは、見どころ満載だ。つま先から剥き出しになったスチールトゥにはWTの刻印が施され、立体的なデボス加工で側面に描かれたミリタリー風の表記も『ダブルタップス』の世界観を感じさせる意匠となっている。ダブルネームのインソールも、コラボ好きの所有欲を掻き立てる要素だろう。ヒールループにはお馴染みのイエローの配色を採用する一方、『ドクターマーチン』を特徴付けるウェルトステッチは黒で馴染ませることで骨太な印象に落とし込んだ。このところ、久しぶりに『ドクターマーチン』を履きたい衝動に駆られる大人が増えているというが、この靴の懐かしくも新鮮なその面構えが、その現象に拍車をかけるかもしれない。気になる取り扱いは『ドクターマーチン』公式オンラインショップと、『ダブルタップス』、「フッズ」の各店舗。すでに発売中となるため、気になる方はお早めに。
Text_Takumi Endo

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