
ブレイク中のPRXが小型化。35mmケースが男たちにもたらす恩恵とは?
今ホットな腕時計トレンドを1つ挙げるなら、なんといっても“ラグスポ”ことラグジュアリースポーツウォッチは外せない。元は高級腕時計ブランドが手掛けるSS(ステンレススチール)製のスポーツモデルを指す言葉であったが、現代においてはそんな蘊蓄を語るのも野暮といえるぐらいの人気カテゴリとして君臨している。高級感とスポーティさを兼備するルックスは、オン・オフ使える万能選手として実に頼れる存在だ。
そして2021年の春。そんなラグスポの世界に新風を吹き込んだのが、『ティソ』がリリースした「ティソ PRX クォーツ」だ。ポリッシュされたラウンドベゼルにケースと一体化したブレスレット、腕馴染みの良いスリムケースなど、そのデザインはまさにラグスポの王道を感じさせるものであった。それもそのはず、このモデルのベースはラグスポの草創期である1970年代に存在したアーカイブを再現したもの。5万円台というプライスも手伝って、発売直後から人気はうなぎ上り! その年の瀬には待望のオートマティックモデルも追加された。そんな注目作に、この夏さらなる話題を呼び込むであろう新顔が追加されることになったのだ。
その名も「ティソ PRX クォーツ 35mm」。そう、昨年発売された既存モデルはケース径が40mmだったのに対し、本作は一回り小さな35mm径にサイズダウンが図られているのだ。折しも昨今の腕時計業界では、パートナーとシェア使いできるユニセックスサイズの腕時計がトレンド。何より手首の細い人でもジャストで着けることができるし、ドレスシャツの袖にも引っ掛かりにくいなどメリットはさまざまだ。ダイヤルカラーはシルバー、ブルー、グリーン、ライトブルーの4色。ラグスポの王道デザインはそのままに一層旬度を高めた35mmモデルは、これから「ティソ PRX」シリーズを狙っている人にとって魅力十分の有力候補となりそうだ。
もちろん、“存在感のある40mmが好き”という向きも少なくないだろう。そんな人には、「ティソ PRX クォーツ」に追加された新色をおすすめしたい。光の加減によって色や質感が変化するサンレイ仕上げのグリーンは、着こなしに上品なアクセントを効かせてくれる。さらにこの40mm径に、レザーストラップモデルという新しい選択肢も加わった。ダイヤルと色を合わせた深みのあるブルーストラップは、アリゲーターの型押し模様が施されたカウハイド製。きれいめカジュアルはもちろん、ドレッシーなスーツスタイルにもしっくりくる。
アーカイブをベースにしつつも時代の流れに沿うように多様性を増した「ティソ PRX」シリーズ。時代の波を的確に読み、表現し続ける同シリーズは『ティソ』の定番としての確固たる地位を築いていくことだろう。
Text_Ryota Osujo
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