
伝説モデルへの敬意を体現。ヘリテージカラーを採用したスピードタイマーの新作とは
『セイコー』の歴史だけでなく、日本の時計史を語るうえでも欠かせないクロノグラフの名品「1969 スピードタイマー」。その名を継承したコレクション「スピードタイマー」が2021年に発表され、好事家たちを歓喜させたのは記憶に新しいところです。そもそもクロノグラフが好きという人はもちろん、モダンにブラッシュアップされたシャープなデザインは、多くの腕時計ファンの物欲を刺激しました。
そして今年、1969年当時のオリジナルカラーをイメージしたモデルが発売されることが決定。50年以上の月日を経てリリースされる新モデルは、一体どんな進化を遂げているのか。その全貌をチェックしていきましょう。
「1969 スピードタイマー」※アーカイブ
1969年は『セイコー』が世界を驚かせた年といっても過言ではありません。この年は、『タグ・ホイヤー』や『ブライトリング』をはじめとした世界のトップブランドが競って自動巻きクロノグラフを登場させました。しかし、現在高級腕時計を中心に採用されている革新的なクロノ制御機構・垂直クラッチを搭載した自動巻きクロノグラフを発売したのは、『セイコー』が世界で初めて。スイスブランドがリードしてきた時計業界にあって、「1969 スピードタイマー」は『セイコー』、そして日本の技術力の高さを証明した伝説的なモデルとなったのです。
オリジナルである「1969 スピードタイマー」のキーカラーは、ベゼルに配されたブルー×レッド。このたび発売される新生「スピードタイマー」のヘリテージカラーモデルでは、当時のデザインを踏襲し、ブルーとレッドが効果的にあしらわれています。ただ、“同じカラーを使っただけ”で終わらないところが本作の見どころ。オリジナルモデル同様、色使いによって判読性を徹底的に突き詰めているのです。例えば文字盤には、光の当たり方によって美しいグラデーションを描くブルーを採用。インダイヤルと外周の目盛りを白抜きにすることで判読性を高め、さらにレッドを針のアクセントカラーとして使うことで誤読を防いでいます。色以外でも、プッシュボタンに正確な操作性を実現するハンマー型を採用したり、重心を考慮したブレスレットを搭載したりと、とにかくこだわりが満載。裏側の縫い目を隠し、汗などによる劣化を低減するコンシール仕様のカーフレザーストラップが付属してくるのもうれしいポイントといえます。
オリジナルへのリスペクトを表しつつ現代的アップデートも加えられた本作の発売は、9月9日(金)。考え抜かれたカラーリングやディテールワークを目にすれば、長い歴史の中で培われてきた『セイコー』の技術力の高さを改めて実感できることでしょう。
Text_Fumihiro Natsume
セイコーウオッチ(株)お客様相談室
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https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/prospex/special/speedtimer/index

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