今の時代、イイ男は青い!デキる男の春コーデ集第2弾
デキる男は、色がもたらす効果を知っている。とくに彼らが「頼りになる」と率先して身につけている色が青。もちろん、以前紹介したフォトグラファーの彼も同様のようで。
男の基本色ともいえる“ブルー”を選んでおしゃれの地固めを
昔から男たちはブルーと縁がある。永遠のワードローブといえば、インディゴブルーのデニムアイテムを思い浮かべる人は多いだろうし、アイビー全盛時には紺ブレが象徴的なアイテムだった。ビジネスの場においても、重要な商談やプレゼンにはネイビースーツを着用し、誠実さや知的さをアピールする“武器”としてきた。とはいえ、“何でも屋”と捉えてはいけない。時流に合った選びや着こなしを実践してこそ、男の定番色は真価を発揮する。
選びや合わせにこだわるだけで、いつものブルーが見違える
「昔からブルーにはお世話になってきました」と話すのは、前回密着した彼。
参考記事:物選びと着こなしが物語る!デキる男の春コーデ7days
40歳を迎え、そのスタンスに拍車がかかっているという。「歳を重ねると色使いには及び腰になる。そこで親しみのあるブルーは貴重な存在ですね」。彼のコーディネートを見ればそのコメントも納得。濃淡やアジを駆使し、さまざまなブルーを堪能していた。
day1
濃紺アウターの手軽さやスマートさでロケハンもサクサク
ロケーション探しにはことさら時間を割く。撮影の7~8割はそれで決まるといっても過言ではないからだ。もちろん身につける洋服は動きやすさ重視で、ミリタリーアウターにインディゴブルーの1本はお決まり。とはいえ、昔の映画の主人公風になってはいただけないため、MA-1は濃紺を選択。モダンに見えて、着心地も軽快だから街でも公園でも自由に動ける。
着用アイテムはコレ
コットンナイロンタイプライターMA-1
往年のMA-1といえば、光沢のあるナイロン生地が一般的。ただこちらは、細く長いコットン糸を高密度で編み込んだタイプライター生地。丈夫ながら着心地は非常にライトなため、シャツ感覚で袖を通すことができる。マットな質感も大人っぽさの演出要因に。
day2
臨機応変な対応が求められるロケは、気の利いた1本で
撮影時に身につけるものはなるべくストレスにならないものがいい。とはいえ、往年の太めのパンツを腰ばきするほど若くもない。だから、細身でストレッチの効いたこの1本が今はしっくりくる。何より、カーキシャツでミリタリーの要素を加えても土くさくなりすぎないで済む。どんなときでもスマートさを損なわない、それもまた大人の流儀。
着用アイテムはコレ
スリムダメージストレッチデニムパンツ
色落ち、ヒゲ、アタリなど、古着の恩恵を受けてきた大人たちも納得のリアルな加工感がキモ。長年はき続けてきたような味わいを漂わせながら、シルエットはシャープなため、見た目スッキリ。伸縮性に優れた生地感も手伝い、大人にうれしい1本に仕上がっている。
day3
リラックスできてダラッと見えないパーカーで、屋内撮影も余裕顔
昔から馴染みのあるパーカーも、ブルーなら新鮮。これは加工してシブさを演出しているため、気恥ずかしさもない。そこで、今日のスタジオ撮影にライトアウター気分で選んでみた。とはいえ、クライアントがいる手前白シャツやチノパンで好感度を高めることも忘れない。これなら若手モデルへのポージング説明もサマになる。
着用アイテムはコレ
ヴィンテージ加工スウェットZIPパーカー
気持ちのいい裏毛生地の表面に、本来プリントに用いる顔料を使い、染め上げるピグメント加工を施した1着。そこへ、ウォッシュを加えながらユーズドのような表情を作り出した。身幅にゆとりを取りながら、アームを細めに製作しているため、だらしなく映る心配はない。
day4
休日の思いがけない出会いもデザインシャツなら胸を張れる
久々の休日を利用して街へ。この斬新なデザインシャツはブルーが基調のためワル目立ちしないし、定番の1本とシンプルに合わせてもマンネリにならない。休日に街散策なんていつ以来だろうと考えていた矢先、先日お世話になったクライアントとバッタリ遭遇。照れ笑いを浮かべながら、今日のアイテムチョイスにホッとした。
着用アイテムはコレ
ストライプ切替ボタンダウンシャツ
『アーバンリサーチ ロッソ』で定番の無地ボタンダウンシャツをベースに、ピッチ幅の異なる多彩なストライプ生地をミックス。左右アシンメトリーに配置されており、前身と後身の印象も変えた遊び心たっぷりなアイテムだ。裾を出しても違和感がないよう、裾のラインを緩やかにラウンドさせている点も気が利いている。
day5
ブルー効果で洗練さを増した定番モノは、どんなシーンでも安心できる
スウェットシャツとチノパンの組み合わせは昔も今も鉄板。ただ今日はネイビーでまとめて、先行しそうなプレッピーイメージを刷新。しかもパンツはストレッチ入りだから非常に動きやすい。いつもと変わらない組み合わせながらも、見た目はいたってモダン。ネイビーの偉大さに感謝しながら別件のスタジオ撮影へと挑む。
着用アイテムはコレ
スリムストレッチチノパン
こちらは、レングスを細身に設定し膝からテーパードを入れているため、シルエットが抜群にきれい。腰回りにゆとりをもたせ、ストレッチも効かせていることからはき心地も上々だ。股上をやや深めに設定しているので、タックインの着こなしにもちょうどいい。
day6
初対面のクライアントの好感度アップは、この春コートに頼る
自分らしさを失わない。これは歳を重ねた今も大切にしていること。そのため、お堅いクライアントとの打ち合わせでも、スーツを着ることはごく稀だ。とはいえ、信頼をつかむうえで最初が肝心なのは重々承知。そこで、ジャケット代わりに羽織ったスプリングコートを軸に、ブルー×ホワイトの配色と笑顔で爽やかさを意識。髪も短く整えて失礼なく。
着用アイテムはコレ
ハードマンズリネンスプリングコート
涼感や軽快さがこれからの時期にうれしいリネン100%のライトアウター。高品質で知られるアイリッシュリネンを採用し、独特な光沢とシワ感がこなれて見える。ヒップを覆うくらいの絶妙な長さは、コートよりも持ち歩きやすく、ジャケットのようにサラッと着られる。
day7
事務作業がメインの日は、ブルーを軸としたTイチスタイルで
今日は1日中PCの前で事務作業。きりのいいところで休憩がてら外へ。デスクワークはやはり気が滅入る。そのため、開放的になれるTシャツ1枚=Tイチスタイルが理想だ。昔は、プリントものにも触手を伸ばしてきたが今は大半が無地。だからこそ、色やシルエット、素材使いにこだわっている。この1枚は気分にピッタリなブルーの胸ポケットTシャツ。パリッとした紙のような質感が気に入っている。
着用アイテムはコレ
ペーパーライクビッグシルエットTシャツ
素材に使われているのは、まるで紙のようなテクスチャーが独特なペーパーライク天竺コットン。タッチがドライで、大柄なボックスシルエットの1枚は、これからの季節にも重宝する。また、生地表面に見られる色ムラが豊かな表情を描き出し、1枚でも存在感を発揮する。
day8
若い頃の思い出にふけりながらパリジャンを装い、打ち合わせへ
カメラ片手に街を歩いていると、若い頃に住んだパリでの生活を思い出す。あのときも、万能さに惚れ込んでボーダーTシャツをよく着ていた。今日のアイテムからその魅力を再確認する。これは、細すぎず、ルーズすぎないサイズ感がお気に入り。持ち前の爽やかな見た目も大人にはうれしかったりする。ノスタルジックに浸りながら、作品撮りの打ち合わせのため、ディレクターの事務所へ。
着用アイテムはコレ
ボーダーTシャツ
程良いピッチ幅とシンプルなデザインは、幅広いコーディネートにすんなり溶け込んでくれる。配色による爽やかさに加えて、トレンドに左右されないサイズ感も大人にはちょうどいい。コットン100%のソフトな着心地も安心して身を委ねられるポイント。
合わせるアイテムや使うシーンでブルーを使い分けてこそ大人
オン、オフを問わず誠実さや知的さをアピールできるブルー。ただ、オールマイティーな一面に甘んじるのではなく、シーンやコーディネートでどう生かすかがデキる男の分岐点。その配慮が重要なことは心得ておきたい。