大人に似合うアーバンカラーが、初夏の着こなしをスマートに導く
暖かな陽気に誘われて、着こなしも軽くなりがちな初夏。ラフな装いが定番だが、より大人らしさを演出するならば都会的なカラーの小物使いでコーデを引き締めたい。
大人が選ぶべきは、洗練されたカラーリングのアイテムたち
初夏に向けたワードローブの新調は進んでいるだろうか。予期せぬ気温の上昇で、まるで四季がなくなってしまったかのような今の時期、ファッショニスタたちは一足先にリネンシャツやカットソー、サマージャケットなど初夏を匂わせるような涼感ある新作を揃え始めている。ウォッシュドのかかったデニムトップスや白パンはその筆頭だが、必然的に白やブルーを基調としたライトな着こなしとなる分、合わせる腕時計やバッグなどの小物のカラーリングが重要となってくる。
では、そのような着こなしに刺さる小物の色とはどのようなものか。ビタミンカラーなどの鮮やかなカラーを用いるのもひとつの手だが、アクティブなシーンならいざ知らず、ともすれば浮ついた印象に見えてしまうのも事実。あくまでシックに誘導したいなら、ブラックやグレーなどのモノトーン、そしてブルーといった静的な色みを取り入れることが望ましい。コーディネートに1点取り入れるだけで、都会に馴染む洗練された空気を作り出してくれるはずだ。
今回は、それらのカラーリングを巧みに落とし込んだ『フォッシル』の2018年の新作にフィーチャー。アメリカのコーストラインにインスパイアされたラインアップには、アーバンライクでありながらどこか遊び心を匂わせるしゃれた逸品ばかりが揃う。腕時計、バッグそれぞれのセレクトポイントを理解し、この初夏のワードローブに加えてほしい。
ブルーカラーの腕時計は、腕元に初夏らしい清涼感を宿す
メモを取るべく袖をまくった時でも、アポの合間のカフェでアイスコーヒーを口に運ぶ時でも、トップスが軽くなってくると腕元への意識は増すもの。そこに合わせるべくまずおすすめしたいのが、ビジネスの場においても重宝される万能色、ブルーを取り入れた腕時計だ。紺やグレーなどジャケットの基本色にマッチするのはもちろん、デニムジャケットなどカジュアルなアイテムと合わせた際にも着こなしを洗練された印象へと導いてくれる。カラーフェイスの腕時計で悩んでいるなら、今季はブルーを押さえておけば間違いない。
腕時計1
ゴールドインデックス×ブルー文字盤が高級感を演出
落ち着いた印象を与える深みのあるブルーカラーのフェイスに、便利なデイトカレンダーとクロノグラフを搭載した実用性も高い「ニュートラクロノ」。44mm径のビッグフェイスにゴールドのアプライドインデックスが主張する高級感ある佇まいは、初夏のコーデの格上げにふさわしい品格を宿す。対して、ストラップには発色の良いナチュラルレザーを使用。コバの変色で経年変化を表現するなど、無機質なケースとの素材感のコントラストも面白い1本だ。サマージャケットとのマッチングもベターだが、白シャツや白Tなどシンプルなアイテムと合わせてその存在感を楽しむのもオツ。
腕時計2
フェイスと針のコントラストが、夏らしく爽快な1本
スポーティな3連ブレスを装着した「ニュートラクロノ」のカラーバリエーション。ホワイトダイヤルのなかで規則正しく時間を刻む3本の青い針が、清涼感あふれる初夏の空気を演出してくれる。色合いに海を感じさせるこんな爽やかな1本には、針のブルーを拾ったカットソーやデニムシャツなどを合わせてラフなサーフスタイルを楽しむのも面白い。ネイビースーツの袖から覗かせて、その精悍さを生かしたビズズタイルを構築するのももちろんOKだ。
腕時計3
プライス以上のルックスを有するシンプルモデル
柔和で知的な印象を与えるクリームフェイスの上に、軽やかなライトブルーの針とインデックスが踊る爽快な逸品。本来クラシックデザインを得意とする「コミューター」シリーズだが、今作では色使いはもとより12時と6時位置のアラビア数字もスポーティな印象を生み出している。注目すべきは、同色の太ステッチでシンプルに縫いとめたブルーストラップ。カラーレザーにありがちなチープさがなく、表面加工による起毛感がこなれたサーフテイストを演出してくれる。
腕時計4
ソリッドな面持ちは、夏コーデの引き締めにもってこい
その名の通り、バーインデックスとブランドロゴだけをさりげなく配した「ミニマリスト」。デイト表示すらない文字盤は、時間を計測するという腕時計本来の役割を思い起こさせてくれる。そんな同モデルを、大胆にダークブルーで統一したのが今回の1本。さながら品の良いバングルのようにも見える腕時計は、袖口からのぞかせる着こなしのアクセントとしても秀逸だ。合わせるなら、リネンやデニムなど素材感の強いトップスをおすすめする。モードな空気すら漂わせるストイックなルックスが、東海岸風の程良く力の抜けた着こなしを腕元からグッと引き締めてくれることだろう。
スポーティなリュックは、モノトーンを選んで都会的な印象に
男は背中で語るもの……、というと話は少々逸れてしまうが、背面の印象を決定付ける要素としてリュック選びはかなり重要。アクティブな印象の強いアイテムゆえに、大人らしさを意識するなら色やデザインへの配慮は必須だ。ここでプッシュするのは、ブラック&グレーのリュックたち。腕時計よりもコーデの占有面積が大きい分、鮮やかな色みで装うよりも引き締め役としての役割を期待したい。
ふとした所作ですらスタイリッシュに装える3品を、以下にピックアップ。どれも長く愛用できるポテンシャルに満ちている。
バッグ1
スクエアシルエットは初夏のオンスタイルにも効果的
ビジネスリュックとしても重宝される端正なスクエアバッグを、杢グレーのポリエステル素材でメイクした3WAYタイプ。無駄な装飾を抑えたオーセンティックなデザインを基調としつつ、ヴィンテージゴールドのメタルパーツ使いがさり気ない高級感を演出してくれる。ラフなコーデをクラスアップさせるのにも、シックなジャケットスタイルを程良くドレスダウンさせるのにも、まさにもってこいのアイテムと言えるだろう。なお、口が大きく開くメインコンパートメントに内外合わせて4か所のポケットを設けており、ちょっとした旅行や出張にも対応できる優れた収納力も備えている。
■DATA
W30.5×H40.6×D7.6㎝
バッグ2
艶のあるレザーリュックは手軽に上質さを装える
しっとりとした艶を放つ厚手のレザーをメインで採用したベーシックな山型タイプ。贅沢な素材使いが高級感を漂わせる一方で、ショルダーストラップや天面のハンドルなど強度が必要とされる部位にはポリエステルキャンバスを使用している。これにより見た目を損なわずに耐久性を高めることに成功しており、ブランドのこだわりを感じさせる。また、レザーリュックの大敵である背中の汗ジミを避けるためにメッシュパッドを背面に装備。大人のバッグ選びにおいてシンプルであることは大前提だが、長く愛用できるレザーリュックを探しているなら、こんな気遣いのある逸品こそがふさわしい。
■DATA
W33.02×H44.45×D13.97㎝
バッグ3
カジュアルなデザインの逸品も、グレーベースなら大人の休日に似合う
こなれ感のあるドライタッチなポリエステル素材に、上質な牛革によるレザートリムを施したリュック。チャコールグレーをベースとしつつシックなブラウンを掛け合わせることで、子供っぽくなりがちなバイカラーデザインを大人の休日に似合う印象へと引き上げた。デジタルアイテムの収納に優れた「バックナー」シリーズらしく、16インチまでのノートPCが入る収納と2つの携帯デバイス用ポケットを備えた、現代に生きるノマドワーカーにもうれしい仕様となっている。
■DATA
W30.5×H45.8×D17.8㎝