纏いたいのは、“自他満足”できる香り。日本人に似合う香水が重宝する
香水は、自己満足ではなく周囲からも心地良いと思ってもらえる香りを選ぶことが最重要。具体的にはどんな香りで、どのような香水が大人には適しているのでしょうか?
文化に合うから心地良い。香水は“馴染みある香り”から探すのが正解
汗をかきやすい季節こそ、人は香りに敏感。当然ながら、周囲から「汗臭い」ではなく「良い香り」と感じてもらいたいですよね。一方で、自分では満足できる香りでも、他人に「匂いがキツい……」と思われることがないよう配慮も必要。つまり、自己満足にならず、自他共に心地良く感じられる香りを纏うのが理想です。
では、“自他満足”できる香りとは何か。その模範解答が、2005年からスタートした香水『ライジングウェーブ』です。特徴は、日本の文化に基づいて調合される“日本人向けの香り”。欧米諸国では香り=ファッションとして、自身の個性を打ち出したり、香水で体臭をマスキングしたりと、文化的に強い香りが好まれます。対して、毎日お風呂に入り、1日の疲れと汚れをしっかりと落とし、限りなく消臭に努めるのが日本の文化。そんな日本人の多くは、馴染みあるフルーティな香りや、石けんのような清潔感のある香り、フローラルな香りに心地良さを感じるものなんです。
『ライジングウェーブ』の中でも、TASCLAP世代の男性にはやわらかな甘みと清潔感を感じさせる「トランスオーシャン」シリーズがうってつけ。ラインアップは、アールグレイの果実であるクリアベルガモットから透明感のある香りへと変化する「トランスオーシャン オードトワレ」(写真左、以下トランスオーシャン)と、アップルやピーチなどフレッシュな香りからローズやラズベリー、サンダルウッドなど熟した香りへと変化する「トランスオーシャン サージブルー オードトワレ」(写真右、以下サージブルー)。いずれも日本人向けの香水として好評ですが、落ち着いた品格を演出したい方は前者、爽やかさを重視したい方には後者がおすすめです。
「トランスオーシャン」シリーズの香りは、平日のオフィスでも、休日に行くようなカフェでも香りが悪目立ちすることはありません。ほんのりとした香調は、ビジネスシーンでも、家族と過ごす1日でも、大切な人とのデートでも使えるでしょう。ただし、つけすぎは禁物。ほのかに香らせたい方は、腰回りや足首に1プッシュ、香りをしっかりと感じさせたい方は手首に2~3プッシュが適量です。
大人が使いやすい「トランスオーシャン」に今夏は新作が追加
我々にとって使い勝手の良い「トランスオーシャン」シリーズが誕生したのは2016年。香りはもちろん、海を意識したデザインにも特徴があります。比べてみると一目瞭然で、先ほどご紹介した「トランスオーシャン」(写真右)から「サージブルー」(写真中央)へと、深海から透明度の高い水中への変化をダークネイビーから淡いブルーの色味と異なる香りで表現しています。2019年7月には新作として、浅瀬でゆったりと泳ぐ心地良さをイメージした「トランスオーシャン シャローダイブ オードトワレ」(写真左、以下シャローダイブ)が誕生。オレンジからライトブルーへのグラデーションが表現するようなフルーティな香りが、夏らしさを演出します。
「シャローダイブ」は、つけた直後の淡く香るトロピカルな香調が印象的。トップノートはパイナップルやオレンジ、レッドアップルなどのみずみずしい香り、ミドルはマリーゴールドやジャスミン、ピーチで華やかさを感じさせ、ラストはアンバーやムスク、シダーウッドなどの大人らしい香りへと変化します。南国の果実のように夏らしく、自然な甘みが感じられる馴染みある香りは「香りがキツい」と感じたり「苦手」だと思われたりすることはないでしょう。50mlで3,000円(税抜)というお手頃価格のため手に取りやすく、今季的に“自他満足”が叶うという点で特に注目すべき1本となっています。
Photo_Keiichi Ito