
あのGA-2100シリーズがさらなる進化。ファッションのプロたちは話題のGショックをどう見るか?
『Gショック』のニュースタンダードとして誕生し、瞬く間に人気モデルとなった「GA-2100」がこの春、さらに進化。その出来栄えをファッションのプロはどう評価するのか?
人気沸騰。今話題を集める八角形の『Gショック』を知ってる?
『Gショック』のオリジンといえば、言わずと知れた「DW-5000」。今なお世代を問わず愛される名機である。そして初のアナログモデルとして知られる「AW-500」もまた、『Gショック』の歴史を語るうえで欠かせないモデルといえるだろう。その2つのレジェンドモデルからインスピレーションを受け、2019年に誕生したのが「GA-2100」。ブランドの持ち味であるタフさはそのままに、薄型化と小型化を追求した本モデルは、現代のライフスタイルにフィットする『Gショック』のニュースタンダードとして驚異的な人気を獲得してきた。そして今年5月、そのさらなる進化版として新モデルがリリースされたのだ。
見た目やサイズ感はそのままに新機能を装備。進化を遂げた「GA-B2100」に迫る
新作となる「GA-B2100」は、「GA-2100」の象徴ともいえる八角形のベゼルはそのまま継承。ケースのスリム化や軽量化を実現させた『Gショック』独自の耐衝撃構造“カーボンコアガード構造”も健在だ。今回そこへ新たに、スマートフォンリンクとタフソーラー機能を搭載。さらにオールドファンの心にことさら響くであろうカラーバリエーションをラインアップした。細かく読み解けば、今のライフスタイルにしっかり呼応し、あらゆるシーンでその恩恵が受けられることを予感させる仕上がりとなっている。
▼どう進化した? 新機能を搭載した「GA-B2100」のココに注目
ポイント1
スマートな八角形フォルムはそのままに、ソーラー駆動機能&Bluetooth(R)を搭載
左:「GA-2100」、右:「GA-B2100」。ともにW 45.4mm、H 48.5mm
『Gショック』といえば、やはりタフさが最大の魅力。どんな外圧にも耐えながら時を刻み続けるその姿は、機能系ウォッチの王者としての風格を漂わせる。もちろん「GA-B2100」にもそのDNAは確実に引き継がれているのだが、そこへさらにソーラー駆動機能を搭載。電池のエネルギー残量に左右されず半永久的に動き続け、電池交換が不要だけに手間がかからずエコの観点からも有益だ。加えてBluetooth(R)機能も装備。にもかかわらず従来のサイズ感をキープしていて、これまでと変わらずスマートなルックスである点は見逃せない。
ポイント2
専用アプリ「CASIO WATCHES」と連携すれば簡単操作で多機能が使える
前述したBluetooth(R)の内蔵によって、カシオ社の時計専用アプリ「CASIO WATCHES」と連動しながら、自動的に時刻を修正したり瞬時に世界主要都市の時間を把握したりすることが可能に。さらにリマインダー機能によってアプリで設定した予定を通知したり、日時と位置情報をアプリに保存して行動ログとして管理したりと、さまざまな機能が揃う。さらにアプリ内の新サービス「Discover G-SHOCK」では、『Gショック』の最新情報や仔細な歴史も知ることができる。
ポイント3
カラバリは全5種類。3つのファーストカラーにも注目
さらに特徴的なのはカラーバリエーションだろう。見てピンと来た人もいるかもしれない。そう、『Gショック』で初めて黒以外のカラーを採用した当時の色(イエロー、グリーン、ネイビー)が採用されているのだ。文字盤に目を移せば、初代「DW-5600C」のインデックスを想起させるマルチカラーを採用しているモデルも。当時をよく知る大人にはたまらないディテールといえるに違いない。
ファッション業界で活躍するトレンドセッターは『Gショック』の新作をどう見るか?
洗練されたその佇まいに、現代的な機能を搭載した「GA-B2100」。そんな『Gショック』が誇るニュースタンダードの進化系は、トレンドをつぶさに感じ、数多のアイテムに目を通してきたファッションの猛者たちにどう映るのだろうか。シーンの最先端をひた走る2人の声に耳を傾けてみよう。
▼「大人男子の身だしなみ」を発信。株式会社CiiK代表・宮永えいとさん
みやなが えいと/都内の人気ヘアサロンにてキャリアをスタートし、フリーランスの美容師として活動。また株式会社CiiKの代表として「大人男子の身だしなみ」をテーマにメンズコスメやメディア制作を行う。
「僕がファッションに目覚めたころには、もうすでに『Gショック』はシーンに定着し、もはや不動の存在となっていましたね。美容師は、水回りでの仕事も多いですからアクセサリーは基本厳禁。とはいえ、予約のお客様がいらっしゃる時間も気にしないといけないので腕時計は必須なんですよね。それを考えると『Gショック』は理に適った選択肢。持ち前のタフネスさもあって、ちょっと武骨なイメージを持っていましたけど、この「GA-B2100」はスマートな印象ですね」
左:「GA-2100」、右:「GA-B2100」
「“これ『Gショック』なんだ!?”というのが初見の感想。タフさというよりは、無駄が排除された機能美を感じますよね。年齢を重ねるにつれ、必要最低限のアイテムでいかに好感度を上げられるか、を考えることが多くなってきた僕としては、どこか共感する部分を感じます。また、強度や完全防水といった点にしっかりと“らしさ”は感じますが、スマートフォンと連動できる機能は新鮮。僕自身、仕事をするうえで常に意識しているのが、サービスを受ける方のライフスタイルにどう好影響を与えられるか? ということなんですが、そのアプローチと似た感覚を覚えます」
「自動時刻合わせはもちろん、スマートフォンでさまざまな設定が行えるのは便利ですね。僕の場合、リマインダー機能はライフスタイルの中でも活躍しそうです。腕時計は僕の中で仕事のスイッチ。身に着けることで“やるぞ”と気持ちが切り替わるんです。仕事時に欠かせないアイテムだからこそ、大事な予定を腕時計に通知できるのはうれしいポイント。海外にも興味があるので、この先ワールドタイムも欠かせない機能になるかもしれません」
コーディネート
クリーンな着こなしに馴染みながら、引き締め役も担う
ゆったりしたシルエットのシャツを主役にしつつ、白パンツで爽やかなムードを引き立てたスタイリング。そんなクリーンな装いにもミニマルなブラックの一本ならすんなり馴染む。
「目上の方とお会いする機会も多いので、シャツを着用することが多いです。ただし、選ぶのは正統派なものよりはどこか抜け感のあるもの。今回でいえばたっぷりめなシルエットで堅苦しさをいなしています。僕はファッションにおいて常に調和を意識しているんですが、ミニマルなブラックの「GA-B2100-1AJF」は手首の細い僕にもすんなり馴染んでくれて好マッチ。さりげなく文字や針に添えられたマルチカラーも気が利いていますね」
着用モデル
ブラックボディにマルチカラーが映える「GA-B2100-1AJF」
「GA-B2100」の洗練さをより一層引き立てる、黒に身を包んだモダンな姿。そして、スモールセコンド針やインデックスに落とし込まれた文字にマルチカラーを搭載したことで、オン・オフでの活躍を予感させる。タフさや20気圧防水などは継承しつつ、ソーラー駆動やスマートフォンとの連動など、新たな機能の追加により今のライフスタイルに寄り添う一本に。
▼オーセンティックなコーデ提案に定評あり。スタイリスト・庄 将司さん
しょう まさし/スタイリスト・甲斐 弘之氏に師事し、あらゆるメディアの現場を体感。2017年の独立後、『メンズノンノ』をはじめとするファッション雑誌のほか、WEB、広告、アーティストのスタイリングなど多方面で活躍中。
「一大ブームだった1990年代をよく知らない僕らの世代でも、もちろん『Gショック』は知っていますよね。そこにブランドの厚みを感じます。真摯に良いものを作り続け、誰からも愛される存在に。言うなれば、ストリートのオーセンティックですよね。今、改めて90年代のカルチャーやファッションが評価されている中にあって、やはり『Gショック』は欠かせないブランドだと思います。一方、イメージとしては「DW-5600」や「DW-5000」の印象が強いので、この「GA-B2100」の八角形フォルムは新鮮に感じますね」
「僕は『Gショック』に対して、みんなが言うほどタフというイメージは持っていないんです。やっぱり『Gショック』はファッションというよりもカルチャー。そういう意味では、このイエローのようなヘリテージカラーの存在は重要だと思います。『ナイキ』の「エア ジョーダンI」も、あれだけ種類が出ていますがその中でも「シカゴ」や「ブレッド」は別格ですよね。こういう色モノのアイテムって、コーディネートにどう合わせればいいのか……と考えるより、難しいことはあまり意識せず単純にプロダクトとして良いな! と思うものを身に着けるのが一番かなと」
「「エア ジョーダンI」のノースカロライナカラーもそうですが、個人的に色モノが好きなんです。このイエローなんて、プロダクトとしてグッときますよね。グリーンも捨てがたいですが、印象の強さでいったら僕はやっぱりイエロー。ブレザーやツイードのジャケットに、スクエアのクラシカルなドレスウォッチを合わせるのは定番ですが、『Gショック』を挿したほうが断然今っぽいと思いますね」
コーディネート
モダンクラシックの腕元に添えた、いい塩梅の抜け感
ロロ・ピアーナ社の生地を採用したトラックジャケットは、クラシックで上品な面持ち。それを白パンツとモカシンで引き立てたスタイリングに、テンションの異なる『Gショック』で絶妙な抜け感を投入。
「Tシャツ1枚のようなラフなスタイルだったらドレスウォッチを着けたくなる。どこかに品を持たせながらバランスをとりたいんですよね。半面、きれいな格好にドレスウォッチを着けたいとは思いません。今回の着こなしでいうと、トラックジャケットはイタリアのロロ・ピアーナ社の生地を使っていて品があり、クラシック。『Gショック』のスポーツテイストも生かしつつ合わせることができます。他のアイテムとはテンションの異なる色モノを腕元に招き入れるだけで印象がガラリと変わりますよね」
着用モデル
ファーストカラーのイエローを纏った「GA-B2100C-9AJF」
『Gショック』は1987年にブラック以外のモデルを初めてリリース。今回、そのオリジナルカラーを「GA-B2100」に採用したことで、オールドファンにも響くラインアップとなっている。カーボンコアガード構造により実現した薄さと軽さ、視認性を高めるLEDライトといった「GA-2100」の標準装備に加え、ソーラー駆動、Bluetooth(R)内蔵と、機能の幅をさらに広げたことで利便性を一段と向上させている。
今の時代によりフィット。進化し続ける『Gショック』から目が離せない
「GA-2100」は、若い世代を中心に『Gショック』のニュースタンダードとして着実に浸透しつつある。ただ、そこに甘んじないのもまた『Gショック』である。今回の進化版である「GA-B2100」は、機能の幅が広がったことでより利便性が向上された。ファッション業界の最前線で活躍するプロも認めるそのポテンシャルを、ぜひとも体感してほしい。
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Photo_Yuichi Sugita
Text_Ryo Kikuchi