
ハイブリッドな時計をもっと身近に。進化したスカーゲンは、かゆいところに手が届く良作だった
アナログウォッチとスマートウォッチの利点を併せ持つ、ハイブリッドスマートウォッチ。ウェアラブルデバイスの新機軸ともいえる分野に、画期的な提案が届いた。
できることが増えました。ハイブリッドな一本が、グッとハイスペックに
まもなく訪れる夏本番。露出が増える腕元に、アクセサリー代わりに映える腕時計が1本、欲しくなる頃合いだ。アナログな腕時計にしようか、それともスマートウォッチか――。そんな2択で迷っているなら、いっそ“ハイブリッドスマートウォッチ”を選んでみてはいかがだろう? 初めて耳にする人もいるかもしれないが、これは針やインデックスを持つアナログウォッチのデザインとスマートウォッチの機能が搭載されたニュージェネレーション・ウォッチなのだ。
なかでも1989年にデンマークで創業した『スカーゲン』は、アナログ時計はもちろん、スマートウォッチの分野においてもそのファッション性の高さから熱い視線を浴びるブランドだ。同ブランドの“スマウォ”といえば、Wear OS by Googleが搭載された「フォルスター」が知られた存在。だが、アナログ針にE-ink方式のディスプレイを併せ持つ「ヨーン ハイブリッド HR」も、スマートウォッチの新しい地平を切り拓く話題作として君臨している。
ハイブリッドスマートウォッチは、専用アプリをスマホにダウンロードすれば、電話やメール、SNSの通知受信やアクティビティ計測、心拍計測といった、スマートウォッチと聞いて思い浮かべるさまざまな機能が使用できる。にもかかわらず、見た目はアナログウォッチそのものなのが面白い。デンマークデザインの美学を体現する『スカーゲン』らしい無駄のないミニマルデザインは、かっちりとしたスーツからカジュアルまで幅広い着こなしにフィットしてくれる。
スマートウォッチ初心者にも広く受け入れられている同モデルは、ユーザーの利便性を追求しながら定期的なアップデートを続けてきた。そして今年、活躍の場がこれまで以上にグッと広がる画期的な進化を見せつけた。なんと、新モデル「ヨーン GEN 6 ハイブリッド」には、AI音声認識サービス「アマゾン アレクサ」の搭載をはじめ、実用的なアップデートが施されたのだ。ファッションにおける高い汎用性はそのままに、機能性という翼をさらに広げた新生「ヨーン GEN 6 ハイブリッド」。こんなデバイスがあれば、ライフスタイルの質が高まること請け合いだ。
話しかけられるハイブリッド“スマウォ”。直感的な操作が可能となったニューモデル
「アマゾン アレクサ」が搭載された新作「ヨーン GEN 6 ハイブリッド」。このスマートウォッチがあれば、日常でどんなことができるのかをチェックしてみよう。
腕元に「アレクサ!」と呼びかけると、その後に発せられた音声を解析し、操作や処理が行われるのは「アマゾン アレクサ」ユーザーならご存じの通り。「天気を教えて」と呼びかければ現在の予報を教えてくれるし、スケジュール・リマインダーの通知もお任せあれ。外国語の翻訳などもお手のものだ。暇なときにはじゃんけんにも付き合ってくれるなど、まさに相棒と呼ぶにふさわしい多機能さが光る。
さらに、ヘルスケアにも活用したい新しい機能が追加されている。近年、スマートウォッチの分野で注目を浴びているSpO2(血中酸素濃度)の測定が可能となったのだ。SpO2とは血液中にどれくらい酸素が含まれているかを示す値。前コレクションより強化された心拍センサーも手伝い、日常生活はもちろん、フィットネスシーンや体調管理などにも役立ちそうだ(※注1)。
ただ往々にして、多機能さに反比例しがちなのが腕時計のスタミナだ。このハイブリッドスマートウォッチではその点も抜かりなく、1回の充電で最長2週間の連続使用を実現。対する充電時間は、50分間もあれば約80%のチャージが可能となっている。また、ガジェットの命というべき操作性も一層快適になっている。ケース側面中央にあるボタンを押すと、ディスプレイ上にアイコンが円状に表示。上下のボタンで時分針を操作し、使いたいアイコンを選択、真ん中のボタンで決定するという直感的な操作が可能となった。加えて、ディスプレイにE-inkが採用されている点も見逃せない。Kindleなどの電子書籍端末に使われている最先端ディスプレイは、コントラストのはっきりとした精細なモノクロ表示が特徴的。目が疲れにくいのもうれしいポイントだが、画面が切り替わるときにだけ電力が使われるために消費電力が少なくて済む、といった特性もデジモノとしては大きなアドバンテージといえる。
「アマゾン アレクサ」や血中酸素濃度測定機能といった新しい機能を搭載し、さらに使いやすくなった「ヨーン GEN 6 ハイブリッド」。ハイブリッドスマートウォッチとしての完成度は、さらなる高みに達したといえるだろう。
▼『スカーゲン』らしい洒落感はそのまま。大人の美意識を満足させるルックスにも注目
スラリと真っ直ぐに伸びた細身の時分針といい、すっきりとしたバーインデックスといい、いかにも『スカーゲン』らしいミニマルなイメージが光る今作。さらに、ダイヤルと一体化した上質紙のような質感のE-inkディスプレイが、スマートな印象を強めている。
スマートウォッチにおいては、ハイテク感が強くて着こなしにイマイチ合わない……というモデルも少なくない。その点「ヨーン GEN 6 ハイブリッド」なら、2針のアナログウォッチとしてクラシカルなスタイリングに対応できるのだ。そのうえ、多機能スマートウォッチにしては大き過ぎない42mm径も優秀。平日のスーツ&ジャケパンはもちろん、休日のきれいめカジュアルの腕元にも違和感なく調和してくれる。機能においても見た目においても、オン・オフ問わない活躍が期待できる文字通りの万能ウォッチとなるだろう。
左から「SKT3202」、「SKT3200」、「SKT3201」以上すべて30,250円(税込)
カラーバリエーションは全3種類。ガンメタリック&サテン仕上げのケースを持つモデルは、ミラネーゼメッシュブレスとレザーストラップの2バージョンを用意。一方、ざらつきのあるマット仕上げの一本には、ブラックシリコンストラップがセットされている。夏場はシリコン&メッシュが鉄板……と思いきや、レザーストラップの裏面にはラバーがセットされている点は抜かりない。なお、ユニセックスで楽しめる38mmケースも用意されている。
前コレクション同様、『スカーゲン』らしいミニマルでシックなデザイン&モノトーンに統一されたカラーリングで一層洗練された顔つきとなった今作。また、ダイヤルのデザイン、すなわちE-inkディスプレイのバリエーションも豊富で、スマホ画面から好みのものを選ぶだけでチェンジが可能。なんと、撮影した写真を味わい深いモノクロで表示することもできるのだ。デンマークデザインに根差したソツのないルックスを大前提に、大人の遊びを気軽に反映できるのはスマートウォッチならではの強みだろう。
今手にしたいハイブリッドスマートウォッチ。『スカーゲン』で“スマウォ”デビューを
合わせる服を選ばないミニマルデザインはそのままに、新たに「アマゾン アレクサ」をはじめとした各種機能を搭載。おまけに、操作性における大幅なブラッシュアップが行われた「ヨーン GEN 6 ハイブリッド」。腕元を露出するこれからのシーズンの相棒に迷っている人はもちろん、最近“スマウォ”が気になる! という人の最初の一本としてもうってつけの良作に仕上がっている。あまりの使い勝手の良さに、気づいたら毎日腕に着けているだろう……、なんていうのは手垢のついた表現かもしれないが、今作はそんな想像をいとも簡単に現実にし得るパワーを秘めている。
※注1_本製品は一般的なウェルネス・フィットネス目的の製品であり、医療機器として設計されたものではなく、病気などの診断、治療、予防の目的にはご使用いただけません。
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※掲載の金額はすべて税込価格です
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Text_Ryota Osujo