
懐かしくも新しい。薄型フルメタルのGショックこそ、大人のニュースタンダードだ
『Gショック』の新たな定番として話題の「GA-2100」シリーズに、フルメタルモデルが登場。その真価について、長年『Gショック』を愛用してきた人気スタイリストが語る。
大ヒットの予感。『Gショック』初代モデルの意志を受け継ぐフルメタルアナログ時計
“2018年の衝撃”がいまだ頭の片隅にくすぶっている人は多いかもしれない。『Gショック』の原点である「DW-5000」。その魅力的なインダストリアルデザインはそのままにして“フルメタル”化を果たしたモデルが発売されるや、全国的に品薄状態が続き、シーンを大いににぎわせた。
そして今、あの喧騒が再び――。そんな想いに駆られるほど、今回発売された「GA-2100」シリーズのフルメタルモデル「GM-B2100」は、完成度の高い一本に仕上げられている。
ここで改めて。『Gショック』の人気シリーズ「GA-2100」について確認
すでにご存じの方も多いだろうが、「GA-2100」は『Gショック』の初代モデル「DW-5000」と初のアナログモデル「AW-500」のDNAを継承し、現代的アプローチのもとアップデートされた、新時代の旗手ともいえるシリーズである。特徴的な八角形(=オクタゴン)ベゼルを採用し、薄型設計で仕上げられた本シリーズは、タフさとスマートさを兼ね備え、従来のファンはもちろん、若年層や時計ツウまで多くの人々から支持を得ている。
これぞ『Gショック』の新たなフルメタルモデル。「GM-B2100」はここがスゴイ
ブランド初のオクタゴンケース、カーボン構造、世代・性別を問わず幅広くリーチする豊富なカラーバリエーションetc.……。登場以降、あらゆるトピックスで我々を魅了してきた「GA-2100」シリーズだが、今回登場したのはなんとフルメタル版。その魅力をさらに読み解いていこう。
ポイント1
スタイリッシュで重厚感溢れるフルメタルボディ
『Gショック』といえば樹脂素材を想像する人は多いだろうが、それとは明らかに一線を画す硬質ステンレスで覆われた姿は、なかなかにして重厚。カジュアルウォッチの最高峰である『Gショック』が生み出したモデルでありながら、実に威厳たっぷりである。それゆえ、オフの日のカジュアルコーデはもちろん、ビジネススーツのような堅めの着こなしの腕元にもすんなり収まってくれる。
ポイント2
強さはそのままに、サイズ感をキープしたミニマルなデザイン
堂々たる佇まいではあるものの、無駄をそぎ落としたそのビジュアルはこの上なくスタイリッシュ。フォーマルなシーンにおいても存在感を放ちそうなシャープさに満ちている。しかも、堅牢性をウリとする『Gショック』ながらも厚みが抑えられ、すっきりとしたプロポーションを確立。それがさらなる洗練を演出しているのだ。
ポイント3
外部からの強い衝撃にも耐えうる、フルメタル耐衝撃構造
ブランドの誕生以降、アイデンティティとして脈々と根付いているタフネスは、無論、本作にもしっかり継承されている。外部からの強い衝撃に耐えうる、『Gショック』独自の耐衝撃構造を採用。その最先端テクノロジーが、先述したケース全体のスリム化にも大いに貢献しており、“着用のしやすさ”という副産物を生んでいる。
敏腕スタイリスト・荒木大輔さんは『Gショック』の新作「GM-B2100」をどう見るか?
若かりしころに『Gショック』の門戸をくぐり、ファッションのプロとしてメタル化の喧騒も間近で見てきたスタイリストの荒木大輔さん。聞けば、今でも『Gショック』を複数所有し、ライフスタイルの各シーンでその恩恵を受けているという。酸いも甘いもわきまえたベテランの眼に、今回のフルメタルアナログ時計「GM-B2100」はどのように映るのか。
▼経験豊富なスタイリストが手にしてきた『Gショック』とは
1997年にスタイリスト・熊谷隆志氏に師事し2001年に独立。雑誌、カタログ、広告、WEBメディアなど、あらゆる媒体で辣腕ぶりを披露。さらには多くのタレントやミュージシャンのスタイリングも手掛けている。
テレビCMで目にした『Gショック』のメカニカルなデザインに衝撃を受け、高校時代から頻繁に着用しはじめたという荒木さん。若いころは「DW-5600」や“三つ目モデル”など、いくつも所有してきたという。「僕のファッションの原体験といえるのはアメカジ。当時はそこに1950年代のロカビリー調アイテムなどを合わせて楽しんでいましたが、そんな着こなしにも『Gショック』は難なくマッチしてくれましたね」。
そんな荒木さんも、スタイリストとして活動し始めてからしばらく腕時計を着けない期間があったという。ところが、ここ最近になって再び身に着けるようになった。「時間を見るのもスマホ、人とのコミュニケーションもスマホ、何かを調べるにもスマホ……。スマホばかりに頼っている状況が個人的に気になってしまい、時間を確認するときぐらいはスマホに触れないようにしようと思ったんです。で、自分のライフスタイルを考えてみると、やっぱり『Gショック』がフィットしたんですよね。うっかりハンガーラックにぶつけてしまっても簡単に壊れたりしないし、雨の日の撮影や過酷なロケ現場でも活躍してくれる。昔から変わらずタフな印象で、その安心感が心にゆとりを生んでくれるんです」。
そんな『Gショック』は、趣味であるサーフィンをする際にも重用しているそう。「海に入ったあとに仕事で都内へ戻らなければいけない予定があるときなどは、腕時計をしながら波を楽しみます。そのときも、決まって選ぶのが『Gショック』ですね」。現在は「DW-5600」をはじめ、数型を所有しているという。
▼薄型フルメタルボディの新作「GM-B2100」の印象は?
そんな荒木さんは「GM-B2100」について、“大人をニンマリさせるツボをうまく突いている”と話す。「こういうフルメタルの時計はクラス感があって、ちょっとかしこまった場でも気後れせずに着用することができますよね。“それ『Gショック』なんだ!?”という驚きを周囲に与えられますし、フォーマルな装いを普段あまりしない方も自分らしさを出せる1本となりそうですよね」。
「3、4年前にも『Gショック』からフルメタルモデルが出ていましたよね。そのときのモデルはデジタル式でしたが、今回のようなアナログ式のほうがすんなり入ってきやすいですね。さすが良いとこ突くな、と思います(笑)」と言い、メタルとアナログの相性の良さを指摘。落ち着いたムードを演出できるうえ、高級時計のような威厳も感じさせることが可能だと絶賛する。しかも自身の嗜好性にもぴったりマッチするのだという。「個人的には、ゴツいものよりシンプルなモデルが好き。普段の着こなしもシンプルなので、これはとても合わせやすそうです」。
そして、荒木さんは最近の『Gショック』への興味を口にする。「とあるショップで白髪の大人の男性が『Gショック』をさらっと着けているのを見て“おしゃれだなあ”と感じたんです。おそらくさまざまなファッションを経験されてきた方だと思いますが、厳選されたアイテムでの着こなしの中に『Gショック』。カジュアルなスタイルだったんですが、抜け感も感じさせるかっこよさでしたね。おそらく僕がその域へ到達するにはまだまだ長い時間がかかりそうですけど、その手始めとして、このメタルの「GM-B2100」は最適かもしれません」。
今ならどう合わせる? 「GM-B2100」を取り入れた、荒木さん流の最旬コーディネート
昔から親しみを持って『Gショック』に接してきたという荒木さん。当時はアメカジベースの着こなしに取り入れることが多かったというが、今はどうか? 「合わせる着こなしのレンジが広い」と評価する本作を使って、カジュアルときれいめの2パターンでおすすめのスタイリングを披露してもらった。
カジュアルコーデ
ラフな中にも大人としての素養をそこはかとなく表現
「Tシャツやスウェットシャツがほとんど」と自身の普段着について話す荒木さんだが、本作を考えたときに真っ先に手に取ったのがシャツ。「『Gショック』でありながらも落ち着いたルックスですから、オフの日のカジュアルなスタイルでもそれに見合う素養は持たせたいなと。そこで品の良さもリラックス感もバランス良く覗かせられるプルオーバーのシャツを選びました」。
全体的にゆったりめなアイテムを選びつつ、「リラックスした軽やかなスタイルの中にも、大人としてピリッと一本筋を通すのは大事。それにより着こなしに違いを出せますから」と荒木さん。その役割として、重厚かつモダンな雰囲気を纏う今回のフルメタル時計は良い働きをしてくれるという。
きれいめコーデ
スマートな着こなしに、腕時計でさらなる洗練性をもたらす
いつもの『Gショック』との違いは、「程良く真面目なスタイリングにも無理なく馴染んでくれるところ」という荒木さん。それを受けてここでは、ジャケットのような佇まいのトップスをコーディネートに採用したという。「シルエットはリラックス感たっぷりですが、見た目は清楚な雰囲気。センタークリースの入った濃紺ボトムスでセットアップ風に合わせ凛々しい印象に仕上げています」。
「小ぎれいな着こなしにカジュアルウォッチで抜け感を出すのもひとつの手ですが、この『Gショック』なら大人な佇まいに合わせることで、洗練さにより一層磨きをかけることができますね」。どんな着こなしにも足並みを揃えられる一本がもたらす恩恵は、想像以上に大きそうだ。
着用モデル
『Gショック』の新定番に加わった、大人なメタルモデル「GM-B2100」
威厳をもたらす重厚さ、モダンさを感じさせるスタイリッシュなフォルム、あらゆるシーンでの活躍を予感させるミニマルなデザイン……。そうした利点もさることながら、内に秘めた最先端の機能もまた白眉だ。高輝度なLEDライトが文字盤を明るく照らし、タフソーラー搭載により安定的に駆動し定期的な電池交換が不要。さらにBluetooth(R)通信機能により専用アプリと接続することで、時刻情報を取得し正確な時を刻む。カラーはシルバー、ブラック、ローズゴールドの3色展開。
変わらぬ強さに、大人が欲しい要素を搭載。これぞ我々のニュースタンダードだ!
道具としての優れた利便性は腕時計の価値を高める要素となり、そこへファッション性が加われば、日常における心強い相棒となる。そのうえ、大人としての威厳を漂わせ、ビジネスシーンにも違和感なく溶け込むポテンシャルを秘めた一本なら、まさに言うことなし。カジュアルウォッチの雄が示す今回の新作「GM-B2100」は、昔を知り、今を生きる大人たちにとってひとつの理想形となるに違いない。
Photo_Katsunori Suzuki
Text_Ryo Kikuchi