
“冬ビズ”コーデの特効薬が5,000円台から! 敏腕スタイリストと読み解くメガネの効能
ネクタイなどと同様、メガネもビジネススタイルのセルフプロデュースに不可欠なアイテム。理想的なフレームが揃い踏みした『ジンズ』の新作で、選びの要諦を読み解きます。
1本のメガネで、いつものビジネスコーデがガラッと変わる
ネクタイや靴、腕時計はシーンや装いに応じて使い分けるのに対し、メガネはいつもと同じものをなんとなくで合わせてしまいがち。しかし、今やメガネも自己演出に欠かせない立派な“ビジネス小物”のひとつ。選び方次第で知的な印象や誠実な印象を与えられるうえ、細部にまでしっかりと気を配れる意識の高さを印象付ける効果も期待できます。
ただ、トレンド感が強すぎるフレームを掛けるのは考えもの。余程のことがない限り、ビジネスシーンで奇をてらったネクタイや腕時計をしないのと同様です。理想は流行に左右されず、自然と顔に馴染む普遍的なメガネ。スタンダードなメガネを着こなしとの親和性を踏まえて掛けられてこそ、信頼感を印象付けられるのです。そして何を隠そう、そうした意味で理想のフレームが揃い踏みしているのが『ジンズ』。その新顔となる「スタンダード」と呼ばれるカテゴリなのです。
スタイリスト吉野 誠さんが語る、ビジネス小物としてのメガネの効能
吉野 誠(よしの まこと):『LEON』をはじめファッション誌やゴルフ誌、タレントや広告など幅広い分野で活躍するスタイリスト。ドレスやモードのスタイリング経験が豊富で、カジュアルとのMIX提案にも定評がある。着こなしの仕上げや印象変化をもたらすアイテムとして、メガネのセレクトに強いこだわりを持つ。
『ジンズ』の新シリーズである「スタンダード」を掘り下げる前に、オンビジネスの装いにおけるメガネ選びの要諦をドレススタイルに精通したスタイリスト吉野 誠さんにご指南いただきましょう。
「まず、ビジネスシーンで掛けるメガネ選びの大前提についてお話ししましょう。実は、自分がおしゃれに見えるかどうかではなく、相手や周囲に対してどんな印象を与えるかという視点で選ぶことが大事なんです。ビジネスにおいて肝要な、知的さや信頼感という効能を得るために、過度に主張の強いデザインのメガネは避けるべきです。合わせるスーツやジャケットにもよりますが、僕の場合は形状でいえばスクエアやウェリントンといったベーシックなシェイプのものを選ぶことが多いですね」
「丸みが強すぎなければボストンやオーバル型などを選んでも良い」としつつ、基本としてはデザインが主張し過ぎないことを重視。また、「スーツやシャツと同様、フレーム自体のサイズが顔に合っていることもビジネスにおいては特に大切にしたいポイント」だと吉野さんは語ります。
「なお、色選びについてはセルフレームであれば黒や茶といった定番色が理想。ですが、靴やベルト、あるいは腕時計のストラップといった他の小物の配色に合わせることを意識するのも大切です。着こなしの中で使っている色が多過ぎると、ガチャガチャと見えてしまうもの。ともすると“気を使えない人”という印象を与えかねません」
こうした意味でも、他のビジネス小物の配色と合わせやすい定番色のフレームの使い勝手は良好なのだとか。
普遍性に重きを置いたフレーム選びが重要と語る吉野さん。しかし、だからといって没個性的になる必要はないとのこと。
「例えば、メタルフレームでもマットブラックな配色であったり、シートメタルでシャープな印象に仕上がっていたりするものなどは、ビジネスでも浮かずに掛けられて自己演出にも気を配っていることを印象付けられます。場の空気さえわきまえていれば、小物にまで気を使える印象を与えることは決して悪いことではないんです。また、普段はコンタクトレンズを使っている方も、ここぞという場面ではそれにふさわしい装いとメガネを纏うようなセルフプロデュースがあっても良いのではないでしょうか。そうした自己演出を奇をてらわずにできるのもまた、ベーシックなメガネならではの魅力だと思います」
奇をてらわない正道の殿堂。プロ目線で読み解く『ジンズ』のニュー“スタンダード”
いよいよ本題ですが、まずは「スタンダード」というカテゴリについてご紹介を。これは『ジンズ』が提案する、“毎日の生活に心地良くフィットし、長く付き合えるメガネ”のことで、「エアフレーム コンビ」をはじめ「アセテート」や「リムメタル」など実にさまざまな種類をラインアップ。顔に自然と馴染むデザインやシェイプ、そして配色を採用し、選択肢豊富な玉型はいずれも知的な印象を与えるスタイルに仕上がっています。これらのメガネは、果たしてビジネスの装いにおいてどのような役割を果たしてくれるのでしょうか。吉野さんの解説を交えて見ていきましょう。
メガネのラインアップを実際に手にした吉野さんも「ベーシックな佇まいである一方で、まったく個性がないわけではない。バランスのデザインが絶妙」と、ビジネスの自己演出における使い勝手の良さに太鼓判。
「スーツスタイルは決まったルールがある装いだからこそ、逆にそれがひとつの着こなしとして個性になるもの。この「スタンダード」シリーズのメガネには、そうした意味での格好良さを感じます。一方で、ビジネスの範疇を超えない中でのファッション性も印象付けられる絶妙なデザイン性を備えていますね」
吉野さんの審美眼には、フレーム自体の性能である“掛け心地”はどのように映るのでしょうか。
「これはスーツにもいえることですが、ビジネス用途ということで考えると、メガネにおいては快適さも重要視したいポイントです。その点、今回スタイリングで使ったメガネはメタルフレームもセルフレームも非常に軽量。つるの部分に弾性を持つモデルもあり、ストレスなく掛けられました。ビジネスシーンにおいて、メガネは一日中掛けているもの。どんなにデザインに優れていても、重かったり、どこかが痛くなったりするようなメガネはやっぱり避けたいですよね」
「スタンダード」のメガネをひと通りチェックした吉野さんからは、こんなアドバイスも。
「このデザインとクオリティで、5,000円台からという価格帯もうれしいですよね。これなら1本といわず2本・3本と揃えて、装いに合わせて使い分けるのも決してハードルは高くない。ビジネスマンであれば、こだわりを持って選んだネクタイやシャツを複数所有し、それらを使い分けている方も多いと思います。メガネもそうしたアイテムと、同じように使ってみてほしいですね」
▼掛け心地にも配慮した「コンビネーション メタル」は、手堅いスーツにしっくり馴染む
最初のスタイリングのベースになっているのは、精悍にして肩の力が抜けた印象も与える軽やかな仕立ての2Bスーツ。ここに目元が引き締まるスクエア型の「コンビネーション メタル」のメガネを合わせることで、凛々しさと知的さを感じさせる印象に導いています。
「フロントが軽量樹脂で、テンプルがステンレスのコンビフレーム。両素材ともにマットブラックなのが、このコーディネートのポイントです。ツヤ感のある黒と違ってスーツに自然と馴染み、着こなし全体をモダンな印象に見せてくれます」
万人に精悍な印象を与えるのにうってつけな「コンビネーション メタル」
装飾をそぎ落とし、スクエア型の凛々しさを引き立てたフロントに対し、薄くてバネ性のあるステンレステンプルを組み合わせた「コンビネーション メタル」。締め付け感なしで確かなフィット感をもたらすバネ蝶番を採用することで、ストレスを感じさせない掛け心地を担保しています。フロントの配色は単色のほか、ボトムラインに向けてグラデーション状に透明感を持たせて、顔馴染みを良くしたタイプも用意。
ちなみに
見た目も掛け心地も、もっとスマートに! 軽量樹脂とβチタンのヒンジレスモデルも
『ジンズ』には、頭部をやさしく包み込むようなホールド感が好評なヒンジレスモデルもラインアップ。それがこちらの「エアフレーム ヒンジレス コンビ」。従来のメガネのようなネジ留めのヒンジ(丁番)を廃し、その代わりに弾力性と形状記憶性に優れるβチタン製テンプルでホールド感を担保しているのが特徴です。新採用の可動式鼻パッドで個人差のある鼻の高さに合わせた調整が可能となったため、レンズの重さによるフレームのズレも抑えられます。
▼冬素材を生かしたジャケットのシックさを、「アセテート」の奥深い色味が後押し
こちらは、チェック柄のジャケットを主役にしたビジカジの場合。
「合わせたメガネは、ほんのり柄の入ったアセテートフレーム。チェック柄のジャケットはともするとカジュアル過ぎる印象を与えかねません。しかし、深みのある配色のメガネを投入するだけでそれが抑えられ、誠実さを感じさせるバランスに誘導できるのです」
と、吉野さん。起毛感のある冬素材は少しボリュームがある「アセテート」のメガネと相性良好。柄が入っていても悪目立ちせず、ビジネスの範疇をはみ出さない遊び心を醸し出せます。
素材の色や質感で勝負するなら「アセテート」で
目尻の飾りなどの装飾を取り去ったことで、「アセテート」本来のツヤ感や色味の美しさが際立ったフレーム。目尻の張り出しを強調したウェリントン型と天地幅を抑えたスクエア型のいいとこ取りをしたデザインが特徴的な一方、掛けたときにすっきり顔に馴染むよう計算されたフォルムも絶妙です。
▼「リムメタル」のシャープな輝きが、冬のビジネスカジュアルを知的に導く
こちらのビジカジコーデは主役の紺ブレに対し、スクエア型の「リムメタル」をマッチング。吉野さんにポイントを聞くと、
「ブラックスーツなどに細身のメタルフレームを合わせると、洒落感が強く出過ぎてしまいがち。ですが、紺ブレならちょうど良いテンションで知的な印象に持っていけます。ボタンも金属という点でメガネと統一感を持たせ、品良くまとめているのもポイント。なお、ニットの首元から少し見えるようにスカーフを巻くことで、ダークトーンの印象を和らげています。このテクは、メタルフレームの強さを中和したい人にもおすすめ。ビジネスの場で抵抗がある場合、職場ではポケットチーフとして使い、仕事終わりに食事に行くときに首に巻く......なんて使い方もしゃれていますね」
ツヤやかな質感と美しいラインが目を引く「リムメタル」
「リムメタル」は細いラインで目元を引き締め、バネ性のあるテンプルと蝶番でやさしい掛け心地を生み出すメタルフレームのシリーズ。オーバル型に加え、スクエア型も程良い丸みで顔馴染み良く仕上げたフォルムが絶妙です。ハーフリムもブロウラインが細身ゆえ、目力が強くなりすぎず、すっきりとした印象で掛けられます。その一方でテンプルには過度にならない存在感があり、軽快なフレームながら引き締まった横顔が印象的に映ります。
5,900円から出会う新しい自分。マンネリコーデの解消に、メガネはいかが?
ベーシックなデザインゆえにビジネスの装いに馴染む『ジンズ』の「スタンダード」コレクション。そのスタイリングを指南してくれた吉野さんからは、最後にこんなアドバイスも。
「ベーシックなアイテムはひとつ持っていれば良い、と思いがち。ですがネクタイやスーツ、シャツにしても色や柄、形が違うものを所有し、組み合わせによってシーンや相手に応じた装いを演出しますよね。そういった意味では、メガネも何本か所有して使い分けても良いと思うんです。オンビジネスで掛けるメガネだからこそ、きちんとすることの価値、あるいはスタンダードなものの格好良さを改めて見直してみても良いのではないのでしょうか」
ちなみに、ベーシックなメガネの使い分けは、手持ちのビジネス服がパターン化してきたときのマンネリ打破という意味でも効果は絶大。『ジンズ』の「スタンダード」で新しい自分を印象付けて職場に新鮮な空気を呼び込めば、仕事の運気も上がるかもしれませんね。
▼着用アイテム(コンビネーション メタル)
スーツ209,000円/リングヂャケット、タイ26,400円/タイユアタイ(ともにリングヂャケットマイスター 青山店 TEL:03-6418-7855)、その他スタイリスト私物
▼着用アイテム(アセテート)
ジャケット72,600円、ニット23,100円、パンツ29,700円/すべてデザインワークス(デザインワークス 銀座 TEL:03-3573-6210)
▼着用アイテム(リムメタル)
ニット20,900円、パンツ39,600円/ともにデザインワークス(デザインワークス 銀座 TEL:03-3573-6210)、その他スタイリスト私物
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※掲載の金額はすべて税込価格です
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Photo_Yozo Yoshino
Styling_Makoto Yoshino
Hair&Make_Taichi Yoneo
Model_KENJI
Text_Takumi Endo