
今欲しいのは“深イイ”腕時計。男の奥行きをセンスフルに示すポール・スミスの新作ウォッチ
英国ブランド『ポール・スミス』から、本格的かつファッショナブルな機械式時計と、定番ウォッチのニューカラーがお目見え。男の“深み”を演出する新作の魅力に迫ります。
内面も外見も。“深みのある男”を目指すには腕時計選びが大切だ
本格的な冬の訪れを感じる今日この頃。身に着けるものの選択肢が広がり、ファッションを楽しむのにうってつけの季節です。そんな今こそ覚えておきたいのが、着こなしにおいて重みではなく“深み”を意識する、ということ。重衣料であるアウターだけに頼らずレイヤードや小物使いを上手に取り入れれば、日々のコーディネートはより一層華やかになるでしょう。
そうした冬の深みを演出するうえで、大きな鍵を握るアイテムが腕時計です。装飾的かつ実用的な相棒は、装いのアクセントとなるだけでなく、時間を大切にする着用者の誠実さをも示唆。腕時計がもたらす深みは、大人の外見・内面ともに好影響をもたらすのです。
奥行きを感じる多層構造。思わず見惚れる『ポール・スミス』の機械式新作ウォッチ
では、どんな腕時計で“深み”を表現すべきなのか。そのひとつの最適解といえるのが、『ポール・スミス』のアイテムです。気品と遊び心を併せ持つウェアのラインアップ同様に、ウォッチメイキングにも力を注ぐ同ブランド。なかでも今季の新作「マスターピース 2022」は、別格ともいうべき最上位モデルです。
2004年に初代モデルがリリースされて以降、定期的に新デザインが生み出されるこのMADE IN JAPANの機械式時計シリーズは、時計好きからも一目置かれる存在。単なるファッションウォッチとは一線を画すその魅力を、コーディネート実例とともにご紹介していきます。
▼卓越した審美眼を持つ人気スタイリストは「マスターピース 2022」をどう見るか
秋山貴紀(あきやまたかのり):1981年生まれ、埼玉県出身。文化服飾学院を卒業後、スタイリスト長友善行氏に師事。2006年に独立し、各種ファッション媒体のほか俳優のスタイリングを幅広く手掛ける。スポーツにも明るく、バスケや野球観戦がライフワーク。
……と、その前に。『ポール・スミス』のこだわりが詰まった機械式時計を、ファッションのプロはどんな目線で捉えるのでしょうか。さまざまなメディアで活躍する人気スタイリストを招聘し、実際手にしてみた所感をヒアリング。プロダクトとしての作り込み、ファッションアイテムとしてのバランスなど、多角的に語ってもらいながら「マスターピース 2022」の魅力を読み解いていきましょう。
「やはり一番のポイントは、多層構造のダイヤルデザインですね。ぷっくりと膨らんだアンティーク調のサファイアガラス風防の内側に、世界地図をモチーフにした文字盤を装着。各大陸にあたる部分を切り抜くことで、内部のメカニカルな構造を可視化しているんです。
そもそも時計はどこか旅を連想させるアイテムですし、『ポール・スミス』というブランドも旅をはじめとする日常からのインスピレーションに重きを置いています。自分で洗える機能的なトラベルスーツを発表するなど、デザイナー自身が世界各地を飛び回る経験から、旅の楽しさや可能性を知り尽くしているんだと思いますね。いずれにせよ、機械式ならではの表現でブランドのコンセプトを体現するところに、まず深みを感じずにはいられません」
「ケース径は40.5mmと、やや小振りなところも僕好みの仕上がり。SS(ステンレスチール)製のケースやブレスレットもオーセンティックな雰囲気で、使い勝手が良いですね。そのなかで、ブランドらしいカラーリングを効かせている点も見逃せません。
シルバーにブルー&オレンジのアクセントカラーを纏わせた1本は、まさしく『ポール・スミス』といった落ち着きと好奇心に満ちたデザイン。かたやオールブラックに2種類のブルーを取り入れた1本は、ミニマルに偏りすぎない大人の余裕を感じさせます。同じデザインの「マスターピース 2022」が、配色を変えただけでまるで違った印象になる。ファッションに軸足を置くブランドならではのセンスに、改めて驚かされます」
「細部を見ると、繊細なモノ作りがより際立ってきます。ケースやブレスレットはきれいに磨き分けられ、ポリッシュとマットな部分それぞれがお互いを引き立て合う。そしてアイコニックなダイヤルの造形は、立体的なバーインデックスや内側が切り抜かれた時分針と相まって一層印象的に映ります。2色とも250本ずつの限定販売で、ケース側面のシリアルナンバーが特別感をアピールしているのもうれしいですね。
良い時計を手にすると自然とインスピレーションを刺激されますが、「マスターピース 2022」は見れば見るほどに引き込まれる仕上がり。どんな服に合わせようかと考えることが、より楽しくなってきます。ほんと、奥が深い1本ですね」
▼今ならこう合わせたい。秋山さんが提案する“旬コーデ”プラン
ここからは、2つの「マスターピース 2022」を使ったコーディネートを見ていきましょう。「時計のバランスが良いから、正直どんなスタイルに合わせてもハマりそう(笑)」という秋山さんですが、今季の旬を踏まえたグッドサンプルを組んでもらいました。
シルバーケース
肩肘張らないリラックスコーデを、上品かつ軽やかに
まずは、シルバーケースのモデルから。清潔感のある白いニットにナチュラルな色落ちのインディゴストレートジーンズを合わせて、寒い時期の定番スタイルを軽快かつ品良く構築しています。
「時計を軸にしてスタイリングする際、服と色味のトーンを合わせるか、あえて違う方向性で挿し色のアクセント効果を狙うかに大きく二分されます。僕はわりと、前者が好みですね。今回はダイヤルのブルーカラーを適度に拾いながら、サラッとシンプルにコーディネートしています。また、旅というテーマの中に潜むリラックス感も考慮しました」
「こちらのモデルは特に汎用性が高く、ネイビーのスーツなどに合わせても良いでしょう。嫌味のないカラーリングや多層的なデザインが、程良く遊びとして効いてくれると思います」
オンでもオフでも、シーンを問わず頼りになるシンプル&ユニークな本格派。そんな時計だからこそ、既存のワードローブと組み合わせるだけでも、装いに深みが増すのです。
ブラックケース
武骨さと遊びが両立する、硬軟織り交ぜたウインタールック
「マットなメッキ加工が施されたブラックケースの1本は、前出のシルバーと比べてクールさが際立つ仕上がり。でも、ここではスタイリングまでクールにまとまりすぎないよう気を配りました。もちろん、ブラックやグレーが主体のモノトーンコーディネートとは好相性なんですけどね、それだとちょっと今回は面白みに欠けるかなと思って(笑)」
その言葉通り、トップスにはカーキのシャツブルゾン、ボトムスにはチェック柄のスラックスをチョイス。落ち着いた色味のやさしいコンビネーションが、黒い時計の精悍さとマッチしていますね。
「黒の武骨さは、カーキなどの土臭いカラーと相性が良い。インナーには同じく黒のタートルを着ることで、時計との親和性をより一層高めています。チェック柄のパンツは、柄の一部でブルーカラーを拾いました。合わせすぎると嫌味になるので、これくらいが品の良い塩梅かなと」
トップスはスウェード、ボトムスはウールという柔らかい素材感のアイテムを選び、硬質な時計とコントラストを描いた点も秀逸。この対比もまた、スタイルに深みをもたらすポイントです。
こちらは深みを感じる色使い。最人気モデルに仲間入りした新顔も見逃せない
『ポール・スミス』では「マスターピース 2022」に限らず、さまざまなカジュアルウォッチの名品をラインアップしています。たとえばこのクォーツ式時計「チャーチ・ストリート」は、ブランドを代表するほどの人気を誇る大定番モデル。サー・ポール・スミスの父が趣味として愛したアンティークのカメラをモチーフとしていて、12時位置のサブダイヤルにはシャッターを模したプリントをあしらうなど、シンプルながらヒネリの効いたデザインが特徴です。
そんな人気シリーズに今季、ネイビーダイヤル&ピンクゴールドケースを備えた新色が仲間入り。エレガントなカラーコンビネーションが、腕元にクラス感を漂わせます。
▼スタイリスト秋山さんは「チャーチ・ストリート」の新色をどう評価する?
新色を纏った「チャーチ・ストリート」についても、スタイリスト秋山さんを直撃。先にご紹介した「マスターピース 2022」と同じく、おすすめのコーディネートとともにアイテムの魅力を解説してもらいました。
「全体的にはドレスウォッチ調の整った佇まいなのですが、新鮮なカラーリングが巧みに取り入れられています。赤・青・緑といった多色を要所で用いながらも、ネイビーとピンクゴールドの上品さを邪魔することなく、むしろよりまとまって見えるんですよね。大人っぽいうえに、楽しいデザイン。まさに僕がイメージする『ポール・スミス』の魅力を凝縮したデザインです」
コーデサンプル
シーンを問わず楽しめるカジュアルセットアップの相棒に
「想定したのは、仕事も遊びもエンジョイする大人の男性。ずばり、この時計の在り方が反映されたような人物像です。オン・オフを問わずに着られるチェック柄のネイビーセットアップにバンドカラーのシャツを組み合わせて、シームレスでモダンなライフスタイルを表現しました。ケースの厚みが10mm以下なので、ジャケットの袖口に干渉せずストレスフリーに楽しめますよ」と秋山さん。
時計の全体的な色味に合わせながら、それだけでは終わらない。キラリと光るピンクゴールド、微かながらもしっかり主張するマルチカラーのポイント使いのように、どこか他とは異なったキャラクターを示すコーディネートといえます。
▼この冬のギフトにいかが? パートナーとのペア使いも
さらりとエレガンスが香る「チャーチ・ストリート」は、メンズ&ウィメンズのペア展開。ウィメンズは、主要なデザインはそのままに、ケース径を小さくすることで華奢な女性の腕元を華やかに彩ってくれる仕上がりです。まさに、これからの時期のプレゼントにもうってつけ。もちろん、ペアで使うもよし。スウィートでリッチな時間を大切な人と末長く共有できることでしょう。
『ポール・スミス』の新作ウォッチでセンス良く、奥行きのある男を演出しよう
『ポール・スミス』の腕時計は、冬のスタイリングに、そして身に着ける人自身に、深みをもたらしてくれます。機械式の魅力とファッション的な楽しさを同時に備えた「マスターピース 2022」、ドレスにもカジュアルにも装える「チャーチ・ストリート」、そのどちらも間違いのない傑作。センスフルな新作ウォッチと一緒なら、これからのシーズンを目一杯楽しめるに違いありません。
▼着用アイテム(マスターピース 2022/シルバー)
腕時計110,000円、ニットブルゾン55,000円、シャツ22,000円、ジーンズ26,400円
▼着用アイテム(マスターピース 2022/ブラック)
腕時計121,000円、シャツブルゾン93,500円、タートルネックニット60,500円、チェック柄パンツ46,200円
▼着用アイテム(チャーチ・ストリート)
腕時計41,800円、ジャケット77,000円、シャツ22,000円、パンツ39,600円
▼着用アイテム(チャーチ・ストリートの男女ペアカット)
左/腕時計41,800円、カーディガン26,400円、シャツ22,000円、右/腕時計39,600円、セーター27,500円
以上すべてポール・スミス(ポール・スミス リミテッド)
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※掲載の金額はすべて税込価格です
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Photo_Katsunori Suzuki
Styling_Takanori Akiyama
Hair&Make_Kosuke Abe
Model_Yoshiaki Takahashi
Text_Naoki Masuyama